2017年10月16日 (月)
福井県立南越特別支援学校/訪問コンサート
気持ちのいいお天気の中、
福井県の南越特別支援学校にお邪魔しました!
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2017年10月4日 訪問コンサート
福井県立南越特別支援学校
<訪問した演奏家>
沢井一恵(筝)
さわい筝アンサンブル
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*さわい筝アンサンブルのメンバーより、文章を寄せていただきました。
朝、越前市の自然豊かな山合の道を
学校へと向かいました。
快晴。
秋の始まりを感じさせる
ひんやりとした清々しい空気感。
こんな日はお箏の音が素直に響きます。
平屋建て瓦葺き屋根の校舎は
とても新しく、機能的でとにかく広いのです。
校舎に入ると、
満面笑みの男子生徒さんが近づいてきて
「おはようございます!」
と挨拶してくれました。
何のてらいもなく真っ直ぐこちらを見て。
やられた。
この時点で既に気持ちを掴まれてしまったよう。
間違いなく楽しくなる予感。
小学校6年生〜高校3年生までの
生徒81人と先生方。
体育館ではステージではなく
生徒さんたちと同じフロアで演奏、
ワークショップをしました。
1曲目は一恵先生のソロで「六段」
一番前に座っていた高等部の
男子生徒さんが膝の上でこぶしをギュッと握り
見入っていました。「興味」のかたまりのように。
2曲目は「鳥のように」を
さわい箏アンサンブルで演奏。
3曲目の「焰」では
使用するドラムスティックの打音に
驚かないかなという心配をよそに、
途中からシンクロする手拍子が
聞こえてきました。
自然発生的行為は何よりも嬉しいものです。
いよいよ体験の時間です。
お箏がズラ〜っと15面。
一恵先生がこのプログラムのために
考案された「カエルの歌」
一見、前衛造形的な柱並びで、
指で一の絃から巾(十三)の絃まで弾いてくると
「カエルノウタガ〜♪」とメロディーになるしくみ。
「みんな弾いて〜!!」と一恵先生の呼びかけに
堰を切ったように生徒さんたちが
集まってきました。
触って、弾いて、歌って、
叩いて、笑って、また弾いて...
その中で高等部の生徒さんが
平調子(5音階)にしておいたお箏で
「さくらさくら」を弾き始めました。
小学校3年生の時に体験したそうで、
ちゃんと記憶されていたことに
感動しました。
質問コーナーの後、
生徒代表の心のこもったお礼の言葉を
いただきコンサートは終了しました。
退場の際みんなが「ありがとう〜!」と
手を振ってくれました。こちらこそ
「お箏を弾いてくれて本当にありがとう」でした。
夜、帰京される一恵先生と
駅のプラットホームで列車を待っていると
先生が「あっ、山の端に綺麗なお月さま」とポツリ。
そう、今夜は十五夜でした。
実りある幸せな一日に感謝。
(島嵜佐知恵)