七里御浜国有林にてマツの植栽を実施しました!
七里御浜国有林で、3月3日(水曜日),4日(木曜日)の2日にわたりマツの植栽を実施しました。例年であれば毎年「七里御浜防風林GG作戦」として地域の自治体や住民の方々と植樹や林内清掃に取り組んでおり、平成25年度より今回で26回目となる予定でした。しかし、新型コロナウイルス感染症対策に伴いイベントが中止となったことから、三重森林管理署職員を中心にマツの植栽を実施することにしました。
日本で一般的に松といえばアカマツとクロマツであり、この2種は痩せ地や乾燥した土地にも強いことが知られていますが、クロマツはアカマツよりも耐潮性が高いことから、日本で見られる海岸林のほとんどに植えられてきました。しかし、近年松くい虫による被害が拡大しているため、この活動ではさらに、松くい虫被害に抵抗性のある品種のクロマツを植栽しています(今回は「抵抗性クロマツ・2年生」の苗)。
七里御浜国有林は、三重県南部の熊野市、御浜町、紀宝町に位置し、熊野灘に面した延長約25kmの海岸防災林で、地域の生活や農作物を海からの強風や潮害、飛砂等から守るため保安林として重要な役割を果たしています。
また、「吉野熊野国立公園」にも指定されており、その他「日本の渚百選」「日本の白砂青松百選」「21世紀に残したい日本の自然百選」や、世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」のバッファ地域となっている等、林内や浜辺を散策するなど様々な方々の健康増進や憩いの場としても親しまれています。
七里御浜国有林内の様子
七里御浜上空からの風景
そのため、七里御浜国有林は全国で1,055箇所あるレクリエーションの森の一つとして指定されていますが、その中でも特に美観に優れ、地域の方々がこの森を守るため協議会を設置していたり、ボランティア等での積極的な活動もあることから、「日本の美しの森 お薦め国有林」(全国で93箇所)に選ばれています。
近畿中国森林管理局内のレクリエーションの森(近畿中国森林管理局HP)
日本美しの森 お薦め国有林(林野庁HP)
1日目は熊野市において、昨年植栽した場所の隣りに80本を植栽しました。植栽時は天候に恵まれ気温が高く、汗を流しながら丁寧に植付け作業を行いました。
2日目は前日とは違いあいにくの曇り空となりましたが、御浜町・紀宝町の2箇所で植栽を行いました。紀宝町の植栽では土質が非常に堅く石が多いところなども見られたため、苦戦しながら60本を植栽しました。御浜町の植栽では御浜町職員と合同で100本の植栽を行うことができました。今回植栽したマツが将来地域の方々を守る海岸防風林として生長していくよう管理していきます。
今回の植栽作業を通し、七里御浜国有林が防風林としての機能だけでなく地域の方々に愛され、身近に自然と触れ合うことのできる憩いの場としても利用されている国有林であることを強く実感できました。
三重森林管理署では、今後ともこの美しい七里御浜をしっかりと管理し、地域にとってより親しまれる国有林にしていきたいと考えています。また、今年度は職員のみでの実行となりましたが、再び地域の皆様と一緒に活動できることを楽しみにしております。
熊野市会場
熊野市全体写真 熊野市苗に土をかぶせる様子 熊野市苗まわりを整える
御浜町会場
御浜町全体写真 御浜町苗を植える様子 御浜町植栽箇所に穴を掘る
紀宝町会場
紀宝町全体写真 紀宝町植栽後の苗 紀宝町石や枯れ草を取り除いて植える
お問合せ先
三重森林管理署
TEL:050-3160-6110