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嘘喰い

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嘘喰い』(うそぐい)は、迫稔雄による日本漫画作品。2005年48号から『週刊ヤングジャンプ』(集英社)にて連載中。ギャンブルを題材としている。コミックスは2010年6月現在17巻まで刊行中。

概要

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この節の加筆が望まれています。
幅広い種類のギャンブルが取り上げられるギャンブルコミックである。迫力のある画風、スピーディーな展開、人間心理の駆け引きが特徴。そして駆け引きを重要視する漫画には珍しい「暴力」も大きなテーマとなっている。

あらすじ

パチスロで偶然出会った青年・梶とギャンブラー・貘。梶の助言で儲けさせてもらった礼に、貘は梶の借金返済を手伝うことにする。そしてこの後、梶は貘と共に、賭博の世界で生きていくことになる。

登場人物

主要人物

斑目 貘(まだらめ ばく)
通称、嘘喰い。15歳の時、謎の賭博組織・倶楽部「賭郎」のメンバーを瞬く間に蹂躙した天才ギャンブラー。その存在は裏社会で一種の伝説となっている。ウェーブのかかった銀髪、碧眼。服装はスーツ姿が主。彼の容姿に関しては男色家の眼にかなったり、緒島に初対面でモデルと誤解を受けたりと、美形である事を思わせる描写が散見される。好物は「かり梅」(カリカリ梅)で、箱買いするほど執着しており、梶がその箱から1つとって食べようとした時に話をそらし、箱を隠すといった行為に出るまで大好物。伽羅曰く、貘の思惑が順調に進んでいる時かり梅を喰べる。
瞬時に高度かつ緻密な策を構築する悪魔的なまでの洞察力と頭脳、何ともいえない魔力の如き魅力を持つ男。また、声帯模写も得意で電子音も使用可能。ただしパチンコなどの機械相手のゲームは苦手。また体力・運動能力は常人以下であり、ことラビリンス編においては、一般人に軽度の違和感程度の状況であるにも関わらず身体にダメージを喰らって嘔吐してしまい、門倉に「自らの認識以上にか弱い体の持ち主である」と指摘されている。
2001年4月9日に賭郎のお屋形様に挑む屋形越えにて敗れ、以後数年間姿を消していた。ある日パチンコ屋で梶と出会い、彼の借金を帳消しにする手伝いをした事から物語は始まる。廃ビル勝負にてマルコを仲間に引き入れ、梶を賭郎会員にし、自らもハングマン勝負の後賭郎会員に復活。その後、雪井出との0円ギャンブル・天真一味との実物大ラビリンスを経て、自らに掛った「命の取り立て」を引き渡すと共に、多額の金と権力者達の罪状を隠蔽した「Lファイル」を獲得。それを利用して、再び屋形越えに挑む為に莫大な力を得ようと画策している。但し作中の描写から、最終目的は不明である。
梶には「悪人ではないが善人でもない」、マルコには「悪人の一種だが、悪人にも色々ある」、門倉には「破滅を飼い馴らし撒き散らす悪魔」、クレイグには「触れるもの全てを破滅に導く死神をその身に宿している」と称される。その印象通り、人を喰ったような言動で相手を翻弄する場面が多く、また勝負事において危険に惹かれる姿が散見され、本心を推し量り難い部分の多々ある人物。だが、梶の母親や天真といった利己的に他者を踏み躙る人間には嫌悪感を露わにする反面、マルコや雪井出のような孤独の中に生きてきた人間に対しては優しさを見せるなど、人の本質を見抜いた上での判断力に長けている。また、自らは莫大な金を手にしているものの「金は血の通った人間よりも薄っぺらい」と、金に心を乱されない信念の持ち主である。
「嘘喰い」という異名は、「相手のブラフを全て喰い尽す」ということから来ており、彼が敵のトリックを見破った際の台詞「あんた、嘘つきだね」は、この作品の決め台詞となっている。
梶 隆臣(かじ たかおみ)
闇金、消費者金融に手を出してしまった青年。ひょんなことから貘と出会い、以後彼と共に行動するようになる。貘と行動するうちに自分も貘のような人間になりたいと思うようになり、ギャンブラーとしての道を歩み始める。貘と共にQ大郎との廃ビル脱出勝負に生き残った後、貘によりQ大郎が持っていた賭郎会員権を譲られ会員となった。雪井出との0円ギャンブル敗北後、貘の策により拉致され、潜伏生活を送る伽羅・カールと出会う。そこで自らがアリバイを取られ、奥多摩で起こった凶悪殺人事件の犯人として冤罪を着せられる可能性が高い瀬戸際の状況に陥っているという事を認識する。その後伽羅・カールと共にアジトを脱出、カラカルとの戦いを経て、百鬼夜行に身を落ちつける。
貘とマルコが迷宮で戦っている間、自分への冤罪の恐れを解消する為に、真犯人である羽山の邸宅にカールと共に乗り込み、そこで羽山郁斗と犯罪の証拠を賭けて「ファラリスの雄牛」を使用した命懸けの勝負に身を委ね、勝利する。
当初はごく普通の青年に過ぎなかったが、様々な修羅場を乗り越えていくと共に精神面で成長。鮫丸のようなヤクザや、伽羅や夜行といった強者相手にも臆さない程の度胸を身につけていく。貘には「梶ちゃん」と呼ばれ、彼が機転を利かせる場面は稀に「キモ冴える」などと表現される。貘に強運と宣言されたが、彼の行動が貘のプラスになることも多いが、間が良いのか悪いのか状況が二転三転させる乱入者に遭遇する偶然が多い。お人好しな性格で悪意には怒りを見せるが、「雄牛の子宮編」で郁斗に何度も自首を促した。貘いわく、次なる屋形越えは(表向きには)彼に挑んでもらう形になるらしい。
カールに擬態の素質があると見込まれ、要所で見事に演技をしている。
誕生日は11月5日、年齢は23歳。
マルコ/ロデム
通称「廃ビルの悪魔」。Q大郎に"息子"と呼ばれる青年で、彼の切り札。もともとは戦地の原住民であったが、Q大郎に住んでいた集落を襲撃された折りに連れ去られ人体実験を受ける。Q大郎が行ってきた多くの実験体の中で唯一の成功例。薬物投与などによる肉体改造を受け常人離れした身体能力を手に入れたが、脳に影響を与える実験であったため知能を失い、精神年齢・知能的には子供のままである。また、度重なる実験のストレス副作用からか、体に注射を受けると殺人鬼の別人格「ロデム」が現れるようになった。なお、そのために治療で麻酔注射が必要な際などは「どっか行く」と表現して、即座に眠りに入れる特技を持つ。廃ビル脱出勝負でQ大郎共々貘に敗北するが、以後貘と行動を共にすることになる。貘からは「マーくん」と呼ばれる。
マルコとしての人格は、心優しく悪行を憎む正義感の持ち主である。その優しさ故に敵の命をも気遣い闘っていたがそれは殺す覚悟の無さの裏返しでもあり、李や伽羅といった覚悟を持った者と相対した時には惨敗を喫する。しかし、伽羅との戦いの中で覚醒しかけるロデムを貘や梶との絆により抑え込め、彼等の剣となるべく殺す覚悟を背負って戦う意思を持つ。伽羅をして「極上の戦士」と言わしめるほどの飛躍的な進歩を遂げるも、その純粋な心根は変わらず、ラビリンス内では箕輪に騙され瀕死の重傷を負う。死闘の末に箕輪を下すも、貘と合流した時には既に心肺停止していたが、蘇生措置が間に合い、ラビリンスを生還している。夢は全ての動物を自分の物にして、動物王国を築きあげる事。
ラビリンスによる負傷で前歯を一本失い、女性歯科医に治療される過程で「何か」を奪われた結果、若干ながら大人びた。
伽羅(きゃら)
賭郎の元零號立会人。かつては貘の専属立会人であり、貘が屋形越えに敗れた後に賭郎を抜け、「生きて抜ける事は不可能」というルールのある賭郎を抜けた事で、現在は賭郎に追われる立場である。古今東西の武術を習得し、能輪に立会人としてスカウトされ、「伽羅」と能輪から名付けられたことが夜行丈一との回想で語られている。
廃坑編で姿を現した際には来日したIdeal側の武器商人・カールのボディーガードをしており、貘の敵としてマルコとレオの2人と対決。左目に火傷のような傷がある。非常に頑強な肉体と超人的な力を持ち、その強さはマルコやレオを一時は圧倒し、カラカルと夜行丈一の二人を相手に互角に渡り合うほど。また、過去に夜行丈一の顔に傷をつけた張本人である。
賭郎会員に復帰した貘の言葉に応じ、元の雇い主であったカールを保護し、潜伏生活を送りながら貘を影からサポートする。
常に凶暴な雰囲気を醸し出し、容姿も恐ろし気だが、信頼している人間には意外なほど面倒見が良く、特に梶には若干ツンデレ的な行動をとる事が多い。(カールには、弱い存在でありながら強くなろうとする健気さに苛立つと分析を受け、梶の愚直さを暗に認める言葉をこぼしている)
雄牛の子宮編では勝負後に滑骨を殺害するが、それがもとで彼と契約していたキョンホジョンリョの殺害対象とされ、梶の手に入れた犯罪の証拠を夜行に残して行方をくらましている。
カール・ベルモンド
佐田国と取引していた武器商人。名前の通りにカールした口髭が特徴的で、感情の具合によって髭が動く。口癖は「エクセレント」だが、本来の意味以外でもその言葉を用いる。佐田国に視覚再建技術のツテを提供し、佐田国が賭郎勝負で勝った場合、得た金でミサイルを売る約束をしていた。Idealの指示であるミサイル攻撃による株価暴落誘発に失敗、Idealの制裁を恐れ樹海へと逃げ去ったが、その途中で伽羅に保護される。しかし、Idealの制裁を恐れ、いくら酒を飲んでも酔えないほどの錯乱状態に陥っていた。現在は伽羅と共に潜伏生活を送り、迷宮ギャンブルに敗北し、冤罪の瀬戸際で自分と同じく逃亡生活を強いられる梶と同行する事となり、似た境遇にいる彼にはフレンドリーに接する。
17歳の頃から 死の商人という生き死の近い世界で生きてきただけに、世界は善も悪も交じり合っていると認識し、恐れているクレイグと対峙しても人を食った対応をする胆力(梶曰く涙ぐましい虚勢)があり、情けない姿が多いが、ミサイル操作の際に不意打ちで投げられたにも関わらず着地し、雄牛勝負で優れた時間計測など、常人よりは優れた部分が散見される。雄牛勝負で、彼の協力や布石が梶を勝利に導いた。
羽山邸に赴く梶に同行し、立会人を名乗って梶のイカサマ勝負に加担するが、すんでのところでレオと蘭子に正体を暴露される。その後、梶と共に雄牛勝負に身を委ねる事となり、勝負中盤で12分もの間ファラリスの雄牛で焼かれ、死亡したかに思われたが、伽羅が滑骨の部下に影で圧力をかけてペナルティの時間を短縮させていた事と、衣類を駆使して可能な限り雄牛に焼かれぬように生存の努力をした事により辛うじて命をとりとめ、伽羅の呼んだ救急車で搬送され治療を受ける事となった。
憐れな子供に同情し施しを与える程度の人間味は持っていたが、矛盾を抱えた自らの生き方を、己の哲学の中に半ば無理矢理封じ込め生きていた。雄牛に入る寸前に自分の悔恨の念に気付き涙を零すなど、「武器を売る」点を除き、根からの悪人ではない。

