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Coo&RIKU

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
有限会社Coo&RIKU(クーアンドリク)
種類 有限会社
略称 クーリク
本社所在地 日本の旗 日本
101-0021
東京都 千代田区 外神田4-14-1秋葉原UDX18階[1]
設立 2003年8月1日
業種 小売業
事業内容 ペットショップ
トリミングサロン
ペットホテル
猫カフェ「空陸家」
動物病院「海動物病院」
代表者 大久保浩之
資本金 14,600万円
従業員数 2,826名
関係する人物 小沢一仁(代理人)
外部リンク https://www.pet-coo.com/
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有限会社Coo&RIKUは、日本の企業。ペットショップやトリミングサロン・ペットホテル猫カフェ(空陸家)・動物病院(海動物病院)などを運営している。

ペットショップチェーンとしては日本で最大手[2] 。ロードサイド店舗を中心にショッピングセンター、ホームセンター内へ展開している。

概要

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  • 1999年(平成11年)11月、通信販売「ペットショップCoo」を創業[3]
  • 2002年(平成13年)1月、第1号店「ペットショップRIKU草加店」を開店。

代表者は大久保浩之。 現在は、全国に100店舗以上のペットショップを展開するほか、トリミングサロン、ペットホテル、ネコカフェを運営。また、系列会社では動物病院の運営も行っている。

主な事業

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ペットの売買及びその仲介・ペットのレンタル・生体の輸入及びペットフード、ペット用品の輸入・販売。ペット美容の経営

  • ペットホテルの経営[4]
  • 猫カフェ「空陸家」の運営[5]
  • 動物病院「海動物病院」の運営[6]
  • 保護犬猫譲渡

批判と裁判

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新潮による告発

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2023年から、週刊新潮・デイリー新潮を中心としたマスメディアにおいて、Coo&RIKUがペットの命を軽視する行為を繰り返しているのではないかと告発する報道が相次ぐようになった。発端となったのは、2023年8月5日のデイリー新潮の記事である。同記事は、告発者の女性が同年6月にCoo&RIKUでペットを購入したところ、引き渡された当日にペットが体調を崩して瀕死の状態となり、Coo&RIKU側からは「治療費は払えないが、交換ならできる」と回答されたなどと告発するものであった[7]

2023年8月30日には、Coo&RIKU繁殖部門のグループ企業元従業員による告発記事が掲載された。元従業員によれば、繁殖場での死亡率は多い時で1/3を超えていたという。また、ゴキブリだらけの繁殖場でメスを押さえつけて強制的に交尾させており、ストレスからわが子を食べてしまうメスまで存在するという[8]

さらに新潮では、Coo&RIKU問題のための取材班を組織し、特集記事を連載した[9] 。具体的には、パルボウイルスによって購入から4日のペットが死亡したにもかかわらず、Coo&RIKU側は「お店では元気だった」などと弁解を繰り返し、購入者に対する「お悔やみ申し上げます」の一言すらなかったとする記事[10] 、責任者が店内で体調の悪い猫を見殺しにしたとして、アルバイトの女性5人が労働争議を起こしていたとする記事[11] 、購入したペットに先天性の障害があったとして治療費を請求する訴訟を起こした顧客に対して、Coo&RIKU側が、「交換」なら応じるという契約であるから治療費を支払う必要はないと主張したとする記事[12] など、批判的な報道が相次いだ。

影響

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こうした報道の結果、同社に対しては、ペットをモノ扱いし、命を軽視しているとして、多くの批判の声が上がった。SNS上では、当時不祥事が取り沙汰されていたビッグモーターを引き合いに出し、「ビッグモーターよりも悪質」と批判する声が殺到した[13] 杉本彩ひろゆき紀藤正樹といった様々な著名人からも、Coo&RIKUに対する批判がなされた[14] ほか、獣医師からも問題点を指摘する記事が公開された[15]

また、Coo&RIKUのCMに出演していた女優の田中麗奈には契約解除を求める声が上がり、事務所からはすでに契約が終了しているとの回答があったうえ、CM動画はその時点までに削除されていた[16] 。同社と繋がりのあったペット保険シェア第一位のアニコム損害保険は、同社との関係性について反省を述べ、問題について調査することを表明する事態となった[17]

Coo&RIKUの反論と裁判

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これに対し、Coo&RIKU側は、2023年8月30日の元従業員による告発記事については、「ご指摘の事実はございません」と否定し[8] 朝日新聞社(AERA)の取材に対しては、「ゴキブリはいるが、大量にはいない」という趣旨の説明をした[18] 。また、体調の悪い猫を見殺しにしたとの報道に対しては、新潮社に加え、報道をリポストした杉本彩を提訴するなどし、法的措置によって応戦した[19]

