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Jealousy (Xのアルバム)

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『Jealousy』
X スタジオ・アルバム
リリース
録音 1990年12月 - 1991年6月
Complex Studio
Sound Castle Studio
Studio City
Alpha Studio
Mad Hatter Studio
ジャンル ロックパワーメタル
時間
レーベル Sony Records
Ki/oon Records(再発盤)
プロデュース X
専門評論家によるレビュー
Allmusic 星3.5 / 5 link
チャート最高順位
ゴールドディスク
  • ミリオン(日本)
  • X アルバム 年表
    BLUE BLOOD
    (1989年) Jealousy
    (1991年) ART OF LIFE
    (1993年)
    『Jealousy』収録のシングル
    1. Silent Jealousy
      リリース: 1991年9月11日
    2. Standing Sex/Joker
      リリース: 1991年10月25日
    3. Say Anything
      リリース: 1991年12月1日
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    Jealousy』(ジェラシー)は、日本ロックバンドX(エックス)のメジャー・セカンド・アルバム(通算では3枚目)。

    解説

    当初は『ART OF LIFE』を含む2枚組でのリリースになる予定だったが、YOSHIKIの体調不良などでレコーディング作業が大幅に遅れたため『ART OF LIFE』のレコーディングが間に合わず、2枚組とはならなかった。

    予定通り『ART OF LIFE』を入れようとした場合、リリースの時期がもう少し後にズレることになっていた。しかしソニーの5ヵ年決算・上場問題が絡み、ソニー側から「1枚物にして早く出してくれ。そうすればソニーが上場できる」と言われたが、予定通り2枚組でリリースしようとYOSHIKIは徹底抗戦していた。しかし、レコード会社の重役がYOSHIKIを説得しにロサンゼルスまで来たため、譲らざるを得くなり1枚物でのリリースとなった。なお、『ART OF LIFE』のみならず、『Standing Sex』もレコーディングが間に合わず収録を断念した。 1991年 7月1日にソニーレコードよりリリースされた。スクリーミング・マッド・ジョージがアートワークを担当。ジャケットは裸のYOSHIKIが両手を頭上で真っ直ぐに組み、両腕には鎖が絡みつき、さらにYOSHIKIの体には背後から4〜5本の腕が伸びて触れているというものになっている。同年の11月4日には原宿ホコ天にてYOSHIKIによる「Jealousyジャケット再現パフォーマンス」が予定されていたが、5,000人以上のファンが集まったため、中止となった。

    オリコンの売り上げとしてはX JAPAN名義も含めて初動売上でバンド最高の60万枚以上を売り上げ、BLUE BLOODに次ぐチャートイン50週を記録し、ミリオンセラーとなった。

    2007年 2月14日に前作「BLUE BLOOD」と共にリマスタリングされて再リリースされ、2008年 3月25日には復活にあわせカラオケディスクを除いたものがリマスターエディションとして再度発売される。

