四神足
表示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
印刷用ページはサポート対象外です。表示エラーが発生する可能性があります。ブラウザーのブックマークを更新し、印刷にはブラウザーの印刷機能を使用してください。
四神足(しじんそく、巴: cattāro iddhipādā[1] , 梵: catvāra ṛddhipādā[2] )とは、仏教における「三十七道品」の中の1つ[2] 。『倶舎論記』においては神通力を起こす基礎となる4つの三昧。『アビダンマッタサンガハ』(摂阿毘達磨義論)においては禅(jhāna)、道(magga)、果(phala)を得るための基礎(iddhipādā)[1] 。「四如意足」(しにょいそく)[注 1] とも[2] 。
内容
倶舎論記における四神足
- 欲三摩地断行成就神足(梵: Chanda-samādhiprahāṇasaṃskārasamanvāgata ṛddhipāda[3] [4] 、よくさんまじだんぎょうじょうじゅじんそく) - 意欲によって様々な神通力を起こす三昧[2] 。
- 勤三摩地断行成就神足(梵: Vīrya-samādhiprahāṇasaṃskārasamanvāgata ṛddhipāda[3] 、ごんさんまじだんぎょうじょうじゅじんそく) - 精進によって様々な神通力を起こす三昧[2] 。
- 心三摩地断行成就神足(梵: Citta-samādhiprahāṇasaṃskārasamanvāgata ṛddhipāda[3] 、しんさんまじだんぎょうじょうじゅじんそく) - 心によって様々な神通力を起こす三昧[2] 。
- 観三摩地断行成就神足(梵: Mīmāṃsā-samādhiprahāṇasaṃskārasamanvāgata ṛddhipāda[3] 、かんさんまじだんぎょうじょうじゅじんそく) - 観によって様々な神通力を起こす三昧[2] 。
アビダンマッタサンガハにおける四神足
- 欲神足 (巴: chandiddhipāda[1] ) - 禅・道・果の成就のための、意欲という基礎[1] 。
- 勤神足 (巴: viriyiddhipāda[1] ) - 禅・道・果の成就のための、精進という基礎[1] 。
- 心神足 (巴: cittiddhipāda[1] ) - 禅・道・果の成就のための(二十一種の善心である)心という基礎[1] 。
- 観神足 (巴: vīmaṃsiddhipāda[1] ) - 禅・道・果の成就のための、観という基礎[1] 。
中村元における四神足
- 欲神足 - すぐれた瞑想を得ようと願うこと[5] 。
- 勤神足 - すぐれた瞑想を得ようと努力すること[5] 。
- 心神足 - 心をおさめて、すぐれた瞑想を得ようとすること[5] 。
- 観神足 - 智慧をもって思惟観察して、すぐれた瞑想を得ること[5] 。
脚注
[脚注の使い方]
注釈
出典
参考文献
- 今西, 順吉「品類足論の原文について」『北海道大學文學部紀要』第25巻第2号、北海道大學文學部、1977年、1-37頁。
- 宮崎, 泉「『中観優波提舎開宝篋』テキスト・訳注」『京都大學文學部研究紀要印度學佛教學研究』第46巻、京都大學大學院文學研究科・文學部、2007年、1-126頁。
スタブアイコン
この項目は、仏教に関連した書きかけの項目 です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(ポータル 仏教/ウィキプロジェクト 仏教)。