先天的に赤血球の形成異常があり、慢性の貧血、および鉄過剰症を伴う疾患群です。
国内では毎年数名が発症します。
家族性 にみられる場合がありますが、そのほかの場合にはどのような人に多いかはわかっていません。
家族内で発症することもありますし、単独で発症することもあります。
遺伝子の変異が証明される例で、赤血球形成に異常が起こる 機序 が明らかにされつつあります。
遺伝して家族内で発症することがありますが、遺伝しないこともあります。
貧血と 黄疸 がみられることが多いです。また輸血が頻回になると鉄過剰症となり、肝機能異常、糖尿病、皮膚の色素沈着や心不全を起こすことがあります。
貧血の改善には輸血が有効です。また一部の例では脾臓の摘出が効果を現します。鉄過剰症を来した場合には除鉄治療が行われます。
慢性の貧血に対し、頻回の輸血は必要になることが多く、かつては鉄過剰症を来して死亡することも多かったのですが、近年は除鉄治療の進歩により、死亡することは稀になっています。脾臓の摘出により輸血が不要になる場合もありますし、自然に輸血が不要になった例も報告されています。
日常生活が制限されないように定期的に輸血が必要です。その他に特に注意することはありません。
該当する病名はありません。
小児慢性特定疾病情報センター
概要:https://www.shouman.jp/disease/details/09_03_004/
診断の手引き:https://www.shouman.jp/disease/instructions/09_03_004/
特発性造血障害疾患の診療参照ガイド http://zoketsushogaihan.umin.jp/resources.html
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研究班名 | 遺伝性骨髄不全症の診断基準・重症度分類・診断ガイドラインの確立に関する研究班 研究班名簿 |
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情報更新日 | 令和4年12月(名簿更新:令和7年6月) |