お知らせ令和6年度7月学長記者会見

令和6年度7月学長記者会見

日時
2024-0729
場所
県庁記者会見室
令和6年度7月学長記者会見

さんかく説明をする北野学長

【事項1】北野正剛学長が第4回世界内視鏡学会最優秀教育者賞受賞

2024年7月4日〜6日、韓国ソウルで行われた第4回世界内視鏡学会(the 4th World Congress of GI Endoscopy、以下ENDO2024)にて、大分大学北野正剛学長が世界内視鏡学会のDistinguished Educator Award(以下、最優秀教育者賞)を受賞しました。
この賞を受賞するのは世界で2人目で、日本人では初の受賞です。

WEO(World Endoscopy Organization:WEO)は、国際内視鏡学会(International Society of Endoscopy:ISE)として1962 年に設立され、1974 年に正式名称が OMED(the Society of Organization Mondiale d'Endoscopie Digestive)となり、2010 年にOMEDの名称を世界内視鏡学会(WEO)に変更しました。2017 年から WEO としての国際学会活動を新たにスタートし、2年毎に世界大会を開催しています。WEOは、内視鏡教育・トレーニング活動を通じて、安全で質の高い内視鏡医療を世界中に提供することであり、世界的なネットワークを活用した国際的な学術研究活動を推進しています。

北野学長は、内視鏡人材育成を目的としたトレーニングプログラムをアジア太平洋地域にて長年にわたり開催しています。
また、A-PSDE(アジア太平洋消化器内視鏡学会)理事長として、現在までに、約8,000名を超える医師を教育しています。
今回の受賞は、これまでの北野学長の教育者としての尽力と功績を称え、継続的に内視鏡技術普及・発展に寄与した功績が評価されたものです。

7月4日の開会式にて、田尻久雄WEO会長より最優秀教育者として紹介され、他WEO Award受賞者4名を代表して記念講演「History of A-PSDE –Education and Training Activity」 を行いました。
さらに、シンポジウム「Advanced Therapeutic Endoscopy:From 3rd Space to Outer Space」の司会や、「Sadataka Tasaka Honorary Lecture(A-PSDE)」の名誉講演において司会を務めました。

しかく北野正剛学長の主な功績(評価理由はこちら)
消化器内視鏡・内視鏡外科において、技術・教育・研究ともに日本のみならず、世界のリーダーとして長年にわたり活躍しています。

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【事項2】子犬からの感染が狂犬病死亡の主要原因
 〜フィリピンでの大規模狂犬病調査結果を国際学術誌に発表〜

大分大学医学部医学科微生物学講座・グローカル感染症研究センターの西園晃教授と、同センター客員教授であり長崎大学熱帯医学研究所ケニアプロジェクト拠点の齊藤信夫准教授らの研究グループが、フィリピンでの3年間の前向き患者登録研究から得られた結果を国際学術誌「Frontiers in Microbiology」(インパクトファクター5.64)に発表しました。
本研究により、これまで不明であったヒトへの狂犬病感染の原因動物が、成犬ではなく子犬であることが示され、研究グループは全世界での子犬へのワクチン接種レジメの見直しを強く提唱しました。(*1)この成果は、狂犬病予防の方針や、動物咬傷への意識を大きく変えることに役立つものであり、今後の狂犬病予防に大きなインパクトを与える可能性があります。
狂犬病は世界中で蔓延している恐ろしい感染症です。特に、蔓延国への渡航の際はリスクを認識し、動物とのむやみな接触を避けるよう注意が必要です。
本研究は、独立行政法人国際協力機構(JICA)と日本医療研究開
発機構(AMED)が連携して実施する地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)(課題名:フィリピンにおける狂犬病排除に向けたワンヘルス・アプローチ予防・治療ネットワークモデル構築)で行われました。2025年からはJICAが実施するSATREPS後継プロジェクトが開始予定です。
大分大学は今後も長崎大学と共に、フィリピンのみならず、アジア・アフリカをはじめとした世界の狂犬病根絶に貢献していきます。

*1 "Puppies as the Primary Causal Animal for Human Rabies Cases: Three-Year Prospective Study of human rabies in the Philippines"

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【事項3】令和7年度大分大学大学院理工学研究科への改組

本学では、学長のリーダーシップの下、44年ぶりの新学部となる福祉健康科学部の設置を皮切りとして、平成28年度以降、学部・学科・研究科の新設・再編を進めてきました。
このほど、変化する社会の中で、地(知)の拠点として地域や社会の多様化するニーズに応えるため、令和7年度に大学院「工学研究科」から「理工学研究科」への改組を行うことを構想しています。

大学院理工学研究科 理工学専攻(博士前期課程・博士後期課程)の設置
令和7年4月に大学院工学研究科の博士前期課程・博士後期課程を同時に理工学研究科へ改組します。
理工学研究科に改組することで、学部教育から進めてきた理と工の融合を基礎として、専門分野の教育と研究を更に高度化し、イノベーション力と研究力の強化を図り、社会にイノベーションを起こすための人材育成を行います。
博士前期課程は従来の6コースを5プログラムに見直し、入学定員は143名とし、学位は修士(理工学)を授与します。
博士後期課程は従来の2コースを3領域に見直し、入学定員は6名とし、学位は博士(理工学)を授与します。

しかく養成する人材
博士前期課程では、理工学部で培った専門的な能力をさらに高め、多様な課題への解決能力を持ち、国際的な活動も展開できる研究者・技術者や教育者を養成します。 博士後期課程では、社会の課題解決やイノベーションにつながる新たな分野や理論などの創出に取り組むことができる、多様な価値観を尊重でき、高い倫理性をも備えた指導的研究者・技術者を養成します。

