このWebサイトの全ての機能を利用するためにはJavaScriptを有効にする必要があります。
法務省
検索

検索

×ばつ閉じる

法務大臣閣議後記者会見の概要

令和6年6月18日(火)

今朝の閣議ですが、法務省案件としましては、質問主意書に対する答弁書が1件、政令が2件、閣議決定されました。

再審制度の改正を求める要望に関する質疑について

【記者】
「えん罪被害者のための再審法改正を早期に実現する議員連盟」が昨日17日、再審制度の改正を求める要望書を大臣に手渡しました。
この再審手続の根拠規定の明文化や、大臣のリーダーシップのもとで積極的に議論を進めて、救済制度にふさわしい再審法制の構築、国内外から一層信頼される刑事司法制度の確立にまい進することなどが要望されました。
先日の会見でも改正には慎重な議論が必要との見解を示されていますが、議連からの要望についての受け止めと、法務省の動き次第では議員立法も選択肢にあるということですけれども、改めて再審手続の見直しに関しての法務省の姿勢を教えてください。

【大臣】
昨日、「えん罪被害者のための再審法改正を早期に実現する議員連盟」の代表の方々が、要望書を持って、大臣室にお越しいただきました。
300人を超える加入者がおられて、しかも超党派で、大変大きな活動をされており、それぞれの代表の方からお話がありましたけれども、大変熱意を持ってこの問題に取り組んでいらっしゃるということで、大きなインパクトを受けました。
非常に熱心であり、また深く御研究されているということも認識いたしました。
そういったひたむきな姿勢、熱意はしっかりと受け止めたいというふうに感じたところです。
ただ、法務省、政府のスタンスとしては、やはり、再審制度の在り方というのは、司法制度の基礎的な部分、基本的な骨格に関わる問題であり、確定判決による法的安定性をしっかりと守りながら、個々の事件における個別具体的な妥当性や是正の必要性との調和点をどこに求めるか、という非常に深く複雑な論点ですので、様々な観点から、慎重かつ丁寧な検討が必要だというふうに考えております。
「改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会」を開催しておりまして、再審請求審における証拠開示等についても、まさに今、御議論いただいておりますので、まずはこの協議会の審議がしっかりと進むように我々もお支えし、その審議経過をしっかりと把握する中で、今後に向けて様々な観点から注視し、また検討していきたいというふうに思っております。

犯罪被害者遺族との面会に関する質疑について

【記者】
大臣は昨日、犯罪被害者の遺族の方々と面会をして、意見書を受け取られました。
その受け取った所感を改めてと、また施策についてお考えをお聞かせください。

【大臣】
昨日、犯罪被害者の遺族の方がお見えになりまして、意見書の提出を受け、様々なお話を伺いました。
犯罪被害者の御家族・御遺族が、意見等聴取制度等の活用に際し、非常に大きな負担を感じるということでした。それは、被害者の心情に立った取扱いでは必ずしもない部分があり、それによって傷つけられたり、かつての苦しみに引き戻されたり、様々な心理的な葛藤を持たざるを得ない場面があるためだということを、具体的に、様々お話くださいました。
犯罪の被害に遭った方のお気持ちに立った制度を作り、また、運用されなければならないということを強く感じた次第です。個々に様々な御要望がありました。
その中には、もう既に手当ができているものも少なからずありますが、具体的な御提案もいただきましたので、我々が被害者の方の立場に立った場合にできることがないかどうか、もう一度精査をしたい。このように考えております。

菊池事件に関する質疑について

【記者】
熊本で起きた、ハンセン病患者に対する死刑執行事件の「菊池事件」というのがあるんですが、このことについてお尋ねしたいと思います。
この菊池事件でですね、死刑判決を出した特別法廷というのは、過去の地裁判決とかで違憲っていうふうに言われているんですが、その違憲を理由に今、弁護団が再審請求をしています。
刑法学者の尋問がこの度行われることが決まったんですけど、まずこの受け止めを一つお尋ねしたいのと、先ほど再審の法改正の話もありましたが、現行の刑訴法では違憲であることを理由にした再審の手続というのが、規定がないということも弁護団が問題視してまして、この是非について大臣の所感をお願いしてよろしいでしょうか。

【大臣】
ただいまのお尋ねは、現在再審請求中の事案についてのものであると思います。
この個別の再審請求事案について、法務大臣として所感を述べるということは難しいので、それは御理解いただきたいというふうに思います。
(以上)

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /