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ISO 19650の基礎知識・用語

その他ISO 19650やBIM/CIMでよく使われる用語

ISO 19650に登場する「情報・データ」に関する用語

用語(原文) 用語(参考和訳) 説明
EIR, Exchange information requirements EIR、交換情報要件 発注または委託に関する情報要件
PIR, Project information requirements PIR、プロジェクト情報要件 建設資産のデリバリー(整備)に関する情報要件
AIR, Asset information requirements AIR、資産情報要件 建設資産の運用に関する情報要件
OIR, Organizational information requirements OIR、組織情報要件 組織の目的に関する情報要件
PIM, Project information model PIM、プロジェクト情報モデル 設計/施工時に必要となる情報群
AIM, Asset information model AIM、アセット情報モデル アセットの運用に際し必要となる情報群

プロジェクト開始時および各段階での個別契約の発注時において発注者が定義・指定すべきとされる「情報要件」には、階層別に大きく4種(OIR、AIR、PIR、EIR)があります。
各情報要件の相互関係およびそれらに基づいて作成される情報モデル(PIM、AIM)との関係は下図で解説されています。

各情報要件の相互関係

ISO 19650-1:2018
Figure 2 — Hierarchy of information requirements

BIMの効果を得るためには、建設資産のライフサイクルの中で必要となる情報を把握することが重要です。そのために発注者が事前に定めるものとして「情報要件」があります。
OIRは発注者の組織目標や目的を定める上で必要となる情報要件を整理した文書です。例えばOIRには目標とそれに関連するポリシーや基準などが含まれます。国や自治体の政策が近いものと言えます。
OIRの中から建設資産(アセット)に関する項目を満たし、運用や管理に必要な情報要件を記したものがAIRです。これをもとに作成される情報をまとめたものをAIM(アセット情報モデル)と呼びます。
建設資産を作成するにあたり、調査・測量から設計、施工までに必要となる情報要件を記したものがPIRです。OIR、PIR、AIRを元に個々の業務・工事で必要な情報要件を記したものがEIRとなります。調査・測量、設計、施工段階で作成された情報群をPIMと呼び、3Dモデルやデータベースといった業務の成果品の集合体がこれに当たります。
また調査・測量、設計、施工段階で作成されたPIMのうち、維持管理段階においても必要となる情報は建設資産の完成時にAIMの一部として引き継がれます。そのため、維持管理段階での活用が期待される情報は、PIRやEIRに情報要件として盛り込まれます。

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