ファルコン勲章
ファルコン勲章 Hin íslenska fálkaorða | |
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大十字章の星章 | |
アイスランドの大統領による栄典 | |
アイスランドの旗 アイスランドの栄典 | |
種別 | 騎士団勲章 |
創設者 | クリスチャン10世 |
状態 | 存続 |
グランドマスター | アイスランドの大統領 |
地位 |
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歴史・統計 | |
創立 | 1921年 7月3日 |
ファルコン勲章の綬 |
ファルコン勲章(ファルコンくんしょう、アイスランド語: Hin íslenska fálkaorða) は、1921年7月3日に、デンマークとアイスランドを統治したクリスチャン10世によって設立されたアイスランド唯一の騎士団 勲章 [1] 。アイスランドと人類への功績に対して授与され、5等級からなる。現在、叙勲はアイスランドの大統領の指名と「5人評議会」の指名に基づいて行われている。
沿革と叙勲
デンマーク国王クリスチャン10世は、1944年6月17日までアイスランドを統治した。1921年のアイスランド訪問中に、クリスチャン10世はアイスランド・ファルコン勲章を設立する王令を発布した[1] 。アイスランドが共和政に移行すると、1944年7月11日に騎士団に関する新しい法令が制定された。アイスランド共和国は、この騎士団のグランドマスターに、選挙で選出されるアイスランドの大統領を国王に代えて任命した。この勲章は、アイスランド国内のまたは国際的な功績に対して、アイスランド国民と他国民の両方に授与される場合がある[1] 。5人のメンバーからなる評議会が叙勲に関する勧告をグランドマスターに行い、グランドマスターが勲章を授与する。ただし、グランドマスターは勲章評議会からの推薦なしに勲章を授与することができる[2] 。その後、グランドマスターと勲章評議会の議長が特別許可証に署名し、受章者に与えられる。
等級
この勲章には5等級がある[3] 。
- 大十字星章付き頸飾 (アイスランド語: Keðja ásamt stórkrossstjörnu) ※(注記)国家元首専用
- 大十字章 (アイスランド語: Stórkross)
- 星章付き大騎士十字章 (アイスランド語: Stórriddarakross með stjörnu)
- 大騎士十字章 (アイスランド語: Stórriddarakross)
- 騎士十字章 (アイスランド語: Riddarakross)
章飾
頸飾は金めっきの金属製。アイスランドの国章が描かれた連環と、白いハヤブサ(ファルコン)が描かれた青いエナメルの円板で構成されている。
正章は、白のエナメル加工が施された金めっきの十字架と、その中央に白いハヤブサが描かれた青いエナメルの円板が配される。
星章は銀色の八芒星。大十字章の場合は、正章の十字架が重ねて付けられる。星章付き大騎士十字章には、白いハヤブサが描かれた青いエナメルの円板が中央に付く。
綬は青地の両端に白・赤・白の縞模様が入り、左肩から掛け下げる。
要約すれば:
- 大十字星章付き頸飾 - 正章を下げた頸飾を首に掛け、左胸に星章を付ける。
- 大十字章 - 左肩から下げた綬に正章を付け、左胸に星章を付ける。
- 星章付き大騎士十字章 - 首から下げた綬に正章を付け、左胸に星章を付ける。
- 大騎士十字章 - 首から下げた綬に正章を付ける。
- 騎士十字章 - 胸に下げた綬から正章を付ける。
受章者が上位の等級に昇進した場合は、下位の等級の章飾を返還しなければならない。章飾は受章者が生存中は所持できるが、その死亡時にはアイスランド政府に返還しなければならない。
略綬 | ||||
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大十字星章付き頸飾 | 大十字章 | 星章付き大騎士十字章 | 大騎士十字章 | 騎士十字章 |
主な受章者
政治家と国家元首
- アイスランドの旗 グズニ・ヨハンネソン (現アイスランド大統領)
- アイスランドの旗 グズニ・アグストソン (元農業大臣)
- アイスランドの旗 ヨハネス・ヨハネソン (勲章評議会の初代議長)
- アイスランドの旗 オラフル・ラグナル・グリムソン (元アイスランド大統領)
- アイスランドの旗 ヴィグディス・フィンボガドゥティル (元アイスランド大統領、世界初の民選女性大統領)
- エストニアの旗 レナルト・メリ (元エストニア大統領)
- リトアニアの旗 ダリア・グリバウスカイテ (元リトアニア大統領)
- フィンランドの旗 サウリ・ニーニスト (現フィンランド大統領)
