「林業の成長産業化に向けた現地検討会」を開催しました
平成30年10月31日(第一部:現地検討会)、11月1日(第二部:室内検討会)に、三重県の国有林等において、三重森林管理署、奈良森林管理事務所、和歌山森林管理署を主催、(国研)森林研究・整備機構 森林整備センター中部整備局を共催として、「林業の成長産業化に向けた現地検討会」を開催いたしました。当日は、三重、奈良、和歌山、岐阜の各県及び三重県の市町の林務担当者や、水源林整備事務所、森林組合、林業事業体などの民有林関係者、森林管理署等の担当者が2日間で述べ186名(うち民有林関係者127名)参加しました。
第一部 平成30年10月31日 (悟入谷国有林)
第一部は、三重森林管理署長の「民有林と国有林が連携した森林共同施業団地の取組が、循環型の林業を構築する何らかのヒントになればと考えている」との開催挨拶から始まりました。その後、民国連携の取組が実際に行われている中間土場に移動して、森林共同施業団地の概要、国有林での木材生産・搬出状況等や、民有林での森林整備・木材搬出状況の説明を当署職員から行いました。
署長挨拶中間土場にて現地説明
また、共催の森林整備センターから、簡易な路盤改良としての鉄鋼スラグの説明・施工実演が行われ、参加者は、タイヤローラーで締め固められたばかりの路盤の感触を確かめていました。
鉄鋼スラグによる路盤改良実演施工したての路盤確認
その後、更に移動して、複層伐箇所にて、国有林でのシカ捕獲事業、コンテナ苗の植付・獣害防護ネットの設置についての説明を行い、近畿中国森林管理局の石田企画官から「林業事業体の生産性向上」について、民有林での優良事例の紹介を行い、最後に現地での全体を通しての質疑応答を行いました。
参加者皆様のご協力があったこと、また幸いなことに天候も小雨にとどまったこともあり、第一部は無事時間内に終了となりました。
防護柵設置確認状況植栽したコンテナ苗の説明
地元テレビ局からの取材状況
第二部 平成30年11月1日(NTNシティホ-ル)桑名市
第二部は、NTNシティホ-ルの室内に場所を移し、第一部の現地検討会に引き続き、森林整備センタ-から鉄鋼スラグを使用した簡易な路盤改良について補足説明、当署からはドロ-ンにより上空から撮影した森林共同施業団地の林道(大型トラック搬出)・中間土場(木材集積場)、民国が連携した連結作業道の作設状況、平成29年度の複層伐の状況、平成30年度の植栽作業中の獣害防護ネット設置状況の映像を見て、その後写真によりこの地域で行っている民有林・国有林での森林共同施業団地の取組の説明を行いました。
二日目開会挨拶写真による中間土場説明
質疑・応答では、森林共同施業団地での中間土場の設置基準はどのようになっているか、連結作業道を国有林内に作設する手続きはどのようになっているか、森林整備センタ-へは、鉄鋼スラグによる路盤改良後に高性能林業機械により木材搬出が可能か等、質問が出されました。
現地検討会を開催した森林共同施業団地は、三重・岐阜県を跨いで設定しており、木材搬出にあたり国有林の林道を利用することで効率的に木材搬出・森林整備を継続的に行うことが可能であることから、今後も、この地域で関係者と連携しながら林業成長産業化に向け、取組を進めていきます。
今後の取組として、森林共同施業団地による関係者において、平成30年度の森林整備・木材搬出状況、中間土場の利用等について、11月に現地で調整する打合せを行うこととしています。
お問合せ先
三重森林管理署
担当者:森林技術指導官
ダイヤルイン:050-3160-6110