小川フミオのモーターカー

スバル「フォレスター」がフルモデルチェンジ 最新の機能と変わらぬ"スバルらしさ"

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2025年06月16日

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新設定された2.5リッターハイブリッド「プレミアムEX」

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今回はラテアートに挑戦!

大人おひとりラテアート 東京・南青山のカフェでゆったりお洒落な時間

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スバルがSUV「フォレスター」をフルモデルチェンジし、2025年4月に発表。6月初旬に、ストロングハイブリッドとターボ、二つのモデルに乗った。だいぶ洗練されたのと同時に、悪路走破性も高まっているのが印象的だ。

「気取らない実直さ」が魅力 新型にみる"進化"と変更点

フォレスターのいいところは、気取らない実直さ、と私は思ってきた。四角い車体、スバル独自のメカニズム、安全装備、それに比較的買いやすい価格などが、あげられる。

スバル「フォレスター」がフルモデルチェンジ 最新の機能と変わらぬ"スバルらしさ"
「X-MODE」という悪路や積雪路走行のためのモードは継続してそなえる

第6世代になった新型フォレスターは、従来の特徴を継承して進化させたところもあり、いっぽうで、デザインや価格など変わったなと思わせられる点も散見された。

新型フォレスターのエンジンは二つ。2.5リッターエンジンを使った「ストロングハイブリッド」と、1.8リッターターボ。どちらも水平対向エンジンで、4WDシステムが組み合わされている。

とくに大きく変わったのが、外観だ。大型グリルと、上下幅の薄いヘッドランプ、それに大型のバンパー一体型エアダム。米国のピックアップトラックにも通じる力強さを感じさせる。彼の国ではたしかにウケそうだ。

スバル「フォレスター」がフルモデルチェンジ 最新の機能と変わらぬ"スバルらしさ"
基本的な操作はモニター内で行う(写真はプレミアムEX)

「量感と頑丈さの追求をモチーフに」外観をデザインし、「ワイド感を強調」したフロントマスクなど、スバルではフォレスターの意匠を説明。車体側面では「フェンダーの張り出し感を強調」したそうだ。

デザインには時間をかけたようで、ドライブトレインやサスペンションシステムが先で、そのあとデザインを適合させていくのが、一般的な流れのようだが、「今回はデザインが先でした」とスバルのエンジニア。順序が逆で現場にはとまどいもあったようだが、「でもおかげで最新のレベルに適合させることができました」。災い(?)転じて福となす、だろうか。

高まった操縦性と質感 キャンプ向けの豊富な用品も

新型フォレスターに乗って感じたのは、操縦性がより高くなったこと、乗り味がよくなったこと、それに驚くほどしずかになったこと。

スバル「フォレスター」がフルモデルチェンジ 最新の機能と変わらぬ"スバルらしさ"
走行安定性や快適性の向上とともに後席の居心地はよくなった

理由を確認すると、シャシーは継続して使うものの、ボディーは骨格部材を組み立てたのち外板を溶接するフルインナーフレーム構造を採用。それでボディーの剛性が高まったと説明された。ちょっとマニアックな記述なので「?」と思うひともいるだろうけれど、誰が運転しても、その恩恵はよくわかるはず。

高速道路での車線変更を含めた走行性、屈曲路、さらに岩がごろごろの悪路、いろいろな道を走ってみた。従来モデルとはかなりちがう。舗装路では安定していて、山道ではきびきびと、そして悪路では乗員がひどく揺さぶられることがない。すばらしく質感が上がっている。

なぜそうなったか。ボディーの剛性がうんと上がったことで、サスペンションのスプリングとダンパーの動きの自由度が高まった。そのため、本来の機能をフルに発揮できるようになったからだという。

スバル「フォレスター」がフルモデルチェンジ 最新の機能と変わらぬ"スバルらしさ"
大きな存在感のグリルが米国でもかなりウケそう

とはいっても、さきに触れたように、米国メーカーのプレミアムクラスのSUVに匹敵するデザインで、上質感が高い。悪路がどんなに得意でも、そこを走るのは気がひける。

スバルでは、ただし、積極的にキャンプも楽しんで、と用品を展開。標準モデルとちがうデザインのグリル、太陽の照り返しを防ぐというフードデカール、サイドプロテクターなど豊富に用意されている。ルーフテントも載る。

