2024年04月02日
読書記20240402
三宮図書館が遠くて遠くてもうしばらく行っていない。自転車で往復で一時間だ。しかも交通量も多いので、もうこれは運動だと思い込むことでしか身体が動かなかったが、いよいよその思い込みすら出来なくなってきたのだ。
とはいえ読書欲はあるので、春日野道商店街の勉強堂書店という古書店の店先で投げ売りされてる三冊200円で売られている文庫本から適当なのを選ぶと言うことをしている。無論興味のないものが殆どだが、時折古典的名作やかつて読んで面白かったのがあったりするので、図書館に通うことを考えたら歩いて三分で行ける場所にあるのでよく通っている。毎回買うわけではないが、外出の度にどんな本が並んでいるのかはチェックしている。
そこで手に取ってハマったのが鬼平犯科帳である。
ドラマや漫画では読んでいたが原作小説は未読であり、個人的には時代小説自体が未体験のジャンルだったのだ。池波正太郎に関しては食のエッセイを読んだことがあって、完全に夜型の生活をしているグルメな巨匠くらいなイメージだったので、ふと手に取った鬼平犯科帳の適当な巻で一気に印象が変わったのだった。
さらに投げ売りされてる本ゆえに全巻はもとより若い数字の巻から見つかるというわけでもないので、行く度に見つけたら手に取る以外ないわけで、もうこれは一気に読みたいぞ!となった時にヤフオクで全巻セットで何度検索したものか.........。その都度また全然違う作者の本を読んだりして熱くなった気持ちを適当にクールダウンさせていたのだが、ある日買い物帰りにふと寄ったときに、鬼平犯科帳のほぼほぼ全巻があったときは買い物でどれだけ荷物があったとか関係なくその場にあった18冊全てを買って帰ったのだった。18冊でも900円だ。ヤフオクで見てた値段とは全然違う!これが古本屋の面白さやなぁと久しぶりに思ったのだった。
とはいえ鬼平犯科帳は各巻で楽しめるようや内容である。通底している物語や時系列は多少あるけれども、ドラマや漫画で見知っていたので何となく登場人物は把握していたのでそこまで若い数字の巻からという意識もなく読めてそれも楽しいのだ。そして時折いかにも池波正太郎やなという気品のある文書を読んだときに、あまりそういう言い回しは好きではないが「日本人で良かった」と思えるのである。これを機に池波正太郎や時代小説を読むのも良いな。特にシリーズものも多いし、勉強堂書店にも多い。年寄りが読む傾向なんだろうか。そういう点で外国文学は投げ売りコーナーにはほぼないのが少し物足りないのである。