山口県高度林業作業士育成研修を実施(平成28年8月31日)
平成28年8月31日(水曜日)滑山国有林において、林業に携わる7名を対象に、山口県林業指導センターで実施される山口県高度林業作業士育成研修カリキュラムの一つである「森林調査」の実習で、当所職員がその講師を努めました。はじめに、「森林調査」として次の3つの流れを説明しました。
1.区域の決定
どの区域を伐採するのか区域の表示を行い、面積を算出するために測量を行います。なお、伐採して良い区域であるのか、伐採後に植え付けを行う必要があるのかなど、法令による制限や隣接者の確認なども事前に必要です。
2.測樹
区域内の立木について、樹種、品質等を調査します。また、材積算出のためには、それぞれの樹木の本数、直径と樹高の計測も必要です。
3.材積の算出
測樹した結果から、立木や丸太にしたときの材積を算出します。
この日は、3つの流れのうち、「測樹」に重点を置いて実習を行いました。まずは、目合わせとして林道沿いの2本の木を例にとり、直径及び樹高の目測と実測の比較を行いました。また、それらの数値をもとに、区域全体の立木材積を予想していただきました。
流れの説明
目合わせ
その後、研修生は2班に分かれ、直径・樹高の計測、記帳の役割をそれぞれ交代しながら調査を行いました。
直径は輪尺(大きなノギスのようなもの)を使用して直接計測できますが、樹高の計測は測桿(そっかん と呼ばれる釣り竿のようなもの)を立木に沿わせて伸ばし
比較を行うことになります。そのため、研修生からは樹高の計測が非常に難しいという声が多く聞かれました。
また、林内は笹も多く、研修生はお互いに声を掛け合いながら調査・とりまとめを行い、区域内の立木材積を算出することができました。
研修生は予想と実測結果を比較し、予想の精度がどれくらいか体験することができたことと思います。
直径計測の説明
2班に分かれて測樹
結果のとりまとめと材積算出
民有林では、「森林調査」を行うことはあまりないとのことで、今回のように実測結果と比較しながら森林を見る目を養う機会は少ないのではと思います。
研修生のみなさんには、この実習を通して、林業に関する知識や技術をさらに深める良い機会になったのではないかと思います。
(参考)
高度林業作業士育成研修は、林業の現場における森林整備作業について一定の経験を有する者を対象に、工程・施工・安全等の現場管理に必要な知識・技術を習得させるとともに、現場での的確な指揮が行える優秀なリーダーを育成確保することを目的として山口県が実施されています。
お問合せ先
山口森林管理事務所
ダイヤルイン:050-3160-6155
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