列車の乗降場 <シティーモール>(2017年09月16日)

コルサコフ港から、またはユジノサハリンスク空港からユジノサハリンスクの都心部側へ北上する際、ユジノサハリンスク市の区域に入ったままミール通を進むか、途中からレーニン通の側に進むことになります。

ミール通側、レーニン通側の何れの側から北上しても、大型商業施設<シティーモール>の大きな建物、或いは本館以外の一連の施設は眼に留まり、誰しも「あれは何?」と気になるものです。

この<シティーモール>へユジノサハリンスク市内から向かうとすれば、車以外の公共交通として路線バスが一般的です。日本からの旅行者も利用する場合が多い<パシフィックプラザ>というホテルはミール通に沿って建っています。そのホテルの傍にもバス停が在って、運行系統#63というバスが行き交っており、ユジノサハリンスク空港へ向かうその路線の「空港に着く手前」という辺りで下車すると目の前です。と言うよりも、施設の開設に合わせて停留所が目の前に設けられたのでしょう。このバスに関しては、初めてサハリンを視察に訪れた方達に御紹介したところ、予定以上に時間が出来た中、その方達はバスで<シティーモール>を訪ねてみたとのことでした。

余り知られていないのですが、<シティーモール>に関しては、車でもなければ路線バスでもない行き方も出来ます。「出来ます」と言い切るより、「出来るには出来る」と言葉を濁してしまう感じにはなってしまうのですが。

↓こういう場所が在ります。
2017年09月16日 シティーモール乗降場 (1).jpg
↑線路の脇に人が立つ場所が設けられ、看板が出ています。

実は<シティーモール>は、ユジノサハリンスクとコルサコフとを結ぶ鉄道の沿線に建っています。鉄道はユジノサハリンスクの都心辺りではレーニン通の西側に相当するジェレスナダロージナヤ通に並行していますが、街の南側ではレーニン通に並行して<シティーモール>の前を過ぎ、更にユジノサハリンスク空港へ通じる辺りを過ぎてコルサコフ地区へ延びています。

上の画の乗降場はレーニン通側に設けられています。道路沿いのバス停には、待合客向けに屋根が設けられている他方、列車の乗降場にはそうしたモノは在りません。

↓本当に、道路を挟んで<シティーモール>の建物や駐車場が視えます。
2017年09月16日 シティーモール乗降場 (2).jpg
↑レーニン通の南端のような辺りは交通量が多いので、押しボタン式信号機が据えられた横断歩道も手前の道路に設けられています。

「列車で<シティーモール>へ!」ということも可能な訳ですが、「出来るには出来る」と言葉を濁してしまう感じにはなってしまうのは、「旅客列車が極端に少ない」ので利用機会が設け悪いという事情の故です。

毎日運行の旅客列車は1往復のようです。そして、平日は朝にコルサコフ側からユジノサハリンスクへ向かう列車が1便在るようです。土曜日と日曜日には別に1往復の列車が運行されています。こんな「1.5往復+土日に1往復」で、眼前の<シティーモール>を利用し易いような時間帯の列車も、例えば「土曜日と日曜日のコルサコフ発の列車」というのが在る程度です。そして、往路で列車を利用したにしても、復路の列車が見当たらない感じです。

こういう状況ですから、「列車で<シティーモール>に行った」という話しは耳にしたことが在りません。それでも、土曜日と日曜日にコルサコフからユジノサハリンスクへ向かう列車が停車しているような時、「<シティーモール>へ行く人か?」という乗客が下車するのを視掛ける事が無い訳では在りません。

実は、偶々<シティーモール>の建物前に居合わせ、偶々停車した列車から数人が下車していた様子がかなり離れた辺りに視え、「そう言えば乗降場が在った」と思い出し、近寄って写真を撮ってみたのが記事に使った写真です。<シティーモール>に出入りする人は、1日の延べ数では存外な数になる筈ですが、「列車で来た人」は数える程、または居ない感じです。

ユジノサハリンスク・コルサコフ間に関しては、この<シティーモール>のような「往年の駅が在ったでもないと見受けられる場所の乗降場」が幾つも見受けられ、利便性の向上が図られているようにも見える他方で「何故?」と不思議な程度に列車の運行が少ない不思議な様子が見受けられます。北海道内等でも「これでは利用し悪い」という程度に列車の運行本数が少ない例は見受けられますが、このユジノサハリンスクとコルサコフとの間は不思議です。他方で、この区間はバスの運行が非常に盛んです。

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