「俺の部屋に今すぐ来い」大雪に備えホテル泊したメガバンク行員が、支店長の部屋で見た「まさかの光景」

記事をクリップ
URLをコピー
記事を印刷
Xでシェア
Facebookでシェア
はてなブックマークでシェア
LINEでシェア
noteでシェア
「俺の部屋に今すぐ来い」大雪に備えホテル泊したメガバンク行員が、支店長の部屋で見た「まさかの光景」雪が降ると、都心部は交通が麻痺し出勤できないことがある。天気予報が発達した今日では、前の晩から徒歩圏内のホテルや支店に泊まり、翌朝の開店に備える(写真はイメージです) Photo:PIXTA

銀行は大雪でも午前9時に
開店しなければならない

「課長は金曜日、どうする?大雪らしいけど」

支店長から内線電話が入った。「どうする?」とは、「木曜日の夜は宿泊するかどうか」の意味。雪が降ると、都心部は交通が麻痺し出勤できないことがある。それにどう対応するつもりか、という質問なのだ。

今は自由化されているが、もともと銀行は、午前9時から午後3時まで支店の窓口を開けておかなくてはならなかった。お金の決済は災害時においても必要とする人がいる。つまり、社会インフラとしての機能を自分たち銀行の都合で「できません」とは言えないのだ。

天気予報が発達した今日では、前の晩から徒歩圏内のホテルや支店に泊まり、翌朝の開店に備える。もちろん宿泊費は会社負担だ。会社のために備えるのだから、さすがに自腹というわけではない。

「どうやら積もりそうですね。念のため、ホテルを予約しておきましょう。誰を泊まらせましょうか?」

「そりゃあ、しっかり窓口ができる人じゃないと。よく考えて決めてくれよ。それに、あんまりしつこく言うなよ。命令だと受け止められたらパワハラになるし、かと言って、誘い方を間違えるとセクハラだと言われる。こういうの、難しいんだよ。支店長の俺が言うのもアレだから課長、お前が言え」

面倒なことはいつも私の役回りだ。今に始まったことではない。まずは、私が所属する預金担当課のメンバーで、どの仕事でも対応できる者から声をかけていく。

「村重さん、今、ちょっといいかな?金曜日、大雪の予報が出ているんだ」

「前の日、泊まれって言いたいんですね?」

おすすめの会員限定記事

あなたにおすすめ

特集

アクセスランキング

  • 最新
  • 昨日
  • 週間
  • 会員

最新記事

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /