「林業省力化技術実証事業現地研修会」を開催しました
令和5年11月10日、島根県津和野町において、津和野町、吉賀町、林業関係団体職員など16名が参加して、林業省力化に向けた現地研修会を開催しました。この研修会は、森林経営の収益力強化につながる木材生産及び再造林の低コスト化を推進するため、高津川流域林業活性化センターが行うICT機器を活用した作業効率化技術の実証事業を技術支援するため、国有林野をフィールドとして、島根森林管理署と島根県が共同で開催したものです。
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【開会式での署長あいさつ】
当日はあいにくの雨のため、予定していたAI搭載型ドローン「Skybio2」の中ノ谷国有林での林内飛行はできませんでしたが、地元の体育館に会場を変更して、国内販売を手掛ける(株)竹谷商事、ジオサーフ(株)によりドローンの説明と実演が行われました。
「Skydio2」は6個の魚眼カメラとAIを使って、林内で枝条などの障害物を避けながら飛行することができ、非GPS環境や狭小な場所でも、ぶつからずに対象物に近い距離での飛行が可能ということです。
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【AI搭載型ドローン「Skybio2」】 【立木を避けながら自動飛行するドローン(白丸)(前日)】
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【AI搭載型ドローン「Skybio2」説明と実演】 【障害物を避けながら飛行するドローン(白丸)】
その後、地元公民館において、前日に現地で取得したデータの解析結果の説明などがありました。専用の解析ソフトを使用することで、撮影したプロットの3次元データの確認やプロット内の蓄積(立木本数、胸高直径等)を測定することが可能とのことでした。
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【GNSS測位機「SmartSOKURYOPOLE」の説明】 【前日に取得した「Skydio2」による
森林調査データの解析結果について説明】
また、島根森林管理署からは、地上型3次元レーザスキャナ「OWL」と「3DWalker」の説明と、事前に調査していた現地の森林情報の、毎木調査と各機器との調査結果比較を説明しました。
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【地上型3次元レーザスキャナ「3DWalker」の説明】 【「3DWalker」によるの森林調査データの解析結果】
質疑応答では、プロット測定に要する時間や傾斜地での操作、計測誤差などについて多くの質問があり、関心の高さがうかがえました。現在「Skybio2」は橋梁点検など構造物に対する利用が主とのことで、今後は林業現場での普及が待たれます。林内を自動飛行して森林の状況を把握することができれば、職員の負担や労働災害の軽減につながることから今後の普及に期待したいところです。
島根森林管理署では収穫調査の省力化・効率化に向けたICT機器の活用を推進する取り組みを今後も行って参ります。
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島根森林管理署
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