倶楽部「賭郎」

お屋形様

切間 創一(きるま そういち)
賭郎の21代目お屋形様。自分が勝ち続ける事を「天命」とまで言い切り、自身の行動に揺らぎ無い自信を持つ男。かと思えば夜行丈一に宇宙人の声マネで自己紹介させてみたり、棟耶とゴルフをプレイしている時にボールをぶつけて妨害するなど、子供じみた行動に走ることもある捉え所のない人物でもある。また、ゴルフの打ちっぱなしでは棟耶のショットを自らのショットで打ち落とすという離れ業を披露した事もある。
かつて貘の挑んだ屋形超えに勝利したが、賭けられた貘の「全て」の中で命の取り立てだけは保留していた。貘と佐田国のハングマン勝負の後、再び貘の前に姿を現す。
ルービックキューブが得意。表の顔として内閣情報調査室に所属しており、廃坑編では月に一度のゲームと称し、腐敗した警察を監視し、何れは政治家・並びに国家すらも動かす新組織の結成を狙い、高級官僚・新聞社などのエリート達と会合を行っていた。
先々代お屋形様
賭郎の19代目お屋形様。2巻、11巻、巻末のおまけ漫画『取立人 夜行妃古壱』に登場。若い頃の能輪美年、夜行妃古壱、夜行丈一にコロンビアの麻薬王の命取立てを命じる。11巻では原宿王になる野望を持ち、喫茶「YAKATANカフェ」を開業するも妃古壱に悉く閉店に追い込まれ、自身は持病の心臓病の発作を起こし倒れる。
切間 陽炎ノ助(きるま かげろうのすけ)
賭郎初代お屋形様。凄腕のであり、賭場を取り仕切りって負けを踏み倒す輩を成敗し、「確実な取立て」という賭郎の基礎を築いた人物。織田信長と賭けをし、本能寺の変にて彼の首を取り立てた事もあるという。

立会人

磨黒 燥滋(まくろ そうじ)
伽羅が賭郎に入った当時の賭郎零號立会人。伽羅が立会人になるにあたり、与えられる二拾伍號と言う號数に不満を示した伽羅に、號奪戦の相手として指名された。その時は夜行丈一が伽羅に突っかかった事により戦うことは無かったが、貘が初めて賭郎勝負に臨んだ時には零號の地位を伽羅に奪われている。「KY宣言」編では能輪巳虎との號奪戦に敗れて心肺停止の状態に陥り、決着後に蘇生措置が行われたものの、生死は不明。
巳虎のセリフによれば、能輪美年のお気に入りだった模様。
伽羅(きゃら)
賭郎の元零號立会人。主要人物を参照。
能輪 美年(のわ みとし)
賭郎の壱號立会人。立会人の中では夜行 妃古壱と同じく最古参の人物。禿頭の小柄な老人で、壱號立会人とは言うものの作中では全ての移動を車椅子で行っており、「號奪戦」を含めた「暴力」の行使及び自衛の全てを部下に行わせている。世界中の様々な情報を蓄積した天才的頭脳を持っており、些細な情報からも相手の価値を値踏みしたり正体を探り出す事ができる優れた分析力と高い知能を持っており、賭郎の人材発掘や敵対者の分析など立会人以外の役割も持つ。内心では体裁や面目はこだわらず、智と暴入り乱れた戦いを見る事を渇望している。
外伝では夜行 妃古壱と同期であり、彼のことをライバル視している。
なお、彼が車椅子生活になった理由は11巻末のおまけ漫画にて描かれている。
夜行 妃古壱(やこう ひこいち)
賭郎の弐號立会人。貘と梶の廃ビル脱出勝負に立ち会ったことから、ハングマン勝負以降は彼らの専属立会人になる。能輪と同じく賭郎最古参の立会人。外見は口髭を生やした物静かな白髪の老紳士で、巻いた眉尻が特徴的。表の世界では執事カフェ百鬼夜行」のオーナーをしている。コーヒーの味に自信を持っており、貶されると怒りを露にする。しかしその味は伽羅から「殺人コーヒー」とまで言われるほど不味く、断りきれずに飲み続けた結果ノイローゼとなり、辞めていった立会人は伽羅の知る範囲でも二桁に上るという。
性格は紳士的で相手が誰であっても敬語を使うが、戦闘の時には凶暴な一面を見せる。しかし、珈琲勝負で敗北した際は、腑抜けた情けない姿を見せている。
立会人同士の「號奪戦」では無敗を誇る事などから人主達に「無敵の死神」「完璧(パーフェクト)取立人」と称されている。
単行本にはオマケ漫画として、若き日の夜行が主人公となっている外伝『取立人 夜行妃古壱』が掲載されている他、月刊ヤングジャンプ2009年7月号にはスピンオフ作品として夜行の日常を描いた読切『嘘喰い特別編 夜行さん』が掲載された。
棟耶 将輝(とうや まさてる)
賭郎の参號立会人。通称「判事」。
賭郎の関わった勝負で立会人が下した判断を「判例」と表現し、それを基に他の立会人が自身の裁量で判断しかねる問題について判断を下す。ラビリンス編ではお屋形様とゴルフをプレイしており、貘と雪井出のラビリンス勝負に関して門倉から相談を受ける。単行本のオマケ漫画では夜行とは「将輝さん」「妃古壱さん」と呼び合う仲であるが、妃古壱の事をボケじいさん呼ばわりしている。
能輪 巳虎(のわ みとら)
賭郎の八號立会人。壱號立会人の能輪美年の孫。ルールに従い他人に一応の礼節を保つ他の立会人とは違い、自分を咎める一般人を惨殺する事も厭わない。また、自分より格下と見なした相手は同じ立会人であっても見下す非常に冷酷で独善的な性格。祖父である能輪美年の配下である黒服を部下として従えている。マキャベリカードゲームにてCパネルに隠されていた「沖縄リゾートカップル神隠し事件」の(冤罪で捕まった)犯人のアリバイが警察の迷宮ギャンブルにより賭郎の取立て対象となっていたことから、その事実を暴こうとする番組を潰すためにテレビ局に派遣された。
號奪戦にて磨黒燥滋をしとめている。
目蒲 鬼郎(めかま きろう)
賭郎の拾號立会人。テロリスト・佐田国の専属立会人を務めた。才に恵まれたが故に無気力・無感動な彼自身とは正反対のテロリスト佐田国に魅かれ、彼の専属立会人となってからは立会人としての職務を超えて佐田国の賭郎勝負・イカサマの手助けをしていた。ハングマン勝負終了後、夜行に「號奪戦」を挑むが敗北。佐田国のイカサマに加担していた事と、お屋形様が復活させた「號奪戦」古来のルールのもと、佐田国と共にハングマンで処刑される。
その風貌や、貘に「鬼太郎君」と呼ばれている事から、モデルはゲゲゲの鬼太郎
外伝では夜行のコーヒーを飲まされ続けて何かが壊れてしまったと語っており、仲が良かった門倉にコーヒーを飲まないよう助言したり、コーヒーによる次の犠牲者を出さない為、夜行の殺害を企てていた。
門倉 雄大(かどくら ゆうだい)
賭郎拾陸號立会人。梶、貘と雪井出のラビリンスに立会人として立ち会う。ボリュームのあるリーゼントと、長ランを思わせる異様に丈の長いスーツ、時折見せる不謹慎な笑顔が特徴。立会いに関しては中立公正を基本としており、ラビリンス2回戦終了後に雪井出が門倉の方針を批判し勝負無効を主張した際、態度が豹変し、雪井出と警視庁の迷宮ギャンブルを暗に批判し恫喝するなど、自身の立会人としての確固たる矜持を持っている。また、雪井出から命の取り立てを行おうとした際に漠から「(嗜眠性脳炎を発症しており)もう死んでいるも同然」と止められた際にも『そのような判断は嫌いではない』と情けのある台詞など、義侠心の強い人物だが、プレイヤーの無様な姿を見るために中立の立場に支障が無い範囲でミスを装う意地の悪い姿も伺える。
回想シーンでは元不良であった事が明らかになっており、16歳にして同級生らを纏め上げて街を裏で支配する程の組織を作り、同じ目的を持つ南方と街の覇権を賭けて河川敷で一騎打ちを行っている。一度は南方に敗れるものの、その直後とラビリンス戦の最中に1戦交え、敗北を知ったことによる成長と立会人としての重責からくる強さ故かいずれも一撃で南方を下している。
ラビリンス編終盤にて獏と箕輪の最終勝負に立ち会い、ルール違反を犯した箕輪を粛清。自身もこの戦いにおいて、腹部を強打されたのに加え、頭皮を抉られ、頭蓋骨を破損する程の重傷を負うが、朦朧とする意識の中で獏の勝利を告げ倒れる。その後の生死は不明。
また外伝では、目蒲とは「メカ」「門っち」と呼ぶ程仲が良く、目蒲の忠告に従い夜行のコーヒーを飲まなかったが、そのことで夜行から恨みを買っている
鷺田 糟谷(さぎた そうや)
賭郎元弐拾伍號立会人。伽羅の回想に名前だけ登場。伽羅は当初立会い中に死亡した鷺田の號を得る予定であった。
弥鱈 悠助(みだら ゆうすけ)
賭郎弐拾八號立会人。無造作に伸びた髪と無気力な顔つき・口調が特徴で、相手と目を合わせることを嫌う。また、自分のシャボン玉を作って飛ばすクセがある。
本人曰く「絶対的強者が崩れ落ち歪み這いつくばる顔が見たい」が為に立会人をやっており、機会があれば自身の手を汚すのも厭わないが、逆にそれが見られそうもない無い勝負には興味を示さない。しかし、職務には非常に忠実で、興味のない勝負でも手は抜くことはしない。
貘が緒島ケンタ司会の報道番組上で紹介する犯罪を、番組終了までに犯人をあげて立証出来るか否かを、番組出演のコメンテーターと賭けを行うため、貘の要請で賭郎立会人として、また暗諜の一員として勝負を立会う。賭郎組織が社会の暗部を暴く警察以上の超法規機関・内閣暗流諜報調査室(通称:暗諜)として扱われることになったことを、貘に説明した立会人でもある。
TVディレクターに扮した貘からは「弥鱈ちゃん」の意で業界用語風に「ちゃんみだ」と呼ばれる。
櫛灘 鉄馬(くしなだ てつま)
賭郎九十號立会人で立会人歴4年。梶の母親と貘のポーカー勝負に立ち会った。勝負終了後、より優れた立会人を自らの専属としたい貘から「勝負をして貘が勝ったら面識が無かったことにする(=専属立会人にならない)」という提案を受け了承。直後、背後に隠れていた伽羅の一撃を受け失神、敗北した。
伽羅の不意打ちで倒されはしたが、拳による一撃でポーカー用のテーブルを破壊している事から立会人として必要なある程度の暴力は有しており、貘も「決して無能なわけではない」とフォローしている。しかし、その頃からアイデアルにマークされていたらしく、その後クレイグによって捕らえられ、賭郎会員の情報を流すよう強要された。

