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ヒメフウロ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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ヒメフウロ
ヒメフウロ
分類
: ヒメフウロ G. robertianum
学名
Geranium robertianum L. [1]
和名
ヒメフウロ
英名
Herb Robert

ヒメフウロ(姫風露、学名:Geranium robertianum L. )は、フウロソウ科 フウロソウ属に分類される一年草または越年草。別名が「シオヤキソウ(塩焼草)」[2]

特徴

茎の高さは40 cmほど。葉は対生し、深く3裂-5裂する。葉と茎がせん毛に覆われていて、茎と葉の端が赤みを帯びている[3] 。葉の脇から伸びた枝の先に花を1-2個つける。直径2 cm程の花で、桃色の花弁が5枚あり、開花時期は5-8月[3] 。和名は「花が小さくて可愛らしい」ことに由来し、別名の「シオヤキソウ」は、臭いがを焼いた時のものであることに由来する[2]

分布

アジアヨーロッパ北アメリカなどの北半球温帯域に広く分布する。日本では、伊吹山 [4] 鈴鹿山脈北部の霊仙山など、養老山地北部、四国 剣山(石立山 [5] )の一部地域のみに分布する[6] 。山地帯の日当たりのよい石灰岩地質に生える[2]

種の保全状況評価

ヒメフウロの各部のスケッチ

日本では以下の都道府県で、レッドリストの指定を受けている[7] 。岐阜県立自然公園条例により、伊吹県立自然公園の特別地域内において採取禁止対象の植物の指定を受けている[8]

外来種

観賞用のものが北海道本州で帰化しているのが確認されていて、北海道でブルーリスト(カテゴリーA)の指定を受けている[12]

利用

昔から「医者泣かせ」の秘薬(薬草)として用いられてきた[6] 。ヒメフウロの成分にトリプターゼを抑制する作用があることが確認され、健康肌化粧品に利用されている[13] 山野草として苗が販売されている。

近縁種

脚注

  1. ^ "Robertiella robertiana (L.) Hanks" (英語). ITIS. 2012年1月21日閲覧。
  2. ^ a b c 伊吹山の植物 (2009)、145頁
  3. ^ a b 花の山旅 (2001)、42頁
  4. ^ 伊吹山案内 (2009)、125頁
  5. ^ 山中二男「四國石立山の植物相」『植物分類・地理』第15巻第1号、日本植物分類学会、1953年3月30日、27-29頁、NAID 110003762664 
  6. ^ a b c "ヒメフウロ". 岐阜県. 2012年1月21日閲覧。
  7. ^ "日本のレッドデータ検索システム(ヒメフウロ)". エンビジョン環境保全事務局. 2012年7月14日閲覧。
  8. ^ "岐阜県立自然公園条例施行規則". 岐阜県. 2012年1月21日閲覧。
  9. ^ "維管束植物(アイウエオ順)" (PDF). 徳島県. pp. 10. 2012年1月21日閲覧。
  10. ^ "三重県レッドデータブック2005・ヒメフウロ". 三重県. 2012年1月21日閲覧。
  11. ^ "植物版レッドリスト". 高知県. 2012年1月21日閲覧。
  12. ^ "北海道の外来種リスト" (PDF). 北海道. p. 22 (2004年). 2012年1月21日閲覧。
  13. ^ "次世代化粧品成分・ヒメフウロ". 一丸ファルコス. 2012年1月21日閲覧。

参考文献

関連項目

ウィキスピーシーズにヒメフウロ に関する情報があります。
ウィキメディア・コモンズには、ヒメフウロに関連するメディア およびカテゴリ があります。

外部リンク

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