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ネズミドリ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(ネズミドリ目から転送)
ネズミドリ目
分類
階級なし : ネオアヴェス Neoaves
階級なし : コロナヴェス Coronaves
: ネズミドリ目 Coliiformes
: ネズミドリ科 Coliidae
学名
Coliiformes Murie, 1872
Coliidae Swainson1837
和名
ネズミドリ(鼠鳥)
英名
Mousebird
ウィキメディア・コモンズには、ネズミドリ科 に関連するカテゴリがあります。
ウィキスピーシーズにネズミドリ科 に関する情報があります。

ネズミドリ科(ネズミドリか、学名 Coliidae )は、鳥類 ネズミドリ目 Coliiformes唯一の科である。ネズミドリ(鼠鳥)と総称される。

特徴

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分布

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アフリカ大陸(サハラ砂漠以南)

形態

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全長は約30–36cm.。頭に冠羽がある。羽毛灰色などくすんだ色をしている。

通常、鳥の体を覆っている羽毛の大部分(正羽)には羽鉤(はねかぎ)と呼ばれる鉤状の小突起があり、これによって羽毛同士は引っかかり、まくれあがらないようになっている。しかしネズミドリ目にはこの羽鉤がないため、羽毛がまるでネズミの毛のようにボサボサと立っている。

(あしゆび)が4本全て前を向く皆前趾足だが、より詳しく言えば、後趾と外趾を後ろ向きにできる随意対趾足である。これは樹上生活に適応した結果である。

生態

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樹上で10–30羽程度の群れを作って生活している。時折、群れのメンバーがまるでおしくらまんじゅうの様な塊を形成することがある。これはクラスタリングと呼ばれ、ネズミドリ科特有の行動である。

餌は主に、果実種子などの植物食だが、まれに昆虫も食べる。

樹上でネズミのように走り回ることから、ネズミドリと呼ばれる[1]

系統と分類

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系統と上位分類

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伝統的に、単独でネズミドリ目を構成してきた。

Sibley分類では、Neoaves(新顎類に相当)の6つの小綱の1つネズミドリ小綱 Coliae を単独で構成していた。

系統的には、スズメ目などからなる land birds 系統の一員である。詳細な系統は不確実だが、フクロウ目と姉妹群である可能性が高い[2]

属と種

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2属6種が属す[3] 。Sibley分類ではこれらをネズミドリ亜科 Coliinae とオナガネズミドリ亜科 Urocoliinae に分けたが、いずれも単型であるためほとんど使われない。

出典

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  1. ^ 松井正文 (2006), "鳥綱", in 松井正文, バイオディバーシティ・シリーズ 7 脊椎動物の多様性と系統, 裳華房, ISBN 4-7853-5830-0  
  2. ^ Hackett, SJ.; et al. (2008), "A Phylogenomic Study of Birds Reveals Their Evolutionary History", Science 320: 1763-1768 
  3. ^ IOC World Bird List 2.4: Mousebirds by Frank Gill, David Donsker and the IOC team
鳥類の現生
古顎類
新顎類
キジカモ類
新鳥類
Strisores
系統群(名称不明)
Columbimorphae
ツル目
Mirandornithes
チドリ目
Phaethoquornithes
Eurypygimorphae
Aequornithes
ツメバケイ目
Telluraves
タカ目
フクロウ目
ネズミドリ目
Cavitaves
Australaves
Source: Orders of Birds - IOC World Bird List(国際鳥類学会議)

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