刑事施設の被収容者の不服審査に関する調査検討会(第157回)議事要旨
1
日時
平成25年9月5日(木)15:00
2
審査件数
検討会付議件数 | 審査結果 | ||
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処理案相当 | 再調査相当 | 処理案不相当 | |
11件 | 11件 | 0件 | 0件 |
3
意見その他
(1)
知人からの信書の受信を差し止めた措置の取消しを求める案件について,「処理案(法務省意見)相当」との結論に至ったが,委員から,「知人は元受刑者で元暴力団員でもあるから,当該信書が法128条による受信禁止の対象になることは認められるが,その内容に照らして法129条1項による差止めの対象になるとは認められない。それゆえ、処分庁は,職権で本件措置を取り消すべきであった。そもそも,処分庁は、措置に当たって,法律の規定を正確に適用するよう留意すべきである。」との意見が述べられた。
(2)
有形力の行使及び保護室収容の違法性を申告した案件について,「処理案(法務省意見)相当」との結論に至ったが,委員から,「本件は,閉居罰執行中の申告人に対し,職員が,着座位置について指導した際,申告人が指導に従おうとしなかったため,有形力を行使して着座位置を改めさせようとしたことが端緒となっているところ,映像記録によれば,申告人は,職員の指導に対し反抗するような言葉を発しながらも,少しずつではあるが着座位置を改めている状況が認められる。申告人の軽度精神遅滞や広汎性発達障害に配慮し,粘り強く指導を行えば,有形力を行使する必要もなく,保護室に収容する事態には至らなかったのではないか。」との意見が述べられた。