すごいのは、ボディーにボルト留めされて堅牢性を高めたユーティリティフックを含めた「荷室大活用パッケージ」。やるなら徹底的に、という姿勢が、あいかわらずスバルらしいなあと私は好感を抱くのだった。

今後のスポーティーなモデル展開にも期待

発売直後はストロングハイブリッドがよく売れているようだが、いまは車両の供給の問題もあって、メーカーが当初考えていた以上にターボ車のセールスが追いつくいきおいという。

スバル「フォレスター」がフルモデルチェンジ 最新の機能と変わらぬ"スバルらしさ"
バンパー上から大きく開く開口部によって使いやすい

乗った印象だと、落ち着いていて乗り心地がよくて(おどろくほど)しずか、と先に書いたのが、ハイブリッドの特徴。広い後席を活用して3人以上で長距離をドライブする機会が多いひとには、よく合うと思う。

ターボ車は活発だ。足まわりの設定はやや硬めだけれど、それでも設定は上手で、トルクがたっぷりあるエンジンの特性と、クルマの動きはよく合わせてある。カッコはSUVだけれど、カーブが連続する山道を走るのもたのしい。もちろん、ファミリーカーとして使っても問題はないだろう。

スバル「フォレスター」がフルモデルチェンジ 最新の機能と変わらぬ"スバルらしさ"
キャンプ、スキー、サーフィンなどさまざまな趣味に対応するオプションがそろう(写真:筆者)

2台の新型フォレスターを体験したあと、これならもっとスポーティーな仕立てでもいけそうだ、と思わせられた。「(モデル展開は)段階的に」とスバルの開発者は言っているので、そのうち「STI」のようなスポーツモデルが登場することを期待したい。

価格は、「エスハイブリッド」とスバルが呼ぶ2.5リッターハイブリッド車が「X-BREAK(エックスブレイク)S:HEV」の420万2000円から。1.8リッター4気筒ターボ車が「SPORT」の404万8000円から。

300万円台の設定はなくなった。それでも、内容を考えると、クルマの値上がりがはげしい昨今において、スバルはがんばったと思う。

【スペックス】
SUBARU Forester S:HEV(カッコ内はSPORT)
×ばつ1730mm
ホイールベース:2670mm
2498cc水平対向4気筒ハイブリッド(1795cc水平対向4気筒) 全輪駆動
最高出力:118kW(130kW)+モーター88kW(なし)
最大トルク:209Nm(300Nm)+モーター270Nm(なし)
燃費 :18.4km@L(13.6km@L)(ともにWLTC)
乗車定員:5名
価格:448万8000(404万8000)円

問い合わせ・写真:SUBARU

フォトギャラリー(写真をクリックすると、詳しくご覧いただけます)

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4nBgoHUyBd3d
2025年6月23日 4:01 AM

スバリストという言葉とファンがいる。筆者もそのひとりである。とくに、冬に雪道踏破を必要としないあったかい地方に住んでいても、スバルのエンジン(ガソリン)と4駆の走りはなかなかドライヴ気分を満喫させてくれる。

ベーチャン
2025年8月2日 8:40 AM

どことなく最近のデザインは世界共通化が進んでいて一見どこのブランドかわからない。内装デザインはスバルっぽくかつてのエクシーガを彷彿とさせる。

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# 車
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4nBgoHUyBd3d
2025年6月23日 4:01 AM

スバリストという言葉とファンがいる。筆者もそのひとりである。とくに、冬に雪道踏破を必要としないあったかい地方に住んでいても、スバルのエンジン(ガソリン)と4駆の走りはなかなかドライヴ気分を満喫させてくれる。

ベーチャン
2025年8月2日 8:40 AM

どことなく最近のデザインは世界共通化が進んでいて一見どこのブランドかわからない。内装デザインはスバルっぽくかつてのエクシーガを彷彿とさせる。

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