掃除人

夜行 丈一(やこう じょういち)
賭郎のS級掃除人。廃坑編終了前後まではお屋形様付き(切間創一の従者)の任に就いていた。
伽羅によると夜行妃古壱の弟であるらしいが、本人は「あの男(妃古壱)と兄弟になった覚えは無い」「あえて言うなら自分が兄(うえ)」と強く否定している。
風貌は夜行妃古壱に非常に似ているが、髪型と、顔に斜めの傷が入っているなどの相違点がある(梶曰く「夜行B」)。紳士的な妃古壱と違い性格は傲慢で高圧的、年長者である能輪、賭郎外務卿の泉江に対しても敬語を使わず、クレイグや佐田国をゴミ呼ばわりするなど、切間以外の人間を見下した発言が多く見られる。
顔の傷は伽羅が立会人として選ばれた際に伽羅と諍いを起こして付けられたものであり、その時の恨みと賭郎を抜けた粛清の為に現在も伽羅を追っている。
6巻巻末の「取立て人 夜行妃古壱」では夜行妃古壱と取り立ての相手が同じという事で出会うが、その際にはお互い面識が無かったかのような発言が出ている。
グリス 李(ぐりす りー)
賭郎のA級掃除人。立会人能輪の兵であり、次期立会人候補No.1の麒麟児であり世界で十指に入る暗殺者だった男。指弾などの中国武術を用いて戦う。マンションカジノで取立てを制止しようとしたマルコ、次いでロデムと戦闘になる。
その後泉江とアイデアルが接触する際に再登場。泉江、龍と共にIdealと交渉の場に臨み、マーティン・ブルース・ホワイトと対決。一蹴した後、泉江を援護するためクレイグに挑むがクレイグの手で首を180度捻転させられ、死亡。
龍(ろん)
賭郎のA級掃除人。立会人能輪の兵である。アイザックの「ブルース・リーにでもなったつもりか?」という言葉に「私はブルース・リーの生まれ変わりだ」と答える。李同様、指弾などの中国武術を用いて戦う。泉江がクレイグらと接触した際に能輪の指示で李と共に同行した。
Idealとの接触でギルバート・アイザックと対決し秒殺、その後クレイグに挑むも李とともにクレイグの手で首を180度捻転させられ、死亡。

外務卿

泉江 夕湖(みずえ ゆうこ)
賭郎の外務卿を務める女性。賭郎内で外部組織との接触に関わり、Idealの交渉人として現れたクレイグと接触しIdeal側の要求を突っぱねる。
俊敏な動きと、ハイヒールに装着した刃物、流星錘などを用いた攻撃を行う。

構成員・黒服

暁舟(ぎょうしゅう)
賭郎の黒服。梶と鮫丸のポーカー勝負でディーラー役を務める。

Ideal構成員

ボス
Idealの指導者。ミサイル発射の為にカールを、次いで賭郎乗っ取りの為にクレイグを日本に派遣した。
ビリー・クレイグ
Idealのボスの側近。左耳に虎の縞の様な黒い痣がある事から能輪に「カラカル(黒耳の捕食獣)」と呼ばれる。人を食ったような言動やユニークな一面を見せることもあるが、本性は凶暴そのもの。伽羅や夜行丈一と互角に渡り合う程の非常に高い戦闘力と場をコントロールする智謀を兼ね備えており、能輪からは「嘘喰いと暴力が一体となったような男」と称される。アジア系の人間を猿と見下す。ギャンブルが嫌いらしい。食事の際にはスポークを愛用し、名を知ってからは自分専用のスポークを常に携帯している。
外務省情報では米国大使館3等書記官としての身分を持ち、CIAにも籍がある。そのため、日本での行動が警察に制限されることはほとんど無い。
Ideal側の交渉人として来日、賭郎外務卿である泉江と接触するが交渉は決裂に終わり、その後も賭郎乗っ取りの為日本で暗躍する。
ギルバート・アイザック
Idealの構成員。元米国陸軍軍人。快楽殺人者で仲間と反りが合わず除隊した後Idealに拾われる。クレイグ、マーティン・ブルース・ホワイトと共に泉江らと接触。交渉決裂となり龍と対決するが一蹴される。
マーティン・ブルース・ホワイト
Idealの構成員。殺害する対象を自分を自らの親近者や友人などに見立てて殺害し、その哀しみを欲する、通称「グリーフ(悲しい)マーティン」と呼ばれるアメリカの殺人鬼。賭郎との交渉決裂後、李と対決となり、李を友人に見立てて殺害しようとするが、拒絶され一蹴される。しかし一命は取り留めており、その後もクレイグに付き従い、自らの性癖に沿い、接する者全てに親しくなろうとする。
ジャック・リーパス
クレイグに同行した4人の殺し屋の一人。
キルスティン・ハワード
クレイグに同行した4人の殺し屋の一人。

