解析幾何学
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解析幾何学(かいせききかがく、英: analytic geometry)は、座標を用いる代数的[注釈 1] な幾何学である。通常、二次元を扱う平面解析幾何学と、三次元を扱う立体解析幾何学に分かれる。
名称
[編集 ]「解析幾何学」の語は、アイザック・ニュートンの著書『解析幾何学』("Geometria Analitica")辺りから使われ始め、18世紀末から19世紀初めに現在の形となった。以下のようにも呼ばれる。
- 座標幾何学(ざひょうきかがく、英: coordinate geometry)
- デカルト幾何学(デカルトきかがく、英: Cartesian geometry)
- カルテシアン幾何学(カルテシアンきかがく、英称同上)
現代において「解析」は微分積分学から始まる無限小の解析を指すのが一般的だが、デカルトの時代にはいわゆる解析学は存在せず、ギリシア時代の幾何学が「幾何解析」と呼ばれていた。この「幾何解析」が現代では初等幾何学 と呼ばれ、「点や直線などがどのような公理に従うか」ということのみによって図形を研究する総合幾何学 とも呼ばれる。デカルトは当時の三大分野である論理学、代数学、初等幾何学(幾何解析)、初等幾何学は十分に方法論が体系化されていない曖昧な分野であると考え、代数学の導入による体系化を試みた。このような方法は「解析的方法」と呼ばれ、それが「解析幾何学」の語源である[1] 。
従って、解析幾何学は代数的手法による幾何学である代数幾何学 に直接つながる。解析幾何学の一般化が代数幾何学である。
また、非ユークリッド幾何学は座標を用いているものの、解析幾何学には分類されない。
GAGAとの関係
[編集 ]現代では解析多様体 (英語版)(これは解析函数を含む方程式系の解全体の成す空間として局所的に得られる)を研究する現代的な分野にも「(複素)解析幾何学」という同じ名称が与えられているが、本項における意味とは異なる。フランスの数学者 ジャン=ピエール・セールのGAGAによれば、この意味での「解析幾何学」の含む内容は代数幾何学と本質的に同一のものである。しかし手法としての両者は著しく異なるものであり、その意味で両分野は、現在においても異なるものとして扱われている。
歴史
[編集 ]最も基本的な座標である直交座標はデカルト座標と呼ばれることがあるが、紀元前2〜3世紀にペルガのアポロニウスが直交座標を用いている。アポロニウスは座標を用いて、当時すでによく知られていた二次曲線を調べ、その方程式を与えた[2] 。
14世紀にはフランスのニコル・オレーム(Nicole Oresme)が直交座標を用いて量yが量xに依存するグラフを作った。オレームは縦座標・横座標を、それぞれ緯度・経度と呼んだ。しかし、当時は関数の概念がきわめて不明確であったため、オレームの考えはあまり広がらなかった[2] 。
解析幾何学は、基礎概念である「座標」の概念の登場に始まる。座標の考え方は上述のフランスのルネ・デカルト(『方法序説』)とピエール・ド・フェルマーによって独立に導入された。これにより、ギリシア起源の幾何学とアラビア起源の代数学が結び付くことになる。その後、ゴットフリート・ライプニッツやアイザック・ニュートン以降に明確に用いられることとなる[1] 。
解析幾何学は数の概念の発達にも影響を及ぼした。当時、インド由来の負の数は不合理なものだとみなされていたが、デカルトが座標を用いるときの符号の選択[注釈 2] を導入したことで、負の数は受け入れられるようになった。ただし、複素数が定着するのはかなり後であった。デカルトの時代には、実数解を持たない二次方程式には解が存在しないという認識が一般的であった。16世紀に入ってイタリアで三次方程式の解の公式の研究が進展したことで、ようやく複素数が承認されるようになっていった。カルダノの公式の途中式で複素数が出てくるためである。しかし、その後も複素数はさほど重視されず、その定着にはカール・フリードリヒ・ガウスの登場をまたねばならなかった。18から19世紀への移り目のころ、ガウスは直交座標の一種であるガウス平面を用いて複素数を明確に定義し、n次の代数方程式はn個の解を持つという代数学の基本定理を証明した[2] 。
日本では、明治維新以来、中等教育において解析幾何学の教育が行われている[1] 。ただし、二次曲面は殆ど扱われない。
範囲
[編集 ]解析幾何学で扱うのは高々三次元のユークリッド空間(ないしアフィン空間)である。通常、二次元を扱う場合は平面解析幾何学と、三次元を扱う場合は立体解析幾何学と呼ばれる。座標上の図形は高々二次の方程式で表現される(つまり、二次形式である)。高次元の幾何学、多様体は対象の範囲外である。
具体的には、
手法としては、
脚注
[編集 ]注釈
[編集 ]出典
[編集 ]- ^ a b c 竹内–泉屋–村山 (2008) 序文。
- ^ a b c ポントリャーギン (2012)、2-5頁。
参考文献
[編集 ]- 片野善一郎『数学用語と記号ものがたり』裳華房、2003年、116頁。ISBN 4785315334。
- 遠山啓『数学入門』 下(初版)、岩波書店〈岩波新書〉(原著1960年10月20日)、44頁。ISBN 9784004160052。
- 竹内伸子、泉屋周一、村山光孝『座標幾何学:古典的解析幾何学入門』日科技連、2008年。
- 秋山武太郎、春日部伸昌・改訂『解析幾何早わかり』日新出版〈わかり数学全書 第5巻〉、1962年。ISBN 978-4-8173-0022-5 。http://www.nissinpb.co.jp/sugakuzensho.htm#%89%F0%90%CD%8A%F4%89%BD%91%81%82%ED%82%A9%82%E8 。
- レフ・ポントリャーギン『座標・線・面 解析幾何と複素変数』森北出版〈ポントリャーギン数学入門双書 1〉、1962年。ISBN 978-4627042193。
関連項目
[編集 ]外部リンク
[編集 ]- Weisstein, Eric W. "Analytic Geometry". mathworld.wolfram.com (英語).
- analytic geometry - PlanetMath.(英語)
- http://www12.plala.or.jp/capone/History_Math_12_B5.pdf
- 『解析幾何学』 - コトバンク