- フィンランドの旗 タルヤ・ハロネン (元フィンランド大統領)
- フィンランドの旗 マルッティ・アハティサーリ (元フィンランド大統領)
- フィンランドの旗 マウノ・コイヴィスト (元フィンランド大統領)
- フィンランドの旗 ウルホ・ケッコネン (元フィンランド大統領)
- フィンランドの旗 ユホ・クスティ・パーシキヴィ (元フィンランド大統領)
- フィンランドの旗 キュオスティ・カッリオ (元フィンランド大統領)
- ドイツの旗 フランク=ヴァルター・シュタインマイヤー (現ドイツ大統領)
- イギリスの旗 フィリップ (エディンバラ公) (1963年受賞、エリザベス2世の王室配偶者)
- イギリスの旗 エリザベス2世 (イギリスおよび英連邦王国の元女王、1963年受賞)
- オランダの旗 ベアトリクス (オランダ女王)
- スウェーデンの旗 カール16世グスタフ (スウェーデン王)
- スウェーデンの旗 シルヴィア (スウェーデン王妃)
- スウェーデンの旗 ヴィクトリア (スウェーデン皇太子)
- スウェーデンの旗 ダニエル (ヴェステルイェートランド公)
- スウェーデンの旗 カール・フィリップ (ヴェルムランド公)
- スウェーデンの旗 ソフィア (ヴェルムランド公爵夫人)
- スウェーデンの旗 クリスティーナ王女、マグヌソン夫人
- ベルギーの旗 アルベール2世 (元ベルギー王)
- スペインの旗 フアン・カルロス1世 (元スペイン王)
- スペインの旗 ソフィア (元スペイン王妃)
- スペインの旗 エレナ・デ・ボルボン・イ・デ・グレシア (現スペイン王女)
- スペインの旗 クリスティナ・デ・ボルボーン・イ・デ・グレシア (現スペイン王女)
- デンマークの旗 マルグレーテ2世 (元デンマーク女王)
- デンマークの旗 フレデリック10世 (デンマーク王)
- デンマークの旗 メアリー (デンマーク王妃)
- デンマークの旗 ヨアキム (デンマーク王子)
- デンマークの旗 マリー・カヴァリエ (デンマーク王女)
- デンマークの旗 ベネディクテ (デンマーク王女)
- ノルウェーの旗 ハーラル5世 (ノルウェー王)
- ノルウェーの旗 ソニア (ノルウェー女王)
- ノルウェーの旗 ホーコン (ノルウェー王太子)
- ノルウェーの旗 メッテ=マリット (ノルウェー王太子妃)
- ノルウェーの旗 マッタ・ルイーセ (ノルウェー王女)
- ノルウェーの旗 アストリッド (ノルウェー王女)
- カナダの旗 ジョニス・ジョンソン (カナダ上院議員、マニトバ州、2000年受賞)
- アメリカ合衆国の旗 リーサ・マーカウスキー (アメリカ上院議員、アラスカ州)[4]
アーティストと芸能人
- アイスランドの旗 ビョーク (歌手、ソングライター、1997年受賞)
- アイスランドの旗 ヘルガ・バックマン (俳優)
- アイスランドの旗 オーロフ・パールドッティル (彫刻家、1970年受賞)
- アイスランドの旗 ステヌン・トーラリンスドッティル (彫刻家)
- アイスランドの旗 ウラディーミル・アシュケナージ (ピアニスト、指揮者)
- アイスランドの旗 ステファン・カール・ステファンソン (俳優、歌手、2018年受賞)
- アイスランドの旗 エッダ・ビヨルグヴィンズドッティル (女優、2018年受賞)
- アイスランドの旗 ニーナ・デーグ・フィリップスドッティル (女優、2023年受賞)
- デンマークの旗 エアリング・ブレンダル・ベンクトソン (チェリスト)
- アメリカ合衆国の旗 ブラッド・リーサウザー (作家、詩人、学者、2005年受賞)
- デンマークの旗 ヴィクター・ボーグ (Børge "Victor" Rosenbaum) (コンサート・ピアニスト、芸能人)
- アイスランドの旗 ソルケル・シーグルビョルンソン (作曲家、1993年受賞)
- アイスランドの旗 ジョナス・ジョナソン (作曲家、ラジオ司会者、2006年受賞)
- アイスランドの旗 パル・イソルフソン (オルガン奏者、作曲家、ラジオ司会者、1940年受賞)[5]
学者
- イギリスの旗 ジョージ・P・L・ウォーカー (火山学者)
- イギリスの旗 アンドリュー・ウォン (文献学者)
- アイスランドの旗 トールベルガー・トールヴァルセン (セメント化学者、1939年受賞)
- アイスランドの旗 ウンヌル・アナ・ヴァルディマルスドッティル (アイスランド大学疫学教授、2023年受賞)
- イギリスの旗 A・R・テイラー (リーズ大学中世英語、古ノルド語、現代アイスランド研究教授、1963年受賞)
- イギリスの旗 ロリー・マックターク (リーズ大学アイスランド研究教授、2007年受賞)
- イギリスの旗 マーク・ワトソン (考古学者、犬のブリーダー、慈善活動家、1965年受賞)