警視庁関係者

天真 征一(あまこ せいいち)
警視長。密葬課(作中の警視庁における架空の課)を率い、迷宮ギャンブルに関わる警視庁内の人物。重厚そうな印象とは裏腹に非常に醜悪で狡猾な性格の持ち主。キャリアである自身を強者、民衆を平和ボケした弱者と蔑んでおり、部下である箕輪さえも内心では凡夫と見下している(ただし、暴力の能力に関しては信頼している)。雪井出の父の元同僚で、嗜眠性脳炎発症前の雪井出とも少なからず面識があった。実は雪井出の父親に冤罪を着せた張本人であり、雪井出が迷宮ギャンブルに手を染めるように言葉巧みに誘導した。雪井出の前では人の良い父親の同僚を演じていたが、本心では道具としか見ておらず、勝負に敗れ嗜眠性脳炎が再発した雪井出をゴミの様に扱う。貘と雪井出の迷宮ギャンブルが終わった直後に現れ、真実を知る貘の殺害と勝ち金11億円の奪還を狙うが、マルコが現れたことと賭郎側が貘の勝ち金を保護したことにより断念、貘の提案を呑みLファイルを賭けて警視庁の地下にある「実物大の迷宮」を用いた賭郎勝負を行う。共感覚の持ち主で、色聴という特殊な力を駆使する。その能力と箕輪とのモールス信号のやり取りで得た情報を元に迷宮内部を掌握し、一時は圧倒的優位に立ったが、自身の傲慢な性格が仇になり、貘の策に嵌り大敗。命乞いの為に貘の靴を舐めるという最大の屈辱を味わい、キャリアとしての尊厳を完全に打ち砕かれた。その後、トラブルで展開がもつれ、箕輪と遭遇するが、マルコへ復讐心で精神の均衡を失った箕輪に喰い殺される。
南方(なんぽう)
警視正。天真の部下として実物大のラビリンス勝負で暗躍。賭郎立会人の門倉と因縁を持つ。高校時代に門倉と同様にヤクザ顔負けの組織を作り上げ、街を支配していた。後に門倉と出会い、河川敷で一騎打ちを行う。ラビリンス内の構造を利用し密かに罠を仕掛けるものの、それに勘付いた門倉と再び相まみえる。過去には門倉と互角に近い勝負を繰り広げ、勝利したが、立会人となった門倉とは歴然たる実力の差があり、全く歯が立たなかった。その後、貘との勝負に敗北した天真を見限る。以後は不良だった頃の流儀に従ってか、門倉の下で動く。
箕輪 勢一(みのわ せいいち)
警視庁密葬課の一人。天真の「暴力」として行動を共にしており、警視庁の地下迷宮を用いた賭郎勝負に参加する。貘と天真の明晰な2人に埋もれているが、登場時に金を守ると言う相手の不利を見抜き、獏の時は失敗に終わるが、貘とマルコとの迷宮での遭遇時に有効な策を打つ、分析力と強かさを備えている。
ミオスタチン(筋肉の成長抑制因子)遺伝子の突然変異と高密度に圧縮された生来の筋骨により異常な力と頑強な肉体を持ち、かつて賭郎勝負の立ち会いで彼の戦いぶりを見た能輪からは「超人」と評されている。一見中肉中背か、それ以下でありながら体重は100kgを超え、その筋力は、マルコの拳の直撃をものともせず、蹴りの一撃で彼を天井まで打ち上げる程。ラビリンス内にてマルコと遭遇し、騙し討ちに近い形で重傷を負わせる。その後、復活したマルコとの再戦においてその圧倒的な力でマルコを追い詰めるものの、内なるロデムを乗り越えたマルコに敗れ、重傷を負う。その後、マルコの復讐心で重傷の身体を引きずって迷宮を彷徨う(また、前述の異常体質で常時の高カロリー摂取を必要とするため、出血を伴う重症を負った上に携帯食料(某チョコバー)を食べつくしてから後は、相当の飢餓状態であったことが示唆される)。天真と合流した際には、天真の指示に従えば勝利できる情勢を得ていたにもかかわらず、敗北のショックで精神の均衡を失っていた彼は南方の罠を知らされていなかった怒りで天真を殺害し捕食。まさに迷宮で遭遇した者を襲う「ミノタウロス」と化した。最期はMPの提示で自分が負けているのを無視して貘に襲い掛かったため、悪質なルール違反を犯したとして門倉から粛清を受け頭を潰されて死亡。
彼の回想では、母に選ばれた存在として過度のプレッシャーを受けており、その生活への拒否を母に望んだ時、虐待を受けている。
雪井出 薫(ゆきいで かおる)
賭郎会員。作務衣を着用している。インターネットのゲームサイトの将棋コーナーにおいて、アラビア語で「番犬」という意味の「カルブ・ハフィール」のHNで待ち構えており、同じくアラビア語で「流浪者」という意味の「ムタシャッリド」のHNを使用し接触して来た者を警視庁地下に招き入れ、大金を対価に「ラビリンス(迷宮)」というゲームで記憶(=アリバイ)を賭けた勝負を持ちかける。。本人は「嗜眠性脳炎を患った事で記憶に10年ほどの空白があり、それを埋める為」と称して相手の「体験」を求めて勝負を持ちかける。敗者はその賭けた日のアリバイを奪われ、その日に起きた未解決事件の容疑者に仕立て上げられる。
父親は元警察準キャリアで前述の迷宮ギャンブルを行っていたが、「秩序」を守る為に警察上層部の不祥事を自ら被る形で失脚、母親も薫の幼少時に同じ形で闇に葬られている。雪井出はその前後に嗜眠性脳炎が発症した事により意識不明となり、十数年ぶりに眠りから目覚めた彼は、天真の誘導によって父親が失脚前に行っていた迷宮ギャンブルに手を染める。嗜眠性脳炎から覚醒直後のIQ数値は190を超えていた。幼少時に父親から受けた教育の影響で、「秩序を乱す者」と認識する相手を「」と呼び侮蔑する癖がある。本人いわく、誕生日は梶と同じ11月5日。
梶や摩周と対戦し、勝利。そのアリバイを得て摩周を殺人事件の容疑者に仕立て上げた。貘との対戦時に嵌められる形で彼が持つ「命の取り立て」を自分自身に移されてしまい、その雪辱戦で迷宮のトリックを看破され完敗。今まで「秩序を守る為」と信じて行ってきた冤罪ギャンブルを貘に「秩序ではなく卑な行為」と完全論破され、彼自らも己の行為の過ちを認める。
敗北後、命の取り立てが行われる直前で再び嗜眠性脳炎による深い眠りに落ち、貘から「もう死んでいるようなもの」という判断がなされ、門倉もその解釈を受け入れた事で一命を取り留める。その後(作中での経過時間は不明)病院において、生まれ変わったような面持ちで目を覚ます。
貘は彼に同情あるいは好感を抱いたらしく、「ユッキー」と呼び、彼の部屋に置かれていた「オカエリナサイ」と鳴くインコのオモチャと、貘・マルコ・雪井出の描かれた一枚の絵を彼の病室に置いていき、入院後も見舞いに出向いている。またマルコは、部屋中に散乱した彼の絵を見て「自分と同じ」と、自らの境遇と似たものを彼に見出したようである。
雪井出の父
警視。天真の同僚。迷宮ギャンブルの関係者であり秩序を維持する為には自身の妻を犠牲にする事も厭わない。栗栖曰く、盲信した権力の尖兵。息子の薫にも幼少の頃から己の信じる「秩序」を教え込んでいたが、成長した息子の瞳に宿った闇に気付き、己の行為の罪深さを悔い全ての真相を明かし警察の罪を正すべく天真に協力を請うも、逆に天真に嵌められてしまい無実の罪を着せられて失脚、刑務所に送られる。以後の消息は不明。
栗栖 恵介(くりす けいすけ)
賭ける側は負けてもノーリスクで勝てば大金を得られるギャンブルが出来ると言う賭場への案内人。インターネットを通して接触を試みた梶の前にリムジンで現れ、雪井出のもとへ案内した。迷宮ギャンブルにおいては標的に発信機を仕込む役割であり、秩序を盲信する雪井出親子の思想に付いていけない旨をリムジンの運転手の前で語っている。

暴力団関係者

小花(おばな)
廃ビル脱出勝負で偶々ビルの外に居た集英組なる暴力団のヤクザ。梶に愛車のベンツをベレッタで撃たれた為、激昂してビルに乗り込もうとするも賭郎の黒服に排除された。尚、この小花と言う名は作中で暴力団ないしはその関係者の名として度々出てくる。
鞍馬 蘭子(くらま らんこ)
暴力団鞍馬組の女組長。賭郎会員であり、カジノクラブ「クララ」のオーナー。煙管を愛用している。佐田国に自身のカジノを荒らされた因縁があり、彼を徹底的に破滅させるためにハングマン勝負で貘に10億円を投資した。レオを部下にもつ。独特の勝負勘と「普通ではない人間」を見抜く眼を持っている。羽山邸では「善人と女子供は殺さない」と彼女なりに持っている人間としての矜持を語り、滑骨の陰謀を暴露して郁斗の殺人を自首させようとしていたが、裏では自分も羽山の会社の立ち上げ資金として出資した金を返済させないことで多額の利子をむしり取っており、最終的には会社を乗っ取ろうと画策していた。その後、梶・カール・郁斗の雄牛勝負の立会を務める事となる。
立てた髪型と凄む際に見せる爬虫類のような表情が特徴。
夜行妃古壱に惹かれており、彼のハンカチを見た際は乙女の様にときめく姿を見せ、彼女本人か不明だが百鬼夜行の予約に「鞍馬」なる人物がいた。
本作品連載前の読み切り作品ではカジノ「賭郎」オーナーとして、貘と対戦している。
レオ
蘭子の部下若しくは用心棒と思われる人物。様々な武器の使用に長け、マルコを倒した伽羅と対戦した際に強さは立会人クラスと評された。プロ意識が強い。蘭子曰くまともな性格の持ち主で、彼女の暴走を止めるストッパーとしての役割を果たすことも多い。
二階堂 鮫丸(にかいどう さめまる)
暴力団集英組の幹部。両耳の上端が欠けているのが特徴で、マルコには「ネズミに耳をかじられてる」と言われていた。九重 太郎が死亡したことによる裏世界の混乱に乗じて他組織のマンションカジノを乗っ取り、客として現れた梶からイカサマカード(ジュースカード)を用いて3000万円近くを奪ったが、賭郎を呼ばれてからは会員権に目がくらみ、自らの策に溺れる形で敗戦。集英組に見放され、負け分が払えなくなったため、孫六共々命を取り立てられそうになるがマルコの制止(ロデムの暴走)により取立てを免れ、一からの再起を決意する。その後再登場し、同じレストランで食事をしていたクレイグに絡んだ事で、左手首を骨折ないし脱臼させられた。
特別編『夜行さん』ではオレオレ詐欺グループの元締めとして登場。アジトに乗り込んできた夜行を始末しようとするが一撃で顎を砕かれ、傍にあった定規で両耳をえぐられている。
賭郎立会人、能輪によると人間としての価値は100万円。
孫六(まごろく)
鮫丸の舎弟で力自慢の巨漢。必殺技は「ギャラクティカ孫六」(ただのパンチ)。鮫丸に関する以外では暴力を振るわず、常識的で温厚。マルコを殴った際、逆に負傷し、その治療をマルコに施された事からマルコとの間に友情が芽生えた。鮫丸と共に、賭けの負け分の代償を埋める為に李の取立対象となるがマルコの制止(ロデムの暴走)により取立ては免れ、鮫丸と共に一からの再起を決意する。
滑骨 種美(なめりぼね たねみ)
髪も眉も髭も一本も毛が無い容姿の滑骨組組長。言葉巧みに相手の懐へと入り込み、弱みを握って相手をしゃぶり尽くす悪党。その悪辣さには同業者の蘭子も「人畜有害の強悪ウィルス」「この世で最も人に害をなす極道」と強く嫌悪している。郁斗の犯罪隠蔽に手を貸すことで羽山家に取り入ると同時に、脅迫のために犯罪の証拠を保管していた。
「滑らか」な物に偏執的に執着しており、部下の男にフライドチキンを肉片一つ残らず食べさせ、残った骨の滑らかな部分をしゃぶる癖がある。郁斗と梶のギャンブルに立会い、郁斗が敗北したら自首する約束をしていたが、郁斗の敗北後には持論で煙に巻いて立ち去ろうとし、激昂した梶に犯行の証拠を賭けた殴り合いの勝負を挑まれると梶をこてんぱんに叩きのめして証拠を持ち去り、部下に証拠の隠滅と羽山邸にいる人間の殲滅を命じようとしたが伽羅に手刀で首をへし折られて死亡する。生前は後述のキョンホジョンリョと呼ばれる人物と契約関係にあった。
滑骨の部下
滑骨の部下、モヒカン頭。常にフライドチキンを携帯しており、滑骨から合図を送られると肉のみを食べて骨を滑骨に渡している。そういった生活をしている為か、羽山郁斗の回想ではごく普通の体型であったが、現在は肥満体となってしまっている。ファラリスの雄牛勝負では裏で伽羅に圧力をかけられた事で密かに火力を抑え、カールのペナルティ時間を短縮して積極的に外へ連れ出して救急車へ搬送させると、カールの生存に一役買った。
ファラリスの雄牛勝負後は、滑骨を殺害した伽羅に加担していた事と滑骨の死体に蹴りを入れていた為にキョンホジョンリョに首を捻じ切られて殺害される。滑骨の死体を罵倒する際に、オネエ言葉で話している。

