大好きな民藝の器たちと一緒に
1982年生まれ、沖縄県出身。多数の女性ファッション誌でモデルを務めるほか、TV・ラジオ・CMでも活躍。上智大学を卒業した2006年にはミス・ユニバース世界大会で準グランプリに輝く。07年から国連世界食糧計画(WFP)のオフィシャルサポーターに就任し、国連世界食糧計画(WFP)日本親善大使を務めるなど約15年活動した。12年からは沖縄・慶留間島で子どもたちのための保養キャンプも主催。19年には歌集『はじまりは、恋』を刊行。祖父の家を建て直したいという思いから、京都芸術大学環境デザイン学科を21年卒業。23年4月〜日本テレビ『DayDay.』へ水曜レギュラーとして月1回出演。2児の母。
自然に近いところで子育てもいいねと、次女が生まれたタイミングで海辺の町に移り住んだ、知花くららさん。改めて気付いた海の魅力、海辺の町でやってみたいことや日々感じた思い、家族との時間、海でつながったご縁......。海辺の町での日々の暮らしを、写真とともにつづっていきます。
ここのところ、週末は娘たちとお家パンケーキ。
パンケーキって、なんだかシネマティックな存在。映画やドラマで、よく登場する週末のパンケーキは、登場人物たちが家でもダイナーでも美味(おい)しそうに食べていて、私の中で憧れの食べ物の一つ。
娘たちも一緒におやつを作ることが楽しいようで、工作に近い感覚なのかも。
そういえば、小さい頃祖父母の家でもよく作ってもらっていたなあ。
ふふ、そうそう。いじけて意地を張って泣いていた時でも、"パンケーキ焼くよ"という祖母の声に誘われて、つい台所へ。
大きな電気プレートに黄色い生地がとろりと流し込まれ、片面が焼けるのをじっと待つ間は永遠かと思えるほど長くて、どれだけそわそわしたことか。
少しずつ焼けてくる生地の甘い香りが漂ってきて、穴がぷくぷくと開いてきたらもうすぐひっくり返す合図。よく見ると、いつの間にかふっくらと厚みが増しているパンケーキ。
フライ返しでうまく返したときの、美しいきつね色の焼き色は、どんな意地だって溶けて屈してしまうくらい魅惑的で。
私にとってパンケーキは、幼い頃の何気ない幸せな時間と直結しているみたい。
台所のいつもの椅子に腰掛けて、生地が焼けるのをじっと待つ。何もせずに、ただ甘い香りの生地が膨らんでいくのを見つめながら。
すると、少しいらいらしている日も、やることが多くて忙しい時でも、なんだか心が落ち着いてくるから不思議。
そんな愛しいパンケーキをのせるのは、もっぱら民藝(みんげい)の器。毎回、違う器に盛ってみて楽しんでいます。
先日は、岩井窯(がま)の平皿をチョイス。この平皿、オーブンも大丈夫な上に、なにしろ耳がついていてとてもお茶目なルックス。
岩井窯の素朴な愛らしさと、パンケーキのルックスの相性の完璧さたるや。先週は、米粉のパンケーキを焼きました。
娘たちがデコレーションに気合いを入れた日。パンケーキも華やかです。
そんなときは、やちむんの大皿を。少しモダンな柄ゆきがお気に入りで、来客のある時や、量を多めに作った時などに何かと重宝しているこの器。パンケーキの丸みは、角皿ともばっちり。
小鹿田焼(おんたやき)の下には、西アフリカに自生する水草の茎を編んだプレイスマットを敷いて。パンケーキ、小鹿田焼、アフリカの鍋敷き。全てがまるく、まあるく。
人生を豊かに生きるって、多分こんなことなのだなぁって思う。 自分を周囲を心地よくさせる。 「合理的に無駄なく」ではない人生の過ごし方。 主人との旅先で買った有田焼。 ベネチアで買ったゴブレット。 飾ってはあるけれど使っていない。 物は使うためにあるのに。 人生の時間を豊かで心地いいものにするために、お気に入りのものを使って日常生活そのものを楽しもう。 特別な数日よりもなんでもない日常。 多分人、生って楽しむためにあるのだから。
ぬくもりのある食器、それがお皿であろうとお椀であろうと心もあったかくなりますね。いいなあと思うと買って手元で使いたいけれど、シニア世代になって終活を見据えた際に、あまり増えても申し訳ないので、使っている光景をイメージして満足しています。最後に買うお皿は決まっていて淡路の珉平焼のレモンイエロー、これに出会うまでは元気でいたいです。
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人生を豊かに生きるって、多分こんなことなのだなぁって思う。 自分を周囲を心地よくさせる。 「合理的に無駄なく」ではない人生の過ごし方。 主人との旅先で買った有田焼。 ベネチアで買ったゴブレット。 飾ってはあるけれど使っていない。 物は使うためにあるのに。 人生の時間を豊かで心地いいものにするために、お気に入りのものを使って日常生活そのものを楽しもう。 特別な数日よりもなんでもない日常。 多分人、生って楽しむためにあるのだから。
ぬくもりのある食器、それがお皿であろうとお椀であろうと心もあったかくなりますね。いいなあと思うと買って手元で使いたいけれど、シニア世代になって終活を見据えた際に、あまり増えても申し訳ないので、使っている光景をイメージして満足しています。最後に買うお皿は決まっていて淡路の珉平焼のレモンイエロー、これに出会うまでは元気でいたいです。