- オーストラリアの旗 ウィリアム・ペイトン・クレランド (外科医)[6]
- スウェーデンの旗 アンダース・グラブ (ルンド大学臨床化学教授、アイスランドの遺伝性疾患の研究により2007年受賞)
- アメリカ合衆国の旗 ジョン・リンドウ (カリフォルニア大学バークレー校の古ノルド語および民俗学名誉教授、アイスランド中世文学の分野における学術的貢献に対して2018年受賞)
- アメリカ合衆国の旗 キャロル・J・クローヴァー (カリフォルニア大学バークレー校の中世研究(初期北欧)およびアメリカ映画教授)
- アメリカ合衆国の旗 リー・M・ホランダー (キルケゴールの翻訳者、学者)
- アイスランドの旗 シグルーン・アルナドッティル (アルフィー・アトキンスを含む数冊の本のアイスランド語への翻訳と、アイスランドの児童文化への貢献によりナイツ・クロスを授与された)
その他
- イギリスの旗 パイク・ウォード (アイスランド漁業を開始し発展させた漁師、1936年受賞)
- アイスランドの旗 ハンドボールアイスランド代表 (2008年夏季オリンピック、ハンドボール銀メダリスト)
- アイスランドの旗 ヒルマール・オルン・ヒルマルソン (アサトル協会 (Ásatrúarfélagið)長官、2018年受賞)
- アイスランドの旗 フリズリク・スクーラソン (コンピューター科学者、2018年受賞)
- アメリカ合衆国の旗 デヴィッド・アーキッツェル (アメリカ海軍中将)
- アイスランドの旗 グズムンドゥル・ケアネステッド (アイスランド沿岸警備隊司令官)
- アイスランドの旗 スンナ・オラフソン・フルステナウ (アイスランドのルーツ創設者/プレス、アイスランド愛国協会、アメリカおよびカナダのINL、2017年受賞)
- アイスランドの旗 オリー・ヴィグフッソン (北大西洋サーモン基金会長)
- アメリカ合衆国の旗 アンナ・キッセルゴフ (コロンビア大学、2002年受賞)
- アメリカ合衆国の旗 ジェームズ・L・カウフマン (第二次世界大戦時の中将)
- アメリカ合衆国の旗 ウィリアム・S・キー (第二次世界大戦中の少将)
- イギリスの旗 サー・アーサー・ヤング (警察官)
- フィンランドの旗 アンティ・トゥーリ (作家) ※(注記)アイスランドのサガをいくつか翻訳
- ユーゴスラビアの旗 コチャ・ポポヴィッチ (YPA大佐)
- アメリカ合衆国の旗 ジョン・W・ホワイト (アメリカ空軍大将、アイスランド防衛隊司令官)
- カナダの旗 シグニー・ステファンソン・イートン (アイスランド系社交界の名士、慈善家)
脚注
- ^ a b c "The Order of the Falcon". Website of the President of Iceland. English.forseti.is. September 10, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。July 1, 2012閲覧。
- ^ (フィンランド語) Eurooppalaiset kunniamerkit värikuvina [Europæiske ordner i farver]. Porvoo: WSOY. (1968). p. 101. OCLC 466954328
- ^ The Fellowship of the Order of the Falcon - website of The Reykjavík Grapevine
- ^ "Sen. Murkowski honored by Iceland's president". Fairbanks Daily News-Miner (24 May 2021). 25 May 2021閲覧。
- ^ Arni Heimir Ingólfsson, "Ísólfsson, Páll", In Grove Music Online. Oxford Music Online, Oxford University Press; https://doi.org/10.1093/gmo/9781561592630.article.13946, (accessed November 19, 2023).
- ^ Caroline Richmond, Obituary of William Paton Cleland (1912-2005), British Medical Journal, 2005, 330; 1212; pdf
外部リンク
- The Collection of Henrik Revens Website features orders and medals of Iceland as well as other Nordic countries