国有林の紹介
国有林の紹介です。
那岐山国有林
那岐山国有林の面積は431haで、岡山・鳥取の県境に位置し、海抜500〜1,255m、地形は全般に急です。
気象条件は、年間降雨量2,000mm、最深積雪2.0〜3.0mで、11月〜4月下旬まで雪を見ることができます。
土壌は黒色森林土壌でヒノキ・スギに適地で、生育状況は良好である。又、山菜等も豊富で雪どけと共に、葉ワサビ・タラの芽・ウド・フキ等も多い国有林です。
夏から秋に来る台風の影響で、那岐山麓に吹き荒れる「広戸風」は、地元では有名です。
この国有林は、版籍奉還により旧藩領が明治5年に国有林になったものであり、山名も伊邪那岐命(イザナギノミコト)を追慕して住古に名付けられたといわれています。
この国有林内には登山コースが3箇所あり、4月下旬に夏山登山の安全祈願を皮切りに、みどりの日には鳥取県智頭町と岡山県奈義町が合同で那岐山ふれあい登山を開催し、標高1,255mの山頂を目指して多くの登山者が汗を流しています。
山頂からは大山等も眺望でき、年間約15,000人の方が訪れ楽しんでいます。
加茂山国有林
加茂山国有林は、岡山市北区御津町、加賀郡吉備中央町に所在し、面積は883haあります。旧池田藩御料林であり、スギ、ヒノキの良材生産地として有名です。宇甘川に面する区域の83haは吉備清流県立自然公園に指定されており、宇甘渓風景林として管理しています。
吉備中央町が宇甘渓谷遊歩道を整備しており、シンボルの「赤橋」や奇岩そそり立つ山肌の樹木が見事な美観を呈しています。落葉広葉樹の中にモミ、ツガ、アカマツが混交した地域的に貴重な高齢級の林分で渓谷とあいまった風景美を鑑賞できます。春は桜、夏は川遊び、秋は紅葉、冬は雪景色と四季を通じて自然にふれることができます。
毎年、紅葉のシーズン(11月中旬)に赤橋のライトアップを行っています。ライトアップされた紅葉の宇甘渓をお楽しみ下さい。
また、風景林の南には「加茂山モミ・ツガ植物群落保護林」があり、岡山県南部の貴重な植生(モミ・ツガ・トチノキ)の保護をしています。(17.63ha)
※(注記)奇岩に亀裂が発見されたことから、現在一部の遊歩道が通行止めになっています。
臥牛山国有林
臥牛山は、高梁市街地の北に位置する4つの峰からなる標高約480mの山で、南から見た山容が草の上に伏せた老牛の姿に似ていることからこの名が付けられました。市民からは「備中松山城」が所在することから「おしろやま」の愛称で親しまれています。
現在、4峰の1つである小松山(標高約430m)に築かれている国指定史跡「備中松山城」は、天和3年(1683)に松山藩主水谷勝宗によって造営されたものと言われています。現存天守を持つ山城としては日本一高いところにあり、天守・二重櫓・三の平櫓東土塀は国の重要文化財に指定されています。
臥牛山国有林は、この城を取り囲む形で所在し、全域が高梁川上流県立自然公園特別地域に指定されるなど多くの自然林が残されており、多種多様な樹木・植物・昆虫が観察できる貴重な空間となっています。樹木はモミ、アカマツ、シイ・カシ類、ケヤキ・ナラ類ど235種を数え、このように多数の樹木の種類があるところは中国地方ではあまり見られません。また、西斜面は天然記念物「臥牛山のサル生息地」となっているほか、四季を通じて野鳥、昆虫が多く見られるなど、岡山県内でも有数の自然の宝庫となっています。
現存天守とは、江戸時代またはそれ以前に建設され、現代まで保存されている天守のことです。
お問合せ先
岡山森林管理署
ダイヤルイン:050-3160-6135