賭郎会員

斑目 貘
主要人物を参照。
梶 隆臣
主要人物を参照。
九重 大郎(ここのえ たろう)
通称・Q大郎または廃ビルの怪人。元傭兵快楽殺人者であり、相手が死を覚悟したら相手に希望を与えて死の恐怖を蘇らせる。都会に根を張る不動産王。自身の所有する廃ビルにカジノなどで見つけた人間を誘って、1000万とその人間の命を賭けた脱出ギャンブル(ほぼ一方的な虐殺)に興じていた。息子のマルコ(実子ではなく、集落を襲って手に入れた子供)に実験と実戦訓練を行い、結果偶然からマルコの別の人格である殺人鬼「ロデム」を誕生させる。自身の賭郎会員権+1000万と、貘と梶の命を賭けた廃ビル脱出ギャンブルを獏と行う。廃ビル内にめぐらせトラップと殺人者達を使い貘を追い詰めるが、その上を行く貘の謀略で最終兵器ロデムまでも奪われて敗北。全てを失った上に、Q大郎を疎んでいた賭郎会員・鞍馬蘭子に惨殺された。
佐田国 一輝(さだくに いっき)
国際手配されているテロリスト。2年前に賭郎会員となった。国外(作中では北と言われている)に亡命していたが、帰国してからは資金調達のため5人の賭郎会員と賭郎勝負を行い、その財産(そのうち2人は命までをも)奪い取った。尚、政治的な思想反映について語る事は無く、目的はテロ行為で不要な命の排除が目的である。
貘と霊峰富士にて命を賭けたハングマン勝負に挑む。近眼と称しているが実は全盲で、カメラに映し出された映像を脳に送ることで物を見る人工視覚を用いており、これをイカサマにも使っていた。しかし勝負前に梶が偶然にカメラの一台を壊してしまった事と、貘に全てのイカサマを看破されたことにより敗北。ハングマンを執行される事となり、その際に貘の言葉で克服していた死の恐怖を取り戻し、命乞いをしながら死亡した。
ちなみに外観のモデルは作者が理髪師として働いていた時分の先輩である[1]
鞍馬 蘭子(くらま らんこ)
暴力団関係者を参照。
政治家の男
伽羅の回想に登場。政界でも有名な男色家であった。「貘の身体」の代償として200万を提示し、貘と賭郎勝負を行う。その勝負が縁で、貘に代打ちを頼むようになるが、最後には全てを貘に奪われるハメとなった。
雪井出 薫
警視庁関係者を参照。

「KY宣言」関係者

緒島 ケンタ(おしま けんた)
ぞんざいな口調で国民的人気を誇る番組司会者で、通称「オッシー」「オシケン」。自身の報道番組「KY宣言」にて、「空気を読まずに真実の報道を」というキャッチフレーズで世に起こっている犯罪の内情を報道している。実は3年前にひき逃げを起こし、その際に社長に電話相談して「こちらでもみ消すから絶対に出頭するな」という命令を受けており、事件が揉み消された代わりにLファイルに自身が登録された経緯がある。Lファイルが天真との賭けに勝った貘の手に渡ったため、貘の指示に従う羽目になった。
貘の指示に従いつつも、番組上でコメンテーターの犯罪を暴く行為に恐怖を抱いており、圧倒的な知力や暴力を見せる貘や立会人の弥鱈を恐れている。
社長命令で自らの事件は揉み消したものの、その後番組内において轢き逃げ事件に対する異様な執着心を見せたり、被害者の母親の言葉に涙を浮かべたりと、自らの罪に対しては強い罪悪感に苛まれている。
金子(かねこ)
「KY宣言」チーフプロデューサー。緒島とは「オシ」「金子ちゃん」と呼び合う懇意の中。貘に嵌められた結果「生放送で出演者の犯罪を暴く」という前代未聞の番組を指揮させられる羽目になる。番組内でかつて緒島が犯した罪を知り、緒島の身を守るため番組を強制終了させるべく奔走する。
みーちゃん
緒島の助手として番組の進行役を務めるパッツン黒髪ロングの女性。緒島とは愛人関係で彼に捨て身の愛情を抱いている。言動はやや軽薄だが、洞察力は高い。番組の意図に気付いてからは彼を守る為に貘に暴行を加えて失神させ、放送事故で番組を強制的に止めようとカメラの前で上半身のヌードを晒したが、弥鱈によって阻止され粛清(縛られて倉庫に監禁)される。
吉野秀樹(よしのひでき)
「KY宣言」緊急特番ゲストの1人。37歳。被害者への強い共感意識で人気を集める元検事のタレント弁護士。強姦事件の犯人に対し怒りを露にしていたが、実は自分がその犯人であり、なおかつ覚醒剤の使用者でもあった。ゲームが始まる前に見せしめとして罪が暴かれる。
ニトロ・優(まさる)
「KY宣言」緊急特番ゲストの1人。総合格闘家。暴力訴訟を数多く抱えている。担当弁護士である吉野に容疑がかかったのに怒りを覚え、番組を投げ出して吉野ともども帰ろうとするが、弥鱈の蹴りの一撃で昏倒。ゲーム1ターン目を気絶したまま終了する。2ターン目に入り目を覚ましたが、言動がいささか幼稚なものと化している。
松山仙吉(まつやませんきち)
「KY宣言」緊急特番ゲストの1人。SNSベンチャーCEO。38歳。皮肉めいた言動で、マネーゲームを勝ち抜く事には絶対の自信を持っている。短時間で新聞社の株を買収し番組を乗っとる策を講じる機転の持ち主ではあるが、番組放送前からそれを見抜きLBOにより新聞社をすでに保有していた貘の策に嵌り、500億もの損失を被る羽目になる。
武田和重(たけだかずしげ)
「KY宣言」緊急特番ゲストの1人。トレーダー。資産家である85歳女性の投資顧問であったが、デリバティブの失敗から多額の損失を抱え、その発覚を防ぐためにその女性宅に押し入り現金を奪おうと画策。だが番犬の反撃にあっており、その際の負傷が罪発覚の決め手となる。罪を暴かれまいとマキャベリカードの投票捜査のためにゲスト勢に自らの資産の殆どをバラ撒くが、金子の策と疑心暗鬼に囚われた末、自滅。なお彼が直接殺害したのはその番犬であり、資産家の女性は失意の中自殺している。
鹿臣高司(かおみたかじ)
「KY宣言」緊急特番ゲストの1人。肩書きは「犯罪人相学研究所」所長兼名誉会長。バンダナにサングラスのHIPHOPスタイル。その正体は緒島を守る条件でゲストに送り込まれた梶で、彼の名前は梶の名前のアナグラムとなっている。
鴉山貴志(からすやまたかし)
「KY宣言」緊急特番ゲストの1人。元総務官僚・山口県知事。48歳。センター分けの長髪。パネルに隠されていた事件の中で一番凶悪な沖縄リゾートカップル「神隠し事件」の犯人と見られている。

