令和2年度 国有林の森林計画に関する地域懇談会の概要
令和4年度を始期とする「地域管理経営計画」を7森林計画区で策定するにあたり、これらの計画区における国有林に対する地域のニーズや課題を把握するため、令和2年9月25日から10月22日にかけて各森林計画区で地域懇談会を開催しました。
○しろまる加賀森林計画区(石川県南部の金沢市など6市及び能美郡)
- 開催日
令和2年10月22日(木曜日) - 開催場所
小松商工会議所(石川県小松市) - 主な意見
海岸林に侵入しているニセアカシアは伐採しても根株から萌芽して再生するので、根株も除去してはどうか。
林業に活用されているのは針葉樹だが、今後は広葉樹も活用していくべきではないか。
日本海側でミズナラが枯れている。カシノナガキクイムシ以外にも何か理由はあるのか。
今後の主伐・再造林はどのように計画していくのか。
○しろまる伊賀森林計画区(三重県伊賀市及び名張市)
- 開催日
令和2年10月22日(木曜日) - 開催場所
三重県伊賀庁舎(三重県伊賀市) - 主な意見等
松くい虫被害の状況や対策を教えてほしい。
山地災害防止タイプが67%を占めているが、次期計画では主伐を進めていくのか。また、複層林施業を導入する予定はあるのか。
地域で苗木生産者がコンテナ苗に取り組んでいるので、国有林でもコンテナ苗を積極的に使用してほしい。
農耕地に隣接している国有林がシカの隠れ場所となっており、農林業被害を助長しているのではないかという声もあるので、国有林もシカの捕獲に力を入れてほしい。
○しろまる加古川森林計画区(兵庫県南東部の神戸市など21市及び川辺郡、多可郡、加古郡)
- 開催日
令和2年10月12日(月曜日) - 開催場所
三木ホースランドパーク
エオの森研修センター(兵庫県三木市) - 主な意見等
木材搬出の低コスト化には民国が連携した路網整備が重要である。特に林業専用道の整備が求められているので、一層の連携をお願いしたい。
官行造林地は、契約満了後に民有林の森林計画に編入することになるので、2〜3年先を見通せるよう、情報を共有してほしい。
シカによる農林業被害には県と国が協力していく必要があるので、国有林におけるシカの捕獲状況についても県に情報共有してほしい。
ICT技術を利用した森林整備の動きが活発になっている。国有林における取組を情報共有してほしい。
○しろまる紀北森林計画区(和歌山県北部の和歌山市など5市及び海草郡、伊都郡)
- 開催日
令和2年10月21日(水曜日) - 開催場所
高野町中央公民館(和歌山市高野町) - 主な意見等
森林には国有林・民有林の境界はない。国有林内だけで路網整備を進めるのではなく、地域全体を面としてとらえて路網計画を考えてほしい。
スギやヒノキばかり植えるのではなく、クヌギやカシなども含めて山全体をどういう樹種構成にしていくかという視点で山づくりを考えてほしい。シカやイノシシ被害がかなりあり、駆除を行っているが、広葉樹林を整備して人と動物を棲み分けることも必要ではないか。
他県では歩道に木材を積極的に使っている例もあるので、公共事業にもっと木材を活用してほしい。
コンテナ苗のポットの大きさは全国でまちまちである。和歌山県の土壌・気候に適したものは何かを国有林も一緒になって検討してほしい。
高野山内でもナラ枯れが発生しているので、対策等に配慮してほしい。
林業も含めた人と自然の共生の中で育まれてきた高野山の文化的景観が世界遺産として認められているはずだが、高野山で伐採を行うのは悪いことであるかのようなイメージを持たれてしまっている。林業によって文化的景観が守られてきたということについても、地道に普及啓発を進めてほしい。
かつては地元に自生していたブドウハゼを護摩木に使っていたが、現在は岐阜県のものを買っている。伝統文化を尊重するという観点から、ぜひ地域でブドウハゼを調達したいので、国有林にも協力してもらいたい。
ナラ枯れの原因であるカシノナガキクイムシには北方型と南方型があり、北方型は一気に枯れるが、南方型はそうでないといった被害形態に違いがあるようだ。こうしたことにも気をつけて対策を進めたらよいのではないか。
松林とマツタケは高野山の文化であり、次の世代に伝えていくことが重要であるので、樹幹注入による松林の保護対策といった情報を森林所有者にも教えていただきたい。
森林や林業については学校でほとんど教えていないので、県や国が森林環境教育に取り組まないと国民の関心が森林から離れていってしまう。
○しろまる千代川森林計画区(鳥取県の西部の鳥取市、岩美郡、八頭郡)
- 開催日
令和2年9月25日(金曜日) - 開催場所
さざんか会館(鳥取県鳥取市) - 主な意見等
智頭町の芦津渓谷(沖ノ山国有林)において森林セラピーロードを運営しているが、セラピーロード脇の危険木を伐採してほしい。
本陣山、平和塔で周辺の樹木が成長して見晴らしが悪くなっているので、修景伐採をしてほしい。また、自然休養林の管理道沿いに枯損木が見受けられるので、伐採をしてほしい。
○しろまる瀬戸内森林計画区(広島県南東部の呉市など8市及び豊田郡、世羅郡)
- 開催日
令和2年10月15日(木曜日) - 開催場所
野呂高原ロッジ(広島県呉市)
- 主な意見等
国有林の人工林率は50%と県全体の人工林率30%よりかなり進んでいる。伐って育てる林業のサイクルを循環させて齢級構成を平準化することが必要ではないか。
現行計画では林道の計画量が少ない。林道、林業専用道、作業道等をバランスよく配置するとともに、森林共同施業団地といった取組の中で民国の連携強化を進めてほしい。
広島県ではバイオマス資源として早生樹であるコウヨウザンの植林を進めている。国有林でも計画に取り入れることはできないか。
新たな計画においても木材需給のバランスに配慮しながら伐採計画を検討してほしい。
国有林で行われている針広混交林などの新たな情報をもっと発信してほしい。また、広葉樹の活用方法などについても情報提供してほしい。
瀬戸内海国立公園に指定されている国有林の眺望伐採を行ってほしい。
被災した箇所において災害に強い森林づくりを進めていくには、どのような森林整備を行えばよいのか。
市職員は現地に行く機会が少ないので、国有林で現場説明会等があれば、ぜひ参加させてほしい。
林道の工事単価は40年前とあまり変わっておらず、適正な単価に見直す必要があるのではないか。
○しろまる岩徳森林計画区(山口県東部の岩国市など5市及び大島郡、玖珂郡、熊毛郡)
- 開催日
令和2年10月8日(木曜日) - 開催場所
サンライフ岩国(山口県岩国市) - 主な意見等
錦帯橋の架け替えや、修繕の際には国有林材を活用したい。
以前に自然休養林だった笠戸島国有林の今後の取扱いはどうなるのか。
林業成長産業化には需要の増加が大切だと思うが、どのような取組を行っていくのか。
現行計画の伐採量の実行率はどの程度だったのか。
計画区内での立木販売、システム販売の状況はどうなっているのか。
城山は錦帯橋を中心とした景観作りを進めているところであり、今後も景観に配慮した事業をお願いする。
冬下刈りの検証・評価はどうだったのか。
一貫作業システムにおいて地拵えはどう処理しているのか。
カシノナガキクイムシによる被害については、どのような対応を行っているのか。
お問合せ先
計画保全部計画課
担当者:計画調整官
代表:06-6881-3500(内線3471)
ダイヤルイン:050-3160-6741
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