現在、大学院理工学研究科理工学専攻(博士前期課程・博士後期課程)の設置について文部科学省に申請手続を行っているところであり、審査結果によっては、今後計画の内容が変更となる場合もあります。

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【事項4】経済学部における芙蓉リースグループ寄附講義の開講及び調印式について

令和6年度より、本学経済学部に芙蓉リースグループによる寄附講義を開講いただく運びとなりました。つきましては本寄附講義に関する確認書の調印式を本学にて実施します。

芙蓉リースグループは、東京プライム市場の上場会社である芙蓉総合リース株式会社を中核企業とする法人向けリース・ファイナンスサービスを提供する会社です。持続可能な社会の構築に向けて事業を通じた社会課題の解決、いわゆるCSV活動に精力的に取り組まれてきました。
ビジネスの最前線で長年にわたり、国内外でCSVを実践されてきた知見を大学教育に展開することで、大分を中心とした九州地域での人材教育に貢献することを狙いとされています。また講義での学びを発展させて、地元の企業や行政と芙蓉リースグループの関係が深まることによって大分の成長に寄与する協業へ進むことも展望しています。

しかく寄附講義について
事業を通じて社会課題の解決を目指すCSV活動について、芙蓉リースグループで手がけてきた実践例にもとづいて理解を深め、具体的な課題解決の取り組みについて学びます。
グループワークによるアクティブラーニングを活用して大分に関連したテーマを議論することで、地域の価値創造を考える機会とします。
講義では、芙蓉リースグループの現役役員や社員の方が講師として登壇します。また特別講義では、大分で活躍する企業の方々をお招きしたパネルディスカッションを実施します。講義の終盤には学生によるプレゼンテーションの場を設けます。学んだことを自分の言葉で発信することで、学生自身の理解を深めると同時に、他の学生による多様な価値観や考え方を知る機会とします。

【調印式】8月1日(木)15:00〜 大分大学経済学部棟第2会議室にて
(注記)寄付講義は2024年10月から12月までの毎木曜4限(14:50〜16:20)、5限(16:30〜18:00)

【事項5】医学部看護学科開設30周年記念事業

大分大学医学部看護学科は、平成6年(1994年)に開設し、30周年を迎えました。1,763名の卒業生は、医療や行政はもとより、教育研究、国際医療保健等様々な分野や場で活躍しています。
この度、30周年を記念し、看護学科30周年記念看護フォーラムの開催および看護学科30周年記念誌の発行に取り組みます。

しかく看護学科30周年記念看護フォーラム「看護の未来を共に考える〜看護の未来人財へのメッセージ〜」
記念式典として、来賓の方々よりご祝辞をいただいた後、看護学科長より「看護学を学ぶということ」をテーマに、看護学科の学生が何を学び専門職としての基礎を培っているのかをお話します。
続くシンポジウム「看護の未来人財へのメッセージ」は、急激に変化する社会のなかでも、病を癒し、人々の健康をまもり支える看護の魅力と可能性を卒業生5名に語っていただきます。このシンポジウムをとおして、看護の未来人財となる高校生・中学生に看護への関心を深めてもらいたいと思っています。
会場周辺では「看護学科の魅力発信イベント」として、学生や教員等の展示コーナーを設け、交流の機会をつくります。

しかく看護学科30周年記念誌「Advance TO Innovation〜前進から革新へ」
30年間の実績を土台に看護学科の未来を描く記念誌になるよう、卒業生、在学生に参加してもらい各人の挑戦を記します。

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その他の情報

【事項1】令和6年度大分大学産学交流振興会産学交流会の開催のお知らせ

大分大学産学交流振興会は、大分大学と地元企業や自治体が学術研究を通じて地域貢献を促進することを目的に、1996年7月に設立されました。団体・会員数は48法人となっています。
毎年、大分大学産学交流振興会の年次総会後に産学交流会を開催しています。産学交流会は、大分大学産学交流振興会の会員企業のみならず、非会員の企業や組織の方々もご参加いただけるイベントとなっています。

今年度は、持続可能な社会構築を目指すための重要なテーマであるGX(グリーントランスフォーメーション)を取り上げ、講演会、学内のラボツアー、および情報交換会を開催いたします。

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【事項2】第6回 おおいた女性人財育成プログラム 2024年度(お知らせ)

「現在の自分を見つめ直し、将来のキャリアをイメージしよう」というテーマで、自分のキャリアと可能性を広げるために、普段交流することのない異業種の方々と価値観を共有する場となればと考えています。
現在働いている方はもちろんのこと、育休中の方、職を離れているけれど能力を高めたい方、再就職を考えている方もぜひご参加ください。

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【事項3】大分大学STEAM夏祭り2024開催

科学、技術、工学、芸術、数学などをベースにして、わくわくがいっぱいつまった13の体験講座を用意しています。

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【事項4】2024年度オープンキャンパスの開催 〜あなたの夢、ここから始まる〜

令和6年度のオープンキャンパスは、対面方式(大学キャンパスでの開催)とオンライン方式(Web上での開催)の両方で開催します。

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【オープンキャンパス同時開催企画】
「高校生・保護者の皆様、大分大学で活躍する女性研究者、大学院生と話をしてみませんか?」
大学の研究生活ってどんなだろう?"研究者"ってどんな人だろう?
女性研究者と大学院生が皆さんを待っています。

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【事項5】令和6年度大分大学公開講座 夏休み子どもチャレンジ!将棋講座

将棋初心者から将棋をもっと強くなりたい人まで。
棋力の認定を行い、日本将棋連盟の認定証を交付します。

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【事項6】令和6年度大分大学公開講座 英語なぜなぜ問答

英語や英語圏のことについて「知らなかったことを知る喜び」や「知りたかったことを知る喜び」を味わってみませんか?

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