その他

Q大郎の私兵
廃ビル脱出勝負でQ太郎の駒として貘と梶の脱出を阻止すべく4人が登場している。人間狩りを目的にQ太郎と組み、自称プロだが貘曰く「多勢で無ければ弱者をいたぶることも出来ない戦闘マニア」。1人目は貘の作戦で装備を奪われ、罠と仲間の情報を流してしまう。2人目は色々と迂闊で梶が銃を落とした事で生じた優位で自分達の罠で片足を失い、リタイア。3人目は私兵の中で最も大柄で、慎重派。ちなみに仮面と同じ顔。4人目は3人目が貘達に銃と人質を取られ、手を出せずにいたためロデムが参加、用無しとしてロデムの餌食となる。
節雄グループ総帥
第37話に登場。賭郎会員との勝負で自身の命を賭けて敗北。暴力団と見られる「集英会」に助けられその場は逃れたが後日、夜行 妃古壱の取立てを受け殺害される。夜行曰く「肥えた豚」。
尾野神 真(おのかみ まこと)
検事総長。廃坑編の最中(劇中時間)に行われていた切間創一と官僚や新聞社のエリート達の会合に登場。切間をお屋形様と呼ぶ。
梶の母親
梶の母親。下の名前は不明だが、ラビリンス編で梶が夢の中で見ていたニュースでは「梶ママ」と紹介されている。
息子の名義で借金を繰り返して自らの遊興費などに充てていた。更に息子である梶に金目当ての生命保険まで掛けており、彼を事故死に見せかけるべく度々海へ行き、飲酒を誘う。(2004年の誕生日に実行しようとしたが、小銭を見つけた偶然により回避しているが、それ以降に梶はその悪意に気付いている)自身の愛人であろう若い男と共に梶の前に現れる。カジノで会った貘とポーカー勝負を行うが金が不足した為、生命保険を掛けている梶を呼び出し賭けの代価とする。しかし敗北し、梶から「貘の許しが出るまでお別れだ」と告げられ、金も息子も失った。
梶の母親の愛人
色黒の若い男性。梶の母親と共に行動している。梶の母親を唆し、梶を殺害して保険金を得ようとしたが、梶から2500万円の金を得たためその場を去る。その後、梶の母親が貘との個人ギャンブルで敗北。「金が無いとヤバイ」「親を見捨てるのか」と梶に掴みかかるが、逆にアッパーで殴り飛ばされる。
マス・鬼獣院(マス きじゅういん)
カールの取引相手でロスのチンピラ。カールとの武器取引の最中、見せしめのためにクレイグの手によって首を捻られ殺害される。
ハル
貘のかつての連れ。貘が語る1998年11月23日の記憶に登場。貘を「貘兄ぃ」と呼ぶ。貘の話が中断したため、その後の消息は不明。本当に存在していたのかどうかも不明。
摩周 秀則(ましゅう ひでのり)
30歳無職のマッシュルームカットの男。その髪型から、梶からはマッシュと呼ばれている。九重太郎の廃ビルで貘と勝負して敗北。見逃して貰う見返りとして貘達に「賭ける側は負けてもノーリスクで勝てば大金を得られるという賭場」として雪井出との接触法を教えた。後、雪井出との勝負で賭けた記憶=アリバイの代償に殺人事件の容疑者として逮捕される。
張昌華(チャンチャンホア)
中国の官僚。長年に渡る警視庁密葬課との関係を断ち切り、握っている弱みを盾に多大な手切れ金を要求。その決着の為、賭郎勝負(代表者同士の殺し合い)を天真に持ちかけた。
白龍(パイロン)
伝説の殺し屋。中国官僚、張昌華側の代表として箕輪と賭郎勝負で殺し合いを行い敗北した。
箕輪の母親
箕輪の回想に登場(当初は天真の回想とミスリードするような演出がされている)。息子の異常体質を以て「選ばれた人間」であると称し、幼い箕輪から勉強道具一式を取り上げ無理矢理に大量の食事をさせていた。
看護師
0円ギャンブル敗北後、嗜眠性脳炎の再発で入院した雪井出を担当している女性看護師。罪の重さに苛まれ「目覚めてはいけなかった」と語る雪井出に対し、彼女なりの励ましの言葉をかける。また、友達(貘)が足繁く見舞いに来ている事を伝える。彼女いわく「小学生の頃に男子の金玉を潰した事を未だに心に抱えている」との事。
田代(たしろ)
特別編『夜行さん』に登場。「butler cafe 百鬼夜行」の元従業員。かつては「ベスト オブ 執事」と呼ばれ、夜行からも「今の私があるのはあなたのおかげ」と評されている。孫の起こした事故の賠償金として200万円を支払った事を夜行の前で語り、夜行はそれがオレオレ詐欺ではないかと心配するが、物語終盤で事故は事実であったことが判明する。
羽山 紀明(はやま のりあき)
大手金融会社「ハヤマルナローン」の社長。政界やその筋の者達とも繋がりがある財界の顔。蘭子と繋がりがあり、蘭子曰く「肝心な部分を掌握出来ていない人間」で、自身が窮地に陥った時、救いの手となる存在がどこにもいない。
自宅を訪れた蘭子から息子の凶行と裏で暗躍する滑骨の陰謀を知らされ、息子を自首させるように促されるが、計画をぶち壊しにされた滑骨からは蘭子も裏で会社を乗っ取ろうとしていた事を知らされ、自らがどう転んでも財産を剥ぎ取られる状況にあることに気付く。
それでもなお二人が梶・カール・郁斗の雄牛勝負の立会で席を外した隙に部下に連絡をとって体勢の立て直しを図るが、連絡のつく部下は蘭子がすでに抱き込んでいた為、蘭子の策にまんまと嵌まる形となった。
羽山 郁斗(はやま いくと)
羽山紀明の一人息子。傲慢不遜で周りの人間を「貧乏人」と見下し、自分の非を認められない。梶が擦り付けられた「奥多摩廃屋猟奇殺人事件」の真犯人。自身が殺した者の歯を持ち去り自分の入れ歯にしている。頭はあまりよくないため、一見部下のように従う滑骨の持ち上げに乗って、父の会社を窮地に追い詰めているが、当人はそのことに気づいてない。
裏社会の問題解決人を装った梶と賭郎立会人を装ったカールの芝居に騙されて証拠の一つであった入れ歯を渡すが、そこに蘭子と滑骨が割って入ってきたことで梶達の企みを知り、入れ歯より証拠能力の高い遺体の一部を賭けてファラリスの雄牛を使ったデスマッチを挑む。
若者以外には聞き取れないモスキート音を利用したカウント音を密かに部屋に流す事で高スコアを叩き出し、カールを雄牛の犠牲にするが、トリックを見破った梶がトリックで逆にカウントを利用し、同時に郁斗のカウントを阻害したことにより敗北。
梶は何度も自首を促すが、心を改める事を条件に自分を見逃す様に申し出る一方で過去に雄牛で焼き殺した人間の話をさも楽しげに語るなど、身勝手で本当の意味で反省出来ない態度に梶も「お前の事がほんの少しも分からない」と涙を流しながら説得を諦めた。結局再戦の可能性に賭けて雄牛に入るが、カールの細工で外気を吸う事を封じられ焼死した。雄牛の中では今までに殺された者達が一斉に郁斗に襲い掛かる姿が描かれており、死体の全身には顔や手の跡のような火傷が無数に刻まれていた。
キョンホジョンリョ
韓国語で「護衛の終わり」を意味する呼び名を持ち、伝説のボディーガードとして恐れられている裏社会の住人。ボディーガードとはいえ契約者を直接護衛する事はなく、契約者に対し常に密かに付き従い、契約者を殺害した者が現れた場合のみ、その実行犯と依頼者を全て殺害する。そのため契約者の殺害を目論む者にとっては抑止力となり、結果的に契約者はキョンホジョンリョに守られる事になる。
いずれは世界中の人間と契約することで誰も相手を殺害したり危害を加えたりすることが出来ない世を作る為、自らのルール「我が世の教え」を広めるためにその様な契約を繰り返していると言う。しかし己の使命に基づき護衛を行う一方で「どうせならばなるべく強い奴を殺したい」という考えも持っており、そういった人間に狙われる可能性の高い狡猾で往生際の悪い人物と契約を交わすようにしているという。
滑骨の部下によれば、韓国では広く認知された存在であり、誰かを殺す時にはその人物がジョンリョと契約していないか必ず調査が行われる程恐れられているというが、日本では一部の人間を除いてあまり知られていないため「契約者がすぐに殺されてしまう」とジョンリョ本人が愚痴をこぼしている。
歯科医
マルコの歯を治療した女性歯科医。マルコの心が幼いことを感じて母性本能を刺激されていたが、歯を治療する過程でマルコの「何か」を奪った。その後も歯の治療が必要だが無料でいい、と伝えた。


登場ギャンブル

作中で行われたギャンブルについて記述。

廃ビル脱出勝負

Q大郎が所有する廃ビルから脱出するだけの至極単純なギャンブル。対戦者側は金を受け取り廃ビルからの脱出を試み、Q大郎側は脱出の阻止・脱出者の無力化以外ルールはなし。夜行立会人が立会いを務めた。
Q太郎・夜行立会人の説明ではされてないが、武装した兵士複数名が対戦者を追跡し殺傷する。開始位置は6階でエレベーターは使用不可、下層には鉄線などのトラップが設置されている。貘・梶がQ大郎と勝負を行った。

セブンポーカー

スタッド・ポーカー(手札の一部を公開して行うポーカー)の一種。詳細はセブンカード・スタッドを参照。使用カードはジョーカーを除いた52枚で行った。梶と鮫丸が勝負を行い、能輪立会人が立会いを務めた。

能輪立会後、梶のイカサマ防止の提案で以下のルールが付加された。

  • ディーラーはカードのシャッフル後、裏返した状態で52枚を並べ、以降はプレイヤー同士が端からカードを取っていく。

ハングマン

ハングマンババ抜きを組み合わせた本作オリジナルギャンブル。賭朗で行われるハングマンには数種類あり、作中では変則ババ抜きが行われた。0から9までの数字が書かれたカードを各2枚ずつと、1から5までの数字が書かれたババ(記載される数字はランダム)を1枚の11種21枚のカードで通常通りババ抜きを行うというもの。以下の手順で行われる。

  1. 先攻後攻を決め、先攻のプレイヤーに11枚、後攻のプレイヤーに10枚のカードが手渡される。
  2. ババ抜きと同じ段取りでゲームを進行してゆく。
  3. 手元にババが残り敗者となったプレイヤーはババに記載された数字と同じだけハングマン(絞首台)の組み立てが行われる。
  4. 1〜3を繰り返し、11の工程が組まれハングマンが完成したプレイヤーはハングマンによって絞首刑に処されゲーム終了となる。

貘と佐田国が勝負を行い、夜行立会人と目蒲立会人が立会いを務めた。勝負中の暴力行使禁止、対戦者に発覚しないイカサマに賭朗は一切関与しないというルールが設けられた。

迷宮(ラビリンス)

互いの作成した迷路を攻略しあうゲーム。雪井出との勝負で用いられたルールはラビリンスを参照。

上記の参照の項より、雪井出が行う上で相違点・詳細に決められている点を以下に記載する。
  • 迷路作成の際、出入口は専用のシールを貼り、壁の数は20とされているが、20以下でもルール違反とはならない。(作中で貘がシャープペンシルで迷路を作ったため、雪井出はあるイカサマにより壁の無い迷路を一度作っている)
  • プレイヤーが作った迷路は相手に見えないよう、また相手の迷路を見ないよう互いに相手の前でファイルに収め、ジャッジ(賭郎の立会人)に渡し、ジャッジは迷路をコピー。コピーした自分の迷路は返却され、壁の有無はジャッジがファイルのオリジナルを元に判断していく。
作中のギャンブルでは雪井出は油性ペンの油分に反応する紙を使用しており、ファイルに互いの迷宮を入れると相手の迷宮の反転した図が雪井出の紙に映し出される仕組みになっていた。
梶、貘と雪井出が勝負を行い、門倉立会人が立会いを務めた。勝負中の暴力行使禁止のルールが設けられ、貘と雪井出が対戦した際には2戦目以降に残り2戦(合計で3戦のみ)という条件が追加された。

