森林官通信(箕面森林事務所) 第2号 ボランティア団体と一緒に標準地調査
地域と国有林をつなぐ、森林官の日々の仕事をお伝えします。
コバノミツバツツジ
〇間伐とは、木が密生しすぎた森林になるのを防ぎ、太陽の光を十分受けて成長を促すために木を切って間引きすること
をいいます。
〇保安林とは、森林の機能を発揮させるために、法律(森林法)により立木の伐採や土地の改変などが規制されている森
林のことです。森林の手入れを行うために木を伐採するには都道府県知事の許可(協議)が必要です。
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箕面森林事務所が管轄している箕面国有林では、多種多様なボランティア団体が活動しています。その一つに、間伐を主と
した山の手入れを行う活動をしているNPO法人日本森林ボランティア協会(以下、ボランティア協会という)という団体があ
ります。京都大阪森林管理事務所は、ボランティア協会とふれあいの森協定を結び、国有林での活動が円滑にできるよう支
援を行っています。
活動を行うにあたり、間伐場所が保安林であることから協議申請のために標準地調査という間伐量を把握する調査をボラン
ティア協会の皆さんと一緒に行いました。
調査は、まず、間伐する区域を設定し、区域に沿って黄色のテープを木に巻いていきます。
密生した木
暗く、太陽の光が地面に届かない森林
次に、区域内の標準的な場所を2カ所設定し、1カ所につき10m×10mの方形区をつくり、その中に生育しているすべての木
にナンバーテープを貼付けたら、それぞれの木の直径、樹高、材質を測定して調査票に書き留めます。
方形区の設定
ナンバーテープの貼付
木の直径、樹高、材質を測定
直径は輪尺(りんじゃく)という木の棒で幹を挟んで直径を測る道具を使い、樹高は測棹(そっかん)という釣り竿のよ
うな器具を使って測定します。
輪尺で幹の直径を測定
測棹で木の高さを測定
最後に、方形区内の木の中から間伐する木を選びます。
保安林は場所毎に伐採できる量の上限が決められており、その範囲内で間伐できる木を材積や本数を勘案しながら選択し、
間伐する木に白色のテープを巻きます。
調査した箇所を標準地として区域内の間伐するモデルとします。
このような調査を行ったうえで都道府県知事に申請し、承認を受けてから間伐を行います。
ボランティア協会の活動により、手入れの行き届いた美しい森林へと変わっていきます。
お問合せ先
京都大阪森林管理事務所
ダイヤルイン:075-414-9822