Coo&RIKU社は、このほかにも多数の法的措置をとっており、小沢一仁が代理人を務めている[20] 。社長の大久保によれば、同社とも取引のあった繁殖業者「アニマル桃太郎」の事件をきっかけに、Coo&RIKU社はSNS上での批判に対し、積極的に発信者情報開示請求を行うようになったという。「アニマル桃太郎」は、約1千匹の犬を虐待的な飼育環境に置き、無麻酔で帝王切開をしていたことなどが発覚し、動物愛護法違反(虐待)で逮捕・起訴された業者である。しかし、大久保によれば、SNS上には誤解の度合いが過ぎるような投稿もなされるようになったことから、毅然とした対応が必要になったのだという。2023年には、「クーリクは非常に悪質なペットショップで有名です」などと投稿した女性がCoo&RIKUに提訴された[2]

提供番組

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脚注

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  1. ^ "会社概要". ペットショップCoo&RIKU. 2025年11月7日閲覧。
  2. ^ a b "ペットショップチェーンCoo&RIKU大久保社長が語るペットビジネスの実態 「一定程度、僕も犬が好きなので」". AERA DIGITAL(アエラデジタル) (2023年11月26日). 2025年11月7日閲覧。
  3. ^ "会社概要". 有限会社Coo&RIKU. 2023年5月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月9日閲覧。
  4. ^ ペットショップCoo&RIKU 会社紹介有限会社Coo&RIKU(クー&リク)事業内容
  5. ^ 猫茶 猫喫茶 空陸家 下北沢店お店からのメッセージ
  6. ^ 海 動物病院 海 動物病院について
  7. ^ "ペットショップ「クーアンドリク」の客が怒りの告発 買ったばかりの子犬が瀕死で入院中なのに...店長は「治療費は払えない、交換ならできます」". デイリー新潮 (2023年8月5日). 2025年11月7日閲覧。
  8. ^ a b "元従業員が告発 ペットショップ「クーアンドリク」の「ゴキブリだらけの繁殖場」で死んでいく子犬たち 杉本彩氏は「大量生産ありきで命を軽視している」". デイリー新潮 (2023年8月30日). 2025年11月7日閲覧。
  9. ^ "「ペットショップ「Coo&RIKU」(クーアンドリク)特集 デイリー新潮ペットショップ問題取材班」の記事一覧". デイリー新潮. 2025年11月7日閲覧。
  10. ^ "ペットショップ「クーアンドリク」で買った子犬が「恐怖のウイルス」に感染して4日後に死んだ 飼い主の悲しみを踏みにじった店側の「非情な対応」". デイリー新潮 (2023年8月15日). 2025年11月7日閲覧。
  11. ^ "店舗責任者が旅行中に「猫が見殺しに」...「クーアンドリク」直営の猫カフェで起きた「アルバイト女性5人」の"反乱" 労働組合に加入して闘った". デイリー新潮 (2023年9月25日). 2025年11月7日閲覧。
  12. ^ "買った犬から「先天性障害が見つかった」とペットショップ「クーアンドリク」を訴えた男性 クーリクは「後天性」と主張、最大の争点は「命の交換契約」". デイリー新潮 (2023年10月2日). 2025年11月7日閲覧。
  13. ^ "「ビッグモーターより悪質」と批判殺到!ペット業者めぐる新潮報道、ペットショップの生体販売は禁止すべき?". ダイヤモンド・オンライン (2023年9月16日). 2025年11月7日閲覧。
  14. ^ "「ビッグモーターより悪質」ペット業界最大手クーアンドリク 釈明後も止まらぬ告発報道にネット憤怒...ひろゆき、杉本彩ら著名人らも問題視". 女性自身. 2025年11月7日閲覧。
  15. ^ "【動物愛護管理法の数値規制導入】ペットショップ大手「クーアンドリク」の犬や猫の繁殖場に潜む問題(石井万寿美) - エキスパート". Yahoo!ニュース. 2025年11月7日閲覧。
  16. ^ "クーアンドリクの告発騒動が物議...CM出演していた人気女優は今年4月に契約終了". 女性自身. 2025年11月7日閲覧。
  17. ^ "クーアンドリク問題で新展開 ペット保険最大手「アニコム損害保険」社長がインタビューで"蜜月関係"を反省「徹底調査します」". デイリー新潮 (2023年10月11日). 2025年11月7日閲覧。
  18. ^ "ペットショップチェーンCoo&RIKU社長「ペットショップはなくなったらいい」 訴訟中の業界最大手が模索する"道"とは". AERA DIGITAL(アエラデジタル) (2023年11月26日). 2025年11月8日閲覧。
  19. ^ "「クーアンドリク」の委託コンサルタントが名誉毀損で新潮社と杉本彩さんを提訴 杉本さん「法廷で動物達の"声なき声"を代弁できるならば本望です」". デイリー新潮 (2024年2月27日). 2025年11月7日閲覧。
  20. ^ 東京地裁 令和6年(ワ)第7849号。

外部リンク

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