雪井出との勝負後に行われる事となった天真との賭けでは警視庁の地下に設置された実物大の迷宮が勝負に使用される。

迷宮の概要は以下の通り。
  • ×ばつ6の計36の部屋で構成されている。
  • 各部屋の四方には例外なく扉が設けられており、迷宮の外に面する扉は開いても壁があるだけのダミーである。
  • 各部屋には監視カメラが設けられており、管制室で内部の様子を確認することが可能。
  • 各部屋を繋ぐ扉に鍵穴などは無く、施錠は外部の管制室で制御される。
この条件を踏まえた上で門倉が提案した以下のようなルールにより勝負が開始された。
  • プレイヤーの四名はスタート時点では自分の位置も他プレイヤーの位置もわからないよう配慮され、迷宮の36部屋のどこかでゲームを開始。プレイヤーのターンを決めるには貘の提案でじゃんけんで決められた。しかし、目隠しされた状態のため、初期の段階では自分を含めてプレイヤーの攻略順は(スタートが同じ部屋だった場合を除き)わからない状態である。
  • 迷路は立会人の門倉が4人分作成。全ての部屋を最短で通過するために与えられたヒントは「迷路はある法則に基づいて作成されている」「十字は一つ」である。
  • 迷宮攻略はターン制であり、前もって決められた順番に従って一人ずつ迷宮を進んでいく。扉選択の制限時間は一部屋5分、ロックされた扉にぶつかるとターン終了。プレーヤー交代となる。
  • プレイヤーは迷路を一部屋進む度に1Mというポイントが入る。このMはミノタウロスの頭文字からとったものであり、後述のMタイムにおいて使用される。
  • 敵プレイヤー同士が同じ部屋で出会った場合、両者(同じ部屋にプレイヤーが2人以上揃った場合はその部屋にいる全員)はインカムでこれまでに貯めたMPから使用するMPを賭郎に提示し、提示したMPが多かった方のプレイヤーはMタイムに突入する。
  • 30秒のMタイム中、勝者は一方的に相手を蹂躙できる。敗者はその間攻撃を避けるのはいいが反撃は許されない。なお提示されたMPが同数の場合は純粋な戦闘となる。
  • Mタイム終了後、敗者は一回休みとなり、敗者のターンだった場合はそこでターン終了となり、勝者は迷宮突破が続行と出来るが、そのターン内で通過したルートを戻ることで敗者が留まるマスにいる敗者に再度のMタイム突入はされない。なおMタイム中に敗者が死亡した場合は敗者のMPは勝者のものとなる。
  • 他プレイヤーとのMPを用いた駆け引きを制しつつ迷宮を攻略し、より早くゴールへたどり着いた者が勝者となる。
なお、ゲーム中は以下の行動が禁止事項となり、破ったプレイヤーは即脱落(状況によっては賭郎の粛清対象)となるが、チームの敗北には至らない。
  • 賭郎の人間(または衣服)に触れる
  • Mタイム以外で他プレイヤーに触れる
なお、このルールは相手への不当な暴力行為禁止の意味合いから、天真の靴舐め(命乞い)は不問とされた。
  • その他、勝負のルールに反する行為。
  • 勝利条件は、ゴールに辿り着いた者がいるチームの勝利、または2名とも続行不可能(死亡)となった場合。
また、以下の規則がその都度、追加されたが禁止事項とどう抵触するかは不明。
  • 意図を持っての壁・扉への破壊行為。(ルールを把握していなかったマルコが壁・扉にタックルして、追加されたが、マルコと箕輪との戦いではマルコは天上に蹴り上げられてカメラ周辺が破壊に至った偶然に関しては不問となっているため)
  • 開けた扉は閉める。
  • トイレが我慢できない等、ゲームの進行に支障をきたすトラブルが起きた場合に限り賭朗メンバー同行の下、一時的に迷宮から脱出可能。(当然、目隠しは必須)
羽山が借金で行き詰った者達を対象に、戯れとして開催していた死のギャンブル。
「ファラリスの雄牛」とは、古代シチリアの暴君ファラリスが考案した実在する火刑器具の名前で、雄牛を模った青銅製の置物である。
中に人一人入れる程度の空洞があり、そこに罪人を閉じ込めた上で雄牛全体を業火で炙り、蒸し焼きにする。口の部分に真鍮製の管が通されていて、閉じ込められた犠牲者が僅かな空気を求めて懸命に呼吸をするため、その音が反響して牛の鳴き声のように聞こえるとされる。このギャンブルは羽山の特注した同器具によって行われる。
  • ルール
対戦相手にストップウォッチを渡し、相手の止めた時間を口頭で当てる時間当てゲーム。互いのプレイヤーの誤差時間は蓄積され、その時点で蓄積された時間の少ない者が「実行権」を得る。「実行権」を得たプレイヤーは蓄積された時間分だけ相手を前述の「ファラリスの雄牛」の中に閉じ込めて炙ることが出来る。なお、執行を繰り越すことも可能。また、1ターンで蓄積できる時間は10分が限度である。
ギャンブル自体に明確な勝敗条件は示されておらず、続行可能者が1名になるまで行う。

マキャべリストゲーム

貘が報道番組「KY宣言」を利用して仕込んだギャンブル。同名のトランプゲームとは無関係。

  • AからFまでのパネルと指マーク(ズドン)があり、ズドンが止まってるパネルの事件の真相が暴かれる。
  • ズドンが一回止まると事件の概要が説明され、もう一回止まると真相と犯人が暴露される。
  • 暴かれるパネルは基本的に番組側の進行によって決められる。しかしゲストはマキャベリカードを使いズドンの位置を動かし進行を操作できる。
  • 各自10枚のマキャベリカードを所持しており、テーブルの内部にカード投下口がある。
  • 動かせるのは一番カードの使用枚数が多かったゲストだけである。
  • 動かせる数は二番目に使用枚数が多かったカード数との差だけである。1位を除く全員が0枚使用時の場合、1位と2位の差は1位の枚数-0として計測される。
  • 端にきたズドンは逆方向に折り返し、一度開いたパネルには移動しない。
  • 上位が同数の場合はズドンは動かない。
  • 罪人(暴露された犯人)以外のすべてのゲストが強制参加となる。
  • 後述のカードの機能によりテーブル内の穴を通ったカードのみ効果を発する。そのため、穴から出したカードを穴を通さず(構造上不可能であるが)に投下口内に落とした場合は無効となる。逆に何らかの方法でカードを入手した場合、最初に配られた10枚以上の使用が可能となる。カードのカード使用数は「一枚以上、上限なし」であり、使用しないケースでは、自動的に一枚使用として表示、使用可能カード枚数が1枚分、無効となる。
  • なお、カードは個別認識可能な非接触型ICカードであり、ICチップや導線をカットする事でその機能は失われる。故に投下しても一枚としてカウントされなくなる。
  • マキャベリズムの名の通り、このゲームの重要な要素は目的のため手段は選ばないことで、その点を貘は公言しており、買収による使用カードの操作、カードの譲渡・破壊から、プレイヤー外の協力や妨害、番組放映の停止、暴力行為によるカードの奪取(抑止力が存在するが)などが行われた。


