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原子力発電所

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ファイル:原子力発電所・東北電力女川原発.jpg
東北電力女川原子力発電所

原子力発電所(げんしりょくはつでんしょ)とは、核分裂反応の際、発生するエネルギーを利用して発電する発電所。又、原子力発電を行う場所そのものを指す。

2004年現在、日本における発電電力量の約30%、発電設備容量の約20%を担っている。

日本における原子力発電所の立地の流れ

原子力発電所の立地の決定と、その建設・運用は次のような流れで行われる。

  1. 環境影響審査を行う。
  2. 第1次公開ヒアリングにより地元の賛同を得る。
  3. 電源開発調整審議会より電源開発基本計画に採択される。
  4. 原子炉設置許可を申請し許可される。
  5. 第二次公開ヒアリングにより地元の最終的な賛同を得る。
  6. 電気工作物変更許可を申請し許可される。
  7. 工事を着工する。
  8. 工事が完成する。
  9. 試運転を行い、問題点を改修する。
  10. 電気工作物の完成検査を受け使用許可を受ける。
  11. 商用運転を開始する。

原子力発電所と地域経済

電源立地地域対策交付金」などが、立地する市町村の地方公共団体に交付される。

発電所の建設工事・定期点検・運転などでの雇用も多い。地域産業との結び付きが弱いという指摘もあるが、現実には職員や労働者の8割以上が県内在住者で占められているケースが殆どである。また、地元商工会と協力して地元企業の技術力の向上,雇用促進を計っている発電所や、温排水を利用した農産物の早期栽培などを農家と共同で行っている発電所もある。

現実問題、多数の定住者、数百とも数千とも言われる雇用効果、固定資産税や所得税などの税収、各種交付金、それらのもたらす商業の活性や道路・体育館・防災無線などの公共施設の充実などは非常に大きな影響があり、これといった産業もなく、特に若者が働ける職場に欠乏しジリ貧感の強い市町村にとっては、最早他には無いとも言える。 反面、原発のマイナスイメージから海産物や農産物の売れ行きが悪くなる風評被害の懸念もある。

また県レベルで独自の税金を課す場合もある。 財政の厳しい地方自治体にとっては「取りやすく取れる」所であり、特定業の更に一分野に限られた税金というのは税の公平性から疑問が呈されるものの、立地促進や地元協力という観点から受け入れられることもある。しかし、取りやすいからと更に税額を増加させようとしたり新税を設置しようとして、国や電力会社と揉める場合も少なくない。

又、日本の原子力発電所は、嶺南(若狭湾沿岸)と浜通り(福島県 太平洋岸)に多く立地しており、この二地域は「原発銀座」とも呼ばれている。

原子力発電所の税金

固定資産税事業所税法人税法人住民税などを一般事業者と同じように納めるほか、電力会社として、次のような特別税が科せられている。

  • 核燃料税
  • 電源開発促進税

また、地方公共団体によっては、法定外普通税として次のような課税がある。

  • 青森県の核燃料物質等取扱税
  • 茨城県の核燃料等取扱税

日本の主な原子炉の種類

加圧水型原子炉(PWR)

改良型加圧水型軽水炉(APWR)

  • 敦賀発電所:三、四号機(建設準備中)

沸騰水型原子炉(BWR)

改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)

高速増殖炉(FBR)

新型転換炉(ATR)

世界の原子力発電所の一覧

パキスタン
  • カラチ原子力発電所
  • チャシュマ原子力発電所
韓国
  • 月城原子力発電所
  • 古里原子力発電所
  • 蔚珍原子力発電所
  • 霊光原子力発電所
  • 新古里原子力発電所
イギリス
  • コールダーホール原子力発電所
  • ヒンクリーポイント原子力発電所
  • チャペルクロス原子力発電所
  • ブラッドウェル原子力発電所
  • サイズウェル原子力発電所
  • ウィルファ原子力発電所
スウェーデン
フランス
  • カットノン原子力発電所
  • グラブリーヌ原子力発電所
  • クリュアス原子力発電所
  • ゴルフェッシュ原子力発電所
  • サンアルパン・サンモーリス原子力発電所
  • サンローラン・デゾー原子力発電所(1990年4月 A1、1992年5月 A2廃止)
  • シノン原子力発電所(1973年6月 A1、1973年7月 A2、1990年6月 A3廃止)
  • シボー原子力発電所
  • ショー原子力発電所
  • スーパーフェニックス原子力発電所(1998年12月廃止)
  • セナ原子力発電所(1991年10月廃止)
  • ダンピエール原子力発電所
  • トリカスタン原子力発電所
  • ノジャンシュールセーヌ原子力発電所
  • パリュエル原子力発電所
  • バンリー原子力発電所
  • ビュジェイ原子力発電所(1994年5月 1号機廃止)
  • フェッセンハイム原子力発電所
  • フェニックス原子力発電所
  • フラマンビル原子力発電所
  • ベルビル原子力発電所
  • ビュジェイ原子力発電所
  • マルクール原子力発電所(1980年2月 G2、1984年7月 G3廃止)
  • モンダレー原子力発電所(1985年7月 EL-4廃止)
  • ルブレイエ原子力発電所
中国
  • 秦山原子力発電所(5炉)
  • 大亜湾原子力発電所(2炉)
  • 嶺澳原子力発電所(2炉)
  • 田湾原子力発電所(1炉)

日本の原子力発電所の一覧

ファイル:日本の原子力発電所の位置図.png
稼動中の原子力発電所の配置
  1. 泊発電所 -(泊村/北海道 後志支庁 積丹半島北海道電力)
  2. 東通原子力発電所 -(東通村/青森県 下北半島東北電力)
  3. 女川原子力発電所 -(女川町/宮城県 南三陸沿岸、東北電力)
  4. 福島第一原子力発電所 -(双葉町/福島県 浜通り東京電力)
  5. 福島第二原子力発電所 -(富岡町/福島県浜通り、東京電力)
  6. 東海第二発電所 -(東海村/茨城県北部、日本原子力発電)
  7. 柏崎刈羽原子力発電所 - (柏崎市/新潟県 中越地方、東京電力)
  8. 浜岡原子力発電所 -(御前崎市/静岡県 遠江地方中部電力)
  9. 志賀原子力発電所 -(志賀町/石川県 能登半島北陸電力)
  10. 敦賀発電所 -(敦賀市/福井県 嶺南、日本原子力発電)
  11. 美浜発電所 -(美浜町/福井県嶺南、関西電力)
  12. 大飯発電所 -(おおい町/福井県嶺南、関西電力)
  13. 高浜発電所 -(高浜町/福井県嶺南、関西電力)
  14. 島根原子力発電所 -(旧鹿島町、現松江市/島根県 島根半島中国電力)
  15. 伊方発電所 -(伊方町愛媛県 南予地方四国電力)
  16. 玄海原子力発電所 -(玄海町/佐賀県 東松浦半島九州電力)
  17. 川内原子力発電所 -(薩摩川内市/鹿児島県北薩地方、九州電力)

日本の稼動していない発電所

関連項目

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、原子力発電所 に関連するメディアがあります。

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