パームシュガー
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パームシュガーまたはヤシ糖とは、ヤシ類の花序や幹の樹液(パームシロップ、パームハニー)から採取できる砂糖である。同じヤシであるが、ココヤシから同様に取れる砂糖はココナッツシュガーと別の呼称が使われる[1] 。同様に、サトウヤシの砂糖はアレンガシュガーとして販売されることがある。
もともとパルミラヤシ、ナツメヤシやサトウナツメヤシの樹液から作られた。現在はサトウヤシ(Arenga pinnata)とニッパヤシから作られている。東南アジアだけでなく、インド、スリランカ、パキスタン、アフリカ、南アメリカおよびカリブ海地域で生産される。
名前
[編集 ]種類の違いによる名称もあるが、パームシュガーが取れるヤシは多数の言語圏に跨がり、かつ複数種が生育しているため、インド周辺ではジャグリー(jaggery)、インドネシアのグラメラ(Gula Merah)、フィリピンのPakaskas、タイのnam tan pipなど 数多くの地域言語でパームシュガーを表す言葉が存在している。
歴史
[編集 ]ラ・ゴメラ島のパームハニー、パームシロップ「Miel de palma」などは16世紀から知られている。また、古代ローマの博物学者 ガイウス・プリニウス・セクンドゥスはChamaeropsから甘い樹液が採取できることを記している[2] 。
製法
[編集 ]- 西ジャワ州のパームシュガーの生産。
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花序樹液を竹管に採取している光景。
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さらに下の幹からも採取する。
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採取した樹液を長時間撹拌しながら煮詰める。
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生産されたパームシュガー。
参考文献
[編集 ]- ^ Palm & Coconut Sugar
- ^ Plinius XIII, 54