虚像(エンタメ)実像(ホンモノ)" />

おわりに

本展示では、エンタメ世界とホンモノの両面から、忍者の姿に迫りました。様々な魅力ある忍者たちがエンタメ世界で活躍しているおかげで、今や忍者は老若男女を問わず、さらには国を超えて幅広い人気を得ています。他方、忍者人気の高さを背景にホンモノの忍者を対象とした学術研究も盛んになってきています。平成29(2017)年には三重大学に外部サイトボタン国際忍者研究センターが、平成30(2018)年には「国際忍者学会」が相次いで設立されました。忍者の実態については現在もよく分かっていないことが多く、新しい史料の発見も続いています。令和4(2022)年には、『万川集海』のもとになったとされる外部サイトボタン忍術書『間林清陽(かんりんせいよう)が甲賀市で発見されました。今後の研究の進展が大いに期待されるところです。エンタメ世界の忍者であれ、ホンモノの忍者であれ、忍者はこれからも、時間と空間を超えて私たちの心をとらえて離さない存在であり続けるでしょう。

よくここまで来たやん(涙)...これで君らも"なんかちょっと忍者に詳しい人"に仲間入りや。ガマちゃん感動、もうウチの弟子にしたるわ。さあ、君らにスペシャルプレゼント、謎解答之巻や。豆知識にあったキーワードを全部集め終わったら、読むといいで。

謎解答之巻

キーワード全部揃ったんやな、大したもんやん!じゃあ、最後の謎解きはじめるで。いま君らが持っている九つのキーワードは、あるルールに従って並べると、忍者の大事なある言葉になるんや。何?「ガマちゃんだいすき」?9文字やけど全然違うわ!でも、ウチも君らのこと大好きやで♡それはおいといて、答えが分かったら、下の手裏剣をクリックしてみ。ヒントは「忍者が結ぶ印」や。

ほんまにようここまでたどりついたな!おめでとうや!
じゃあ答え合わせや。豆知識に記された九つの漢字は、すべて忍者の結ぶ印、九字護身法の文字になっとる。臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前の順番で対応するキーワードを並べると...「刃の下にこころあり」になるんや。

当流奪口忍之巻註(とうりゅうだっこうしのびのまきちゅう)』って書物には、
「忍の一字。この一字至て大事也。字の心は刃の下に心を書。」
と書かれとる。刃の下に心を書く。つまり忍ってわけやな。
忍者ってのはどんな過酷な状況でも冷静な判断が求められる気苦労の多い仕事やったんや。『万川集海』にも、忍者が陥る病として、一に恐怖、二に敵を侮ること、と並んで、三に考えすぎること、が挙げられとる。考えすぎると、余計な心配をしてしまい、迷いが多くなり失敗するということやな。だから、心、つまり心臓に刃を突き付けられるような状況に陥っても、耐え忍んで冷静さを貫くことが何より大事やったんや。刃の下にこころあり、これは、そんな忍者の強い心を表した言葉なんやで。

本当にここでお別れや。君ら、なんとなく忍者について詳しなったし、謎も解きおったし、最高や。ウチ、免許皆伝の巻物をあげるわ。

別れは悲しいけど、ウチも行くわ。児雷也も寂しがってるっぽいしな。君らも忍者の心意気、忘れんですごしてな。またなぁ!!

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参考文献



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