日銀が円安抑制に動かない理由、長短金利操作撤廃は「2023年体制」で

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日本銀行「悪い円安」が進む中で日銀が緩和政策をやめられない理由とは? Photo:PIXTA

ドル円相場は130円台を付けた。約20年ぶりの円安だ。

円の実質実効相場(対主要通貨の価値を合成し物価も調整した「円の実力」)で見ると、50年ぶりの円安水準である。

FRB(米連邦準備制度理事会)が利上げペースを加速する中で内外金利差が拡大しているためだが、日本銀行は「緩和維持」で動かない。

現在のイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)が為替変動を増幅している面があるため、それを撤廃するのも一案だが、日銀にそのつもりは全くない。

だとすれば、今後の米国の動向次第だが、円安がさらに進む可能性が高い。

「歴史的な円安」生み出した
日米の金融政策の違い

現在の円安加速の背景には、日米の金融政策の違いがある。

米国は3月に利上げを開始し、5月には利上げのペースを通常の0.25%から0.5%に引き上げた。ハイペースの利上げは今後も続く見込みであり、FRBのバランスシートも急速に縮小されていく。

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