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用語説明

賭郎関連

賭博組織 倶楽部賭郎(とばくそしき くらぶかけろう)
通称、「賭郎」。様々な闇ギャンブルを取り仕切る大組織。発足は441年前、初代お屋形様(賭郎のトップに立つ人物)の切間陽炎ノ助(きるま かげろうのすけ)が、賭博での負けを踏み倒す輩を成敗していたことが始まり。基盤を磐石にした最大の理由は「確実な取立て」であり、如何なる人物からでも負けの代償は必ず取り立てている。織田信長は、本能寺で初代お屋形様に負けの代償である首を取られたと言われており、桜田門外の変明治維新政府要人暗殺昭和の大物政治家の疑獄事件IT企業社長の凋落など、数々の歴史的大事件は、賭郎がその人物の負けの代償を取り立てていたに過ぎないことも夜行の口から伝えられている。賭郎は現在もこの国の中枢に巣食っており、権力も暴力も国家レベルである。
なお会員数は48人と定められており、希少価値は貘曰く「バリ高」とされ、非会員とのギャンブルでは賭けの対象とされる場合もある。
賭郎が立ち会った勝負において負債を即払いできない場合は、その人(敗者の仲間や護衛したなど明確に関わった者、あるいは負債を代理する意志を見せた場合のみで介在する意志を見せない無関係な相手は巻き込まない)の命が取り立てられる。その後、賭郎のあらゆるルートを用いて身体が金に変わる。レートは成人男性一体につき200万円。返済できない場合は死、というリスクと引き換えに、資金を立て替えてもらうことも可能である。
賭郎が執り行うギャンブルに国家暴力(警察)が邪魔しないようにと警視庁副総監や幾人かの部長クラスの人間を飼いならしていたが、Idealとの抗争の際に全員が役職を降ろされた。しかしその後、お屋形様である切間創一の働きかけで、賭郎組織が社会の暗部を暴く警察以上の超法規機関・内閣闇流諜報調査室(通称:闇諜)として扱われることになったため、以前以上の権力をもつ公的機関としての側面をもつに至った。
立会人(たちあいにん)
賭郎でのギャンブルを行う際、進行、取り決め、取立てなどを一任される人間。条件として戦闘能力、優秀な頭脳、冷静さが求められる。立会人は体内に発信機が着けられるため、所在と生死は賭郎に通じている、
賭郎会員には初めて勝負に立ち会った者が専属立会人となり、会員同士の勝負における仲介を行う。しかし、何らかの事情で専属立会人が来られない場合は別の立会人が来て、その場合に会った立会人が専属立会人が来られない場合の代行となることが櫛灘立会人の説明している。また、専属立会人の立会を拒み、フリーの立会人を呼ぶことも可能。
勝負においては中立の立場であることが原則とされるが、各々のスタイルや個性から勝負に口を挟んだり、ルールに触れない範囲でどちらかに肩入れすることも多い。零號立会人から百號立会人の計101人がおり、號が若いほど立会人としての位が高いとされるが、近年では形式化していた。しかし切間の「號に本来の意味を取り戻す」との発言により、號の若さが大きな意味を持つようになり、零號立会人が専属である人間にのみ、屋形越えが許されるようになった。
立会人ごとに一つの独立した組織という色合いがあり、周囲だけ黒服で囲み、現場には立会人のみが赴く場合、部下を同行させる者、更に部下でも能輪の様に完全に部下の立場の者もいれば、門倉の様に親しい関係で構成しているなど、様々な形で運営されている。
掃除人(スイーパー)
賭郎に敵意を持ち攻撃してくる者や賭郎に何らかの危害を加える人間・組織を討伐する人間。立会人同様大きな暴力を必要とする。立会人の「號」と同じくSランク、Aランクなどランクがある模様。
黒服(くろふく)
賭郎の構成員。主に立会人の護衛や雑務を行う。立会人同様高い戦闘能力と知能を求められる。現在名前が明らかになっている人物は能輪付きのグリス李・暁舟・龍のみ。劇中泉江が「S級の掃除人、A級の掃除人、お屋形様付き」と言った言葉を発していることから黒服の中でもランク・役割的な物があると考えられる。また、夜行 妃古壱が賭けの代償を取り立てる際に「今日は取立人として来た」と発言していることから、「立会人兼取立人」なども存在する模様。
屋形越え(やかたごえ)
賭郎会員がその時代のお屋形様に賭郎の実権と自身の命を含む全てを賭け勝負すること。夜行曰く、賭郎発足以来成功した記録はないという。
貘は21代目お屋形様・切間創一にこれを挑み、敗北した。しかし切間の気まぐれでその場で貘が殺されることはなかった(これを夜行は、全て貘の策の中にあったと推測している)。その後、切間により挑戦の条件として「挑戦者の専属立会人が零號である事」というルールが追加された。なお、屋形越えには多額の金が必要で、かつて挑んだ屋形越えで貘は何百億もの金額を費やしたらしい。またルールの一つとして、自身の命を含む全てを賭ける為、屋形越えを挑めるのは一度きりと定められている。
人主(ひとぬし)
賭郎で賭けを行い、掛け金の折り合いがつかない場合、賭郎会員と賭郎の存在を知る限られた人物20名が、競走馬に出資する馬主の様に、掛け金が足りない人物に出資をするシステム。出資した人物が勝利した場合、出資金と獲得額の3割がバックされ、負けた場合には出資金は戻ってこない代わり、出資した人物が賭郎に処刑される様を見ることで溜飲を下げる形になる。有名で大物であるほど出資者は大金を出すことが多いが、ただ単に人が処刑される所を見たいがために出資する人間もいる。
人主は、テレビのモニターを通して、オークションのように出資者が出資金額を言っていく。ちなみに貘は佐田国とのハングマン勝負で、5000万の手持ち金を人主で25億にまでつり上げた。目蒲によれば、かつて若きIT長者がこのシステムによって1000億円の値を叩き出したらしい。
號(ごう)
賭郎立会人の地位や強さを表す称号。「號」の意味は強いという意味の「剛」、また、極めて希少という意味の「毫」などの意味が込められている。それぞれの立会人に零から百までの数字が与えられており、以前は形骸化していたが、廃坑編にて切間創一が古来からのものにルールを変更した為、現在ではその数字が少ないほど立会人としての地位が高くなるなど、立会人にとって重要な役割を果たすものとなっている。
號奪戦(ごうだつせん)
號の低い立会人が號を上げる為に、自分より上位の立会人に挑戦する立会人同士の決闘。挑戦者は戦いを挑む相手に賭郎製の號数と名字が刺繍されたハンカチを投げる。そして挑戦を受けた立会人が自らのハンカチを投げるのが挑戦を受け取ったという合図である。
この戦いに明確な意味があったのは昔のことで、近年は人主達に見せるショーのようなものになっていた。だが夜行と目蒲の號奪戦が、互いの専属会員の為の時間稼ぎである事を見透かした切間創一が「プライドを賭けて闘っていた先人の立会人達に申し訳ない」と述べ、その場でルールを「挑戦者は10秒以内に対戦相手を倒さねばならず、出来なかった場合は粛清」という古来のものに改めた。
butler cafe 百鬼夜行(バトラーカフェ ひゃっきやこう)
賭郎の弐號立会人、夜行 妃古壱が経営する執事喫茶。外伝『取立人 夜行妃古壱』に登場する若き日の夜行が取立てで訪れたコロンビアコーヒーに感銘を受け、「美しい執事がお茶を出す中で賭郎の仲間と語らえる場所」として設立を思い立ち、取立て成功によるボーナスを元手に設立する。開業当初は経営が上手く行かなかったようだが、過去の自分に助言をしていた現在の夜行によると現在は成功しているらしい。
劇中では伽羅が賭郎を抜ける旨を夜行に伝える為に訪れていた他、迷宮ギャンブルに敗北した梶の潜伏場所となった。
YAKATANカフェ(ヤカタンカフェ)
先々代お屋形様が原宿王になる野望を実現させる為に開いた喫茶チェーン店。しかし妃古壱による営業妨害により次々に閉店に追い込まれる。

Ideal関連

Ideal(アイデアル)
佐田国が行うはずだったテロを利用し、株の仕手を行おうとしていたアメリカの犯罪組織。暴力を中心に活動しており、ボスが何者なのかは賭郎の情報網を持ってしても不明。
組織の名前の由来はダイヤモンドのカットの最高形の名前(本義は「理想」などの意)である。
この組織のボスは佐田国が賭けに敗北した直後、お屋形様に直接連絡を取り、ミサイルを発射するよう要求するが断られた。それにより、仕手に失敗した一因は協力を拒んだ賭郎にあるとして、会員権48の半分である24の譲渡、もしくは金300億円を賭郎に対して要求し、その返答を聞くため、クレイグが組織の代表として賭郎の外務卿である泉江夕湖と接触したが「下品で知性のない白豚にやるカネは無い」と言ったお屋形様からの伝言を伝えられ、抗争に入った。賭郎に告げた条件はすべてブラフであり、真の目的は賭郎との全面戦争を行い、乗っ取ることである。

警視庁関連

警視庁密葬課(けいしちょうみっそうか)
作中に出てくる警視庁内の架空の課。迷宮ギャンブルや警視庁にとって都合の悪い人物の処置など、おおっぴらに出来ない事に携わる。所属する者の中には玄関のドアノブを素手で破壊出来るほどの腕力を持った者がおり、箕輪を初め腕利きが集められている物と思われる。
Lファイル
正式名称はラビリンスファイル(Labyrinth file)。その名が示すように警視庁における迷宮ギャンブルの依頼者と肩代わりさせる罪に関する情報を記したリスト。

その他

巨乳大作戦(きょにゅうだいさくせん)
劇中に出てくる架空のアダルトビデオ作品。劇中序盤に梶がその返却を忘れ、延滞料金を払いに行く際に登場。このビデオの返却の際に貘がレンタルビデオ店の個人情報漏洩を見抜き、延滞料金をチャラにさせた上で多額の口止め料を得ている。
なお、劇中ではシリーズ化されており、貘はこのビデオを前述のビデオ店に頻繁に借りに行っている事から気に入っている様子。
ニトロローン
梶が借金をしていた消費者金融の一つ。二人組のチンピラが営業している。債権整理の為に単身で乗り込んだ梶を拘束し、暴力団の影をちらつかせて恫喝するが、暴力団を装って入ってきた貘に騙されてハズレ馬券を担保に大金を貸し与えてしまい、元締めからその責任を問われる事と「営業していたら明日もまた来る」という貘の言葉を恐れて翌日には行方をくらましていた。
プーヤン
作中に度々名前が登場するゲーム。実際に存在するゲームで、作中で獏が語るように難易度がかなり高い。11巻ではDSでこれ思しきゲームをIdealのボスがプレイしている姿も見受けられる。(現実にDSソフトコナミ アーケード コレクションに収録されているゲームの一つでもある。)

単行本

  1. 「嘘喰い 1」 ISBN 4-08-877146-X
  2. 「嘘喰い 2」 ISBN 4-08-877186-9
  3. 「嘘喰い 3」 ISBN 978-4-08-877229-5
  4. 「嘘喰い 4」 ISBN 978-4-08-877280-6
  5. 「嘘喰い 5」 ISBN 978-4-08-877320-9
  6. 「嘘喰い 6」 ISBN 978-4-08-877362-9
  7. 「嘘喰い 7」 ISBN 978-4-08-877410-7
  8. 「嘘喰い 8」 ISBN 978-4-08-877463-3
  9. 「嘘喰い 9」 ISBN 978-4-08-877505-0
  10. 「嘘喰い 10」ISBN 978-4-08-877570-8
  11. 「嘘喰い 11」ISBN 978-4-08-877616-3
  12. 「嘘喰い 12」ISBN 978-4-08-877667-5
  13. 「嘘喰い 13」ISBN 978-4-08-877717-7
  14. 「嘘喰い 14」ISBN 978-4-08-877776-4
  15. 「嘘喰い 15」ISBN 978-4-08-877801-3
  16. 「嘘喰い 16」ISBN 978-4-08-877827-3

脚注

  1. ^ 広島県理容組合青年部 「青年部員に『テロリスト』?」

関連項目

佐々木希 - 週刊ヤングジャンプに掲載された特別編(ロート製薬 OXYとのコラボCM)に賭郎零號立会人として登場。なお、彼女は迫稔雄の作画ではなく実写との合成となっている。


週刊ヤングジャンプ連載中の漫画作品 (2024年9月26日現在)
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