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富士の国 やまなしの魅力

名水の地やまなし

豊富な水をたたえる天然の水がめ

山梨県は世界文化遺産の富士山をはじめ、南アルプス、八ヶ岳、奥秩父などの山々に囲まれています。県土の78%を森林が占め、山に降る雨や雪は、森林を潤しながら伏流水となり、やがて県中央に位置する甲府盆地に流れ着きます。そのため、山梨県は“天然の水がめ”と呼ばれるほど豊富な水をたたえているのです。国内屈指の名峰に囲まれ、その恩恵がたどり着くたぐいまれな地形。名水溢れる山梨県は、まさに天に選ばれし名水の地です。

豊かな水は、やがて県内随所に美しい水の景勝地を生み出しました。富士山のふもとに点在する富士五胡(山中湖、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖)は、すべて山梨県にあります。また山々には、清流をたたえた渓谷が多くあります。

名水の秘密は“伏流水”

伏流水とは、山麓の下層にある砂礫層(粗い砂を含んだ層)を流れる地下水(土壌水)のことです。水は砂礫層を流れることで不純物が徐々に減少するため、伏流水は自然の濾過装置を通った清らかな水質になるといわれています。富士北麓の地中には、天然記念物の「鳴沢氷穴」など、天井からしみ出た伏流水が凍ってできた氷柱などが見られる氷穴があります。氷穴は年間を通して気温の低い環境ですが、氷は少しずつ溶けながら、ふたたび地下水となって地中にしみ込み、富士北麓地域を流れていきます。

忍野村には、天然記念物に指定されている湧水池「忍野八海」があります。その8つの泉のひとつ「湧池(わくいけ)」の底には、現在確認されている最奥部までが55メートルという、水中洞窟の入り口があります。この洞窟は富士山から続くものと考えられていて、富士山の伏流水が湧き出る湧池は、幻想的な美しさで訪れる人を魅了しています。

自然の恵みを未来につなぐ

山梨県は豊かで良質な水を、将来にわたって保全していきます。健全な水循環を守り育てる「育水」という考え方を基本に、水源林、水質・水環境、地下水・温泉資源、飲み水の安全・安心、水景観などの保全活動に、積極的に取り組んでいます。

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