泌尿器科
特色
2022年よりダヴィンチXiサージカルシステムをはじめ、多くの手術機器と人材を確保し複数の疾患に対する手術が可能となりました。
2023年4月からはダヴィンチ手術による膀胱全摘術や腎盂形成術の施設基準も満たし、膀胱がんや腎盂尿管移行部狭窄症の手術を行っております。
以下、対応可能な疾患と手術を紹介します。
前立腺がん
(手術)ロボット支援下前立腺全摘術
ダヴィンチXiサージカルシステム(※(注記)1)を2022年8月に導入し、まずは早期前立腺がんを対象に治療開始します。
緑内障や脳動脈瘤の既往にある患者さんに対しては術式をわずかに変更して対応します。
腎がん/腎盂尿管がん
(手術)ロボット支援下腎部分切除術(ダヴィンチXiサージカルシステム(※(注記)1))を使用
(手術)腹腔鏡下腎部分切除術
(手術)腹腔鏡下腎摘出術
(手術)後腹膜鏡下腎尿管全摘
可能な限り開腹ではなく、腹腔鏡による低侵襲手術(身体ダメージの少ない手術)を行います。
膀胱がん
(手術)TURBT:経尿道的膀胱腫瘍切除術
筋層非浸潤性膀胱がんを対象にしております。内視鏡と電気メスを使用して膀胱内の腫瘍を切除します。この治療を行っても根治できない筋層浸潤性膀胱がんは下記の膀胱全摘が必要となります。
(手術)腹腔鏡下膀胱全摘術
筋層浸潤性膀胱がんを対象に行います。可能な限り開腹ではなく腹腔鏡による低浸潤(身体ダメージの少ない手術)を行います。
(手術)ロボット支援膀胱全摘術
2023年4月に施設基準を取得。
腹腔鏡下膀胱全摘術よりさらに精細な手術が可能となりました。
膀胱全摘後の尿路変更
(手術)回腸導管造設術
(手術)尿管皮膚ろう造設術
(手術)自然排尿型代用膀胱造設術(Studer法)
自然排尿型代用膀胱造設術は腹部に尿路ストーマを造らず、尿道から排尿する審美性にすぐれた術式です。
対応可能な症例に制限があるため、希望される方は外来にてご相談下さい。
前立腺肥大症
(手術)HoLEP
内視鏡とレーザー(※(注記)2)による前立腺切除術です。
(※(注記)2)Lumenis Pulse 120H レーザーシステム with Mouseテクノロジー(ボストンサイエンティフィック ジャパン株式会社)
(手術) Rezum
水蒸気を用いて前立腺を縮小させ、前立腺肥大症を治療する方法です。2022年9月から保険適用となり、低侵襲な治療法です。手術の適応が限られていますので、主治医にご相談ください。
(手術)TURP
内視鏡と電気メスによる前立腺切除です。
薬物療法でも改善が乏しい前立腺肥大症を対象とします。前立腺の大きさによって上記の術式を選択します。
腎、尿管結石症
(手術)経尿道的尿管結石破砕術
内視鏡及びレーザー(※(注記)2)により尿路の結石を破砕します。
(※(注記)2)Lumenis Pulse 120H レーザーシステム with Mouseテクノロジー(ボストンサイエンティフィック ジャパン株式会社)
(手術)尿管ステント留置
(手術)腎瘻造設術
尿管結石による腎不全や感染症に対する緊急処置となります。
腎盂尿管移行部狭窄症
(手術)ロボット支援腎盂形成術
生まれつき腎盂と尿管(尿の通り道)が狭く、水腎症を来している症例に適応します。検診で偶発的に発見、あるいは背中の痛み等で見つかる方が多いです。従来は開腹手術や腹腔鏡手術で行っておりましたが、前者は患者さんへの侵襲が大きく、また後者は技術的に極めて困難であり手術時間が長い傾向にありました。
2023年4月よりロボット手術(ダヴィンチXi)の施設基準を取得し低侵襲かつ繊細な手技が可能となっております。
資料
診療実績(2023年度)
○しろまる手術:875件/年
- 腎:腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術21件、腹腔鏡下腎摘術(悪性腫瘍以外)7件、腎摘出術(開腹)1件、ロボット支援腎部分切除術2件、ロボット支援腎盂形成術3件、経皮的腎瘻造設術12件、経皮的腎結石砕石術3件
- 副腎:腹腔鏡下副腎摘出術2件
- 尿管:経尿道的尿管ステント留置術146件、経尿道的腎尿管結石除去術(TUL/f-TUL)76件、経尿道的尿管狭窄拡張術4件
- 膀胱:経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)103件、ロボット支援膀胱全摘術(RARC)12件、尿管皮膚ろう造設7件、経尿道的膀胱結石破砕術28件、膀胱瘻造設術4件
- 前立腺:ロボット支援下前立腺全摘術(RARP)41件、経尿道的レーザー前立腺切除術(HoLEP)39件、経尿道的前立腺切除術(TURP)9件、前立腺針生検法175件
- 精巣:精巣捻転手術10件、精巣悪性腫瘍手術2件、精巣摘出術(前立腺癌に対する)17件
- その他:陰茎悪性腫瘍手術2件、陰嚢水腫根治術8件、尿道カルンクルス切除術2件、尿道狭窄内視鏡手術9件、包茎手術8件 など
担当医の紹介
氏名 | 職名 | 専門医・認定医等 |
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黒住 顕 | 部長 | 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科指導医 Certificate of da Vinci System Training As a Console Surgeon Physicians Training requirements on Rezūm System 緩和ケア研修会 修了 身体障害者福祉法第15条第1項(ぼうこう又は直腸機能障害) 難病指定医 |
竹下 暢重 | 医師 | 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科指導医 日本がん治療認定医機構認定 がん治療認定医 泌尿器ロボット支援手術プロクター認定医(膀胱・前立腺) Physicians Training requirements on Rezūm System 緩和ケア研修会修了 身体障害者福祉法第15条第1項(ぼうこう又は直腸機能障害) 難病指定医 |
川端 慧 | 医師 | 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医 Certificate of da Vinci System Training As a Console Surgeon Physicians Training requirements on Rezūm System 緩和ケア研修会修了 |
木下 涼 | 医師 | 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医 Certificate of da Vinci System Training As a Console Surgeon Physicians Training requirements on Rezūm System 緩和ケア研修会修了 |
福井 雄大 | 医師 | Certificate of da Vinci System Training As a Console Surgeon |
石引 雄二 | 非常勤医師 | 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医 身体障害者福祉法第15条指定医(ぼうこう又は直腸機能障害) 難病指定医 児童福祉法第19条3第1項指定医 |