コンテンツにスキップ
Wikipedia

キサントプロテイン反応

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この記事は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
出典検索?"キサントプロテイン反応" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL
(2023年8月)

キサントプロテイン反応(キサントプロテインはんのう、英語: xanthoproteic reactionドイツ語: Xanthoprotein-Reaktion)とは、タンパク質の検出に用いられる化学反応のひとつ。硝酸芳香族求電子置換反応によりタンパク質芳香族アミノ酸 残基変性し、次いで黄変する性質を利用しており、呈される黄色は、ニトロベンゼン誘導体の色である。手指に硝酸がかかると黄色く変色するのは、この反応のためである。

なお、キサント(xantho-)とは、ギリシャ語で黄色を意味する。

概要

[編集 ]

タンパク質を構成するアミノ酸のうち、チロシンフェニルアラニントリプトファンなど、ベンゼン環を持つもの(芳香族アミノ酸)がニトロ化されることで呈色反応が起きる。この反応は加熱することで促進される。

チロシンのニトロ化反応

黄変したものを冷やしてから、さらにアルカリまたはアンモニアと反応させることで、電子吸引基(ニトロ基)の効果により酸性度の増したフェノール性水素が解離し黄橙色へ変化する。

なお、実際には、フェニルアラニンベンゼン環は比較的反応性が低く、単に濃硝酸を加えて加熱したぐらいでは、ほとんどニトロ化されない。一方、チロシンのフェノール性ベンゼン環は、パラ位に存在する電子供与基(ヒドロキシ基)による電子供与的共鳴活性化により、比較的容易に選択的にオルト位がニトロ化される。

ゼラチンコラーゲンなど、芳香族アミノ酸をほとんど含まないタンパク質は、キサントプロテイン反応もほとんど陽性を示さない。

関連項目

[編集 ]

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /