校長室より

いざ、埼玉県の頂点へ(男女テニス部国公立大会)

投稿日時 : 08/01 学校管理者

去る7月24日(木)25日(金)の2日間、熊谷さくら運動公園テニスコート他、県内各所で第12回埼玉県国公立高等学校テニス大会兼第14回関東公立高等学校テニス大会埼玉県予選会が開催され、本校男女硬式テニス部が出場しました。

この大会は、埼玉県国公立高等学校テニス大会実行委員会が主催する大会で、公立私立の別なく参加できる一般的な高校生の主要公式大会とは異なり、国公立高等学校硬式テニス部の強化と参加校所属部員たちの技能向上及び人格の形成を目的としたもので、本県のみならず関東各都県で同様の予選会を開催した上で、上位大会として関東大会を開催する権威ある強化育成大会となっており、本校のように部活動に力を入れる部員たちにとっては高体連主催の公式大会と並んで、自分たちの現在位置を確認するための重要な大会となっています。

大会形式は、シングルス3組、ダブルス2組の合計5組がそれぞれ1セットマッチの試合を行い、3試合先取で勝敗を競うレギュレーションとなっており、本県からは上位2チームが8月12日(月)13日(火)に千葉県白子町にて行われる関東大会への出場権を獲得する規定となっています。

本年度の埼玉県大会には男女各64チームが出場し、県内国公立高等学校の頂点を目指して熱戦を繰り広げました。

本校女子チームは3年生が引退したことにより部員数が減少し、本年度は同じ越谷市内の越谷西高校と合同チームを編成して大会に臨みました。大会前には、お互いの学校を行き来しながら一緒にトレーニングを重ねて切磋琢磨するとともに、チームワークを高めて大会に臨みましたが、迎えた1回戦が県内有数の強豪校である川越女子高校(今大会ベスト4進出)との対戦となり、本校選手も合同チームを組んだ越谷西高校の選手も大健闘の活躍を見せましたが、一歩及ばず試合カウント2対3で残念ながら初戦にて惜敗という悔しい結果となりました。

本来であれば試合経験を重ねるとともに上位進出を果たし、自分たちが積み重ねてきたことに対して手応えを感じたいと考えていたはずなので、早期の敗退に不完全燃焼であったり言いようのない悔しさを感じているのだと思います。しかし、そうした悔しさを味わった先で自分たちの敗因に真摯に向き合うからこそ、再び立ち上がった時には一回りも二回りも強くなれるということもまた事実です。

勝負事には勝者がいれば、必ず敗者もいるのであり、今回の大会では自分たちに足りないものがあったからこそ接戦の場面で勝利につなげることができなかったのだと思います。そうした敗因と今回感じた悔しさにしっかりと目を向けて新たなスタートを切るとともに、次なる公式戦である新人戦のコートでリベンジを果たしてほしいと願います。いつも直向きに努力を続けている皆さんなら、必ずできると信じています。

対する男子チームは部員数も十分な人数を確保しており単独チームとして出場しました。男子チームはこれまでも個人戦で県大会上位進出を果たしており、今回はノーシード扱いとなりましたが、自信とプライドを持って大会に臨みました。

1回戦は同じ東部地区の八潮南高校に試合カウント5対0と完勝し、2回戦では南部地区の県立川口高校を3対0、続く3回戦では南部地区の浦和東高校に5対0と1試合も落とさずにパーフェクトな戦績でベスト8まで勝ち上がったことによりチーム全体が自信を深め、良いムードで士気も高まりました。

勢い付いた本校男子チームは、続く4回戦準々決勝で第4シードの所沢北高校を破って勝ち上がった東部地区の松伏高校と対戦し、粘る相手に対して今大会初めてゲームを失ったものの、試合カウント3対2で激戦を制して堂々のベスト4に勝ち名乗りを挙げました。

勝てば関東大会出場権を獲得する大一番を迎え、緊張感MAXの中、迎えた準決勝では、第1シードの県立浦和高校を撃破して勢いに乗る東部地区の雄、春日部高校との対戦となりました。決勝進出を賭けて睨み合う本校選手の闘志は充実し、チームが一丸となって試合に臨む中、試合開始から相手を上回る熱量で試合をリードし、苦しみながらも危なげなく3対0の完全勝利につなげ、決勝進出と関東大会出場権を獲得しました。

決勝進出を果たした本校チームは勝利の余韻に浸る間もなく気持ちを切り替え、ノーシードからの下剋上を果たす挑戦者としてトーナメントのBゾーンを危なげなく勝ち上がってきた強豪川口北高校との決勝戦に臨みました。

川口北高校も本校同様に文武両道を志向する進学校であり、生徒の集中力も高く、決して侮れない強豪校ですが、大会の直前にトレーニングマッチで対戦し、お互いに手の内を把握した中での対戦となり、しかもトレーニングマッチで勝ち越していたこともあって、自信を持って決勝の舞台に立つことができました。

試合は予想どおり一進一退の大接戦となり、苦しい展開が続く中、本校選手たちはこれまで積み重ねてきた自分たちの力を信じ、出場したどの選手も高い集中力を持って相手コートにボールを打ち込みました。相手も簡単に崩れずどちらが勝ってもおかしくない熱戦の中、試合の行方は最終5組目までもつれ、気力と体力、チーム力で上回った本校が最終ゲームを制して試合カウント3対2とし、悲願の優勝をもぎ取るとともに埼玉県国公立高等学校の頂点に立ちました。

この結果、本校男子チームは、決勝戦で接戦を演じた川口北高校とともに8月12日(月)13日(火)に千葉県白子町にて行われる関東公立高等学校大会に出場することとなりました。

男子チームが栄光を手にした一方で、女子チームは残念ながら初戦敗退となりましたが、本校の男女硬式テニス部の選手たちは、連日の猛暑など厳しい環境の中、6面あるコートを共有しながら一緒に活動することも多く、日頃から自主的に朝練に取り組んだり、根気強く基礎基本の練習を繰り返したりと、妥協せず主体的に高みを目指し続ける姿は、まさに「南の風」に違わない熱心な活動を続ける部活動のひとつと言えます。更には、部員たちの熱意に負けずに情熱を持って指導に寄り添う顧問の存在も大きな強みです。

関東大会というハイレベルなステージでの闘いに臨む男子チームには、そうした努力を積み重ねる女子部員たちや大会へのエントリーが叶わなかった男子部員たちの想いも背負って、テニスの聖地、白子の地で、思い切り「南の風」を吹かしてきてほしいと願います。

保護者の皆さまにおかれましては、日頃から生徒の活動に格別のご理解とご支援を賜り、深く感謝申し上げます。こうして情熱を持って部員たちが活躍できるのも、保護者の皆さまをはじめとしたご家族の皆さまの支えがあってこそのことと捉えています。今後も更なる高みを目指して邁進してまいりますので、引き続き変らぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

頑張れ、越南生!頑張れ、男女テニス部!