「1on1」を始めてみたがうまく行かない!〜ヤフーの人材育成「1on1」の舞台裏
「成長を促す対話『1on1』ライブ&トーク」開催レポート
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7月31日(月)、東京日比谷のイイノホール・カンファレンスセンターで、セミナー「成長を促す対話『1on1』ライブ&トーク」が開催された。今回は連載番外編として、大盛況だったセミナーについてレポートする。
1on1に関する関心の高さ
人事の領域で職場内コミュニケーションの手法として関心を集めつつある「ヤフーの1on1ミーティング」。今年3月に1on1の仕掛け人である同社上級執行役員・本間浩輔氏による『ヤフーの1on1』(ダイヤモンド社)が刊行、そのノウハウが明らかにされ、この連載では、本に書き切れなかった1on1のあれこれを、本間氏とともに社内での普及を進めたスタッフである私、吉澤幸太がお伝えしてきました。
これまで『ヤフーの1on1』の発売によって、1on1に対する関心が、さらに高まったことは、著者の周囲で書籍制作にかかわった者たちも感じていました。
そんな中で「本を読んだだけでは、なかなか具体的な施策の実現にはつながらないし、対話技術を向上させるのも容易ではない」といった反応も、ますます耳に入ってくるようになりました。
そこで、著者の本間浩輔が「関心を持ってくれた方々に、1on1をより身近に知ってもらうための対話の場を作りたい」と考えて企画したのが、このライブ&トークです。ほぼ満席である160人近くの方にお集まりいただきました。
セミナーは、3部構成でした。
第1部:1on1を強力に推進する理由について聴く
第2部:実物を観て、自身でもやってみる
第3部:参加者からの質問を軸に会場全体で対話する
本間が一方的に「講演」するのではなく、会場で隣り合わせた受講者同士で対話したり、受講者と本間とで1on1のデモンストレーションを行ったり、そして、会場内にマイクを回して個別に感じることを発言してもらったり。
また、第3部で使用するために、質問や疑問を付箋に書き溜めて、休憩時間に壁に貼り付けてもらうという試みも行いました。その第3部では、私も質問回答者として参加させていただきました。そして、「ライブ&トーク」という名の通り、その場で即興的に対話するというスタイルで終始進めることができました。
隣の人同士の対話では、本間が終了の合図を注げても、話がなかなか止まらないほど、会場全体でかなり盛り上がったのが印象的でした。
セミナーは、登壇者の話を聞くだけでなく、近しい関心を持って集まった人同士で対話する時間を重視していました。自分が今考えていることや感じていることを誰かに聞いてもらうことが、その後に情報を吸収しやすくしたり、新たな発想につながる心の状態を作るということ体感してもらいたかったからです。いわば1on1が機能するための基盤ともいえるところです。お越しいただいた方々の関心の高さと熱量のおかげで、企画意図がちょうどフィットしたのではないかと思います。
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