法務史料の展示 〜司法の近代化〜
我が国の明治の初めから近代国家への脱皮を急務とする中で、最も急がれた司法の組織に関する立法や刑事法等明治前期の基本法典の編さん事業における司法省の活動と、いわゆるお雇い外国人の貢献に関する史料を紹介し、併せて明治の著名な事件史料、法務省の沿革史料、法務行政の歴史資料などを展示しています。
お雇い外国人
明治時代における我が国近代化の過程について考えるとき、いわゆる「お雇い外国人」といわれる人々の存在を無視することは到底できません。 法典や法制度の近代化に際してもたくさんのお雇い外国人が、重要な役割を果たしていました。フランス人ボアソナードは、 司法省お雇い外国人として明治6年から同28年まで滞在し、その間、刑法、治罪法(現在の刑事訴訟法に当たるもの)、旧民法(施行されなかった)などの法典編さんに尽力しました。また、法学教育に携わり、外交問題の助言も行っています。このほかにも、法分野の近代化に寄与した外国人としてはフランス人ブスケ、 ドイツ人ロエスレル、テヒョーがあげられます。
フランス人 ボアソナード ドイツ人 ロエスレル
近代法典の編さん
日本刑法(旧刑法)草案
明治事件史
板垣退助負傷一件書類
明治15年4月、自由党総理板垣退助は、 関西遊説に向かう途中、岐阜において開催された党懇親会に出席した際に暴漢に襲われました。ここでは、その事件の一件書類を展示しています。