カツ重(2018年03月16日)

日本語を勉強しているサハリンの方に訊ねられました。「"カツ重"と"カツ丼"は違う料理なのでしょうか?」とです。

「米飯の上にトンカツの卵とじ」という意味では、"カツ重"と"カツ丼"に差異は無いように思えるのですが、片や重箱を使い、片や丼を使うことで外観は少し違います。"カツ丼"の方には、色々なバリエーションが在ったり、地域によって一口に"カツ丼"と言った場合に出て来るモノが「米飯の上にトンカツの卵とじ」ではないことが在ると聞きます。"カツ重"と言った場合、そういう話しは特段に耳にしません。

↓そういうようなことを不意に思い出したのですが、ユジノサハリンスクの都心部で、美味しい"カツ重"を頂くことが出来る店が在ります。
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↑ユジノサハリンスク市内ではよく知られた店で、長く親しまれているメニューです。

↓ユジノサハリンスク市庁舎の直ぐ近くの建物に入っているレストランの入口です。
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↑日本料理店<ふる里>の入口で、「何処となく日本の建物風」な設えになっています。

この店が現在地に開店したのが、2003年3月16日ということで、「今日は15周年」ということになります。「御祝い」ということで、「ランチに立寄ってみよう」ということにしたのでした。

↓食後にコーヒーを頂くと、何か立派なカップに注がれたコーヒーが登場しました。
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↑日本国内で在れば、老舗のレストランや喫茶店で使われているような雰囲気のカップです。日本国内から持ち込んだモノであるということです。

この店はユジノサハリンスク市内ではよく知られた店で、モスクワ等から関係者を迎えた官公庁や会社の関係者の皆さんが立寄られることが多いそうです。そんな時、こうした「日本国内から持ち込まれたカップ」でコーヒーが出て来ると、「日本料理の店」が色々と在るモスクワ等の人が瞠目する場合が在るようです。モスクワ等では「日本のカップにコーヒー」という事例は「一寸、思い当たらない」ということなのだそうです。

或る程度"流行り"を反映した描写が見受けられるテレビドラマを観ても、劇中人物が日本料理店で食事を摂る場面や、"ロール"と呼ばれる巻き寿司系統の料理が入ったパックを取り出して弁当にしているというような場面が見受けられます。そういう意味で、「日本由来とされるモノ」を含めた"日本料理"を供する場所はロシア各地の都市で"一般的"になっているのかもしれません。そうした中、ユジノサハリンスクの日本料理の店では「日本のカップにコーヒー」という場面が在って、少々驚かれるというのです。

"カツ重"を美味しく頂いた後に、少し面白い話しを耳にすることになりました。

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