5時から作家塾

応募結果発表

第 1 回 (締め切り/2000年8月末日)
総評
特に宣伝もしていない初めての試みで、かつ1ヵ月弱の応募期間にも拘らず、多くの応募が寄せられたことは、ISIZE BOOK「5時から作家塾」としてたいへん喜ばしい。また、こうした作家志望のニーズが高いことも改めて認識させられた。"スタートとしては"成功だったと言える。
また審査員一同、予想していたよりも応募内容のレベルが高かったことは嬉しい誤算であった。殆どの企画書は、目次などの詳細が完成していれば、出版社に持ち込まれる企画書の平均レベルには到達していると思う。
今回の企画書応募者への助言としては、「タイトルは人間でいえば外見・容姿にあたり本の第一印象を左右する。総じてタイトルにもうひと工夫が欲しかった」ということになるが、逆に大半の企画者のオリジナリティ・個性は斬新かつユニークであり、今後、読む側のメリットも考えて企画書をブラッシュアップしていけば、編集者と読者のハートを突き動かせるものとなるに違いない。(Webmaster 吉田克己)

(注記)「もうひといき」の2作品については各アドバイスページも御覧ください

ペンネーム さとう 俊
寸 評 新鮮で斬新なテーマ。マニアック過ぎる嫌いもあるが、ビジュアルな作りができればいいものになる。「趣味こそ人生の醍醐味」「仕事に飽きたら趣味に走ろう」など"採集家"が切り口でなく"趣味を持った心豊かな中年の生き方"にもスポットを当てて、読者層を膨らませてみてはどうだろうか。
ペンネーム 松本すみ子
寸 評 女性向けの起業に関する本は多い。だが20年に渡る会社勤務経験のある女性が、カウンセラーの資格を取り、メンタルな面でも起業を支援するという視点は大変ユニークである。また、読者へのフォローを含めた提案は、新しいビジネス書の方向性を提示している。
『折りたたみ自転車でアジアを走った男の伝説』
ペンネーム 野炭大悟
『書き込み式子どもを安心して預けるためのノート』
ペンネーム 本郷貴沙
『赤ちゃんとママのパソコンライフ』
ペンネーム 丸山真由美
寸 評 「パソコン歴10年」「昨年男児出産」だけでは、インパクトとしては弱い気がする。また雑誌的な切り口とも言えるので、多少手直しも必要だ。読者のニーズの見直しとともに類書には無い隙間(ex.自分ならではのノウハウ)を考えてみたい。目次案にある「赤ちゃんとどう接する?(パパへの子育てアドバイスサイト)」などを膨らませてみるのも面白い。
『黒字のガソリンスタンド経営』
ペンネーム NK
寸 評 企画者のガソリンスタンド経営に関する知識の豊富さ、内容の濃さは高く評価できる。が、商業出版するには読者が限られてしまい、このままでは難しい。つまり、商業出版できる部数が見込めるかどうかがポイントになってしまう。何らかの形で、ガソリンスタンド経営に直接関わっていないビジネスパーソンにも、読者層を広げられるような普遍性を持たせたい。
ペンネーム 吉野隆行
寸 評 既に多数の読者を獲得しているメールマガジンの著者が、出版に挑戦。経済をわかりやすく解説する本が売れている今、テーマとして「マーケティング」は格好のテーマと言えるだろう。但し、この分野のプロ(書き手)は多く、単なる読みやすさだけでは読者は物足らない。内容自体でも勝負できる、質の高さや視点の新しさが絶対必要。
ペンネーム TT
寸 評 「宗教」というテーマはいろいろな意味で取り上げ方が難しいが、今後ますます重要性を増すテーマであることも確か。企画書からは、応募者がしっかりと社会状況を掴んだ上で、宗教を客観的・相対的に捉えて企画していることが窺える(所謂トンデモ系のいかがわしさは全くない)。良識のあるいち教育者としての立場からまとめられれば、ユニークな一冊になり得る。

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