    収録曲

    1. Es Durのピアノ線
      (作曲・編曲:YOSHIKI)
      • このアルバムのオープニングを飾るインスト曲
      • タイトルのEs Dur(エス・ドゥア)とは変ホ長調の意味。音階でいうとミのフラットに当たる。曲の後半、一瞬音が途切れた次の瞬間に"カーン!"と一音高い音が鳴り響き、その直後に不協和音が流れる展開になっているが、その一音がミのフラットの音である。ちなみにレコーディングの際、この一音だけは鍵盤を弾かずにYOSHIKIがドライバーで直接ピアノ線を弾いて音を出しており、曲タイトルもそれに由来している。
      • 同曲はXのライブにおけるYOSHIKIのピアノソロのほか、YOSHIKIが小室哲哉と結成したユニットV2のコンサートでも演奏された。
      • 何時間もかけレコーディングを行い、やっとの思いで納得のいく演奏を録音できたが、外国人のエンジニアにうまく伝えられず、一度録音を消去されてしまっている。その時にYOSHIKIは「もっと英語を勉強しよう」と思ったそうである。
    2. Silent Jealousy
      (作詞・作曲:YOSHIKI 編曲:X)
    3. Miscast
      (作詞・作曲:HIDE 編曲:X)
      • 歯切れがよくテンションの高いロックソング。歌詞はアルバムコンセプトのジェラシーから連想し、栄枯盛衰がモチーフとなっている。
      • 後期のライブソロコーナーでは、HIDEが歌う事が多かった。HIDEのセルフカヴァーのバージョンも音源化されており、「Cafe Le Psyence-hide LEMONed Compilation」というコンピレーションの1曲として彼の死後に音源化された。HIDEのものは元々デモバージョンで音の状態もかなり悪化していたために、PATAのギターとHEATHのベースJOEのドラム、そしてI.N.Aのプログラミングで改めて製作をやり直された。
    4. Desperate Angel
      (作詞:TOSHI 作曲:TAIJI 編曲:X)
      • TAIJIの作ったアメリカンロックンロール的な曲。イントロにアメリカのゴスペルが入る。
    5. White Wind From Mr.Martin〜Pata's Nap〜
      (作曲・編曲:PATA)
      • 「Voiceless Screaming」の繋ぎの曲。珍しいPATA作曲の楽曲でもある。
      • 元々は、PATAがスタジオでアコースティックギターを弾いて遊んでいたところ、通りかかったTAIJIがその演奏を気に入り「Voiceless Screamingの前にそんな感じのインストが欲しい」と言ったことがきっかけ。それを受けてPATAがアレンジを練り直して完成させた。
      • 最初はサブタイトルの「Pata’s Nap(PATAの昼寝)」しかつけられていなかったが、後にYOSHIKIが正式なタイトルとして「BLUE WIND」を提案し、PATAはそれをジェフ・ベックのようだと気に入ったが、青よりも白のほうがより曲のイメージに合っていると感じてBlueからWhiteに変更になった。またMr.Martinとは、PATAがロサンゼルス滞在中に購入したMartinのアコースティックギターから来ており、実際にそのギターでレコーディングされている。
    6. Voiceless Screaming
      (作詞:TOSHI 作曲:TAIJI 編曲:X)
      • レコーディング中に喉を潰してしまったTOSHIが、自分自身をモデルに作詞。
      • この曲ではすべてのギターをTAIJIがひとりで演奏しており、HIDEとPATAは演奏に参加していない。その卓越した演奏はHIDEをして「俺には弾けない」、PATAも「TAIJIほど上手くは弾けない」と言わしめたほど。ライブではPATAとTAIJIのふたりで演奏されていた。なおこの曲を演奏する秘訣はTAIJI本人いわく「フォークソングを勉強すること」だそう。
      • 後にTAIJIのバンドであるD.T.Rに「Voiceless」としてカバーされる。
    7. Stab Me In The Back
      (作詞:白鳥瞳 作曲:YOSHIKI 編曲:X)
      • ビクターのオムニバスに収録されたもののリメイク。 ビクター版発売当時のメンバーはTOSHI、YOSHIKI、TAIJIの3人で、アルバムのブックレット内の写真もこの3人だけが写っている。PATAはメンバー表記に入っているがサポート扱いで、HIDEは当時はまだメンバーではなかった。ビクター版の同曲は、「JEALOUSY」に収録されたバージョンと比べると、テンポがかなり遅く、バスドラムの連打が殆どない。また、完全なスラッシュ・メタルである「JEALOUSY」版と比べると、ややハードコアに近い要素を含んだアレンジになっている。また、作詞・作曲は両方ともYOSHIKI名義になっている。
      • テンポ200という「オルガスム」を上回るX史上最速のナンバー。1分間につき、ドラムを800発近く叩いている。HIDEはこの曲を「YOSHIKI殺し」と呼んでいた。
      • 激しいドラムプレイのため、レコーディング直後の2日間、YOSHIKIは椎間板ヘルニアを背負うことになる。
      • Xの楽曲の中でも最も難しい部類に入るため、オフィシャルバンドスコアでメンバー達は「コピーする奴いるのか?」と語っている。
      • 「Jealousy」版は、「BLUE BLOOD TOUR」などで演奏された。
    8. Love Replica
      (作詞・作曲・編曲:HIDE)
      • HIDEがそこら中の色んな「」を集めてプログラミング(リズムの音はスタジオにあった大きなゴミ箱を叩いた音である)。歌詞はフランス語
      • 曲全編にわたってフランス語によるナレーションが挿入されているが、これはHIDEがアルバムコンセプトのジェラシーからナルシストを連想して(自分で自分の美しさに"嫉妬"することから)書いたものである。
    9. Joker
      (作詞・作曲:HIDE 編曲:X)
    10. Say Anything
      (作詞・作曲:YOSHIKI 編曲:X)

    Disc 2

    (注記)2007年の再発盤にのみ付属されているインストゥルメンタルディスク。

    1. Silent Jealousy
    2. Miscast
    3. Desperate Angel
    4. Voiceless Screaming
    5. Stab Me In The Back
    6. Joker
    7. Say Anything

    Indies of X Rose & Blood

    2001年にアート・ユニオンより発売。JASRAC登録もされているが、その実態はブートレグ。Xの正式ロゴは一切使用されておらず、曲名も適当に付けられている。ライナーノーツには「デビュー前のデモ音源を収録」と言ったような説明が添えられているが、実際には本項の『Jealousy(91年)』と『ART OF LIFE(93年)』のデモが収録されている。いずれもデビュー後の作品であり、曲の構想もデビュー後であった。当時のデモセッションには、YOSHIKIは不参加だったといわれている。

    1. Itroduction (YOSHIKI作曲 『ART OF LIFE』)
    2. Dangerous Zone (TAIJI作曲 不明)
    3. Shadows (HIDE作曲 『JOKER』)
    4. Light Breeze (TAIJI作曲 不明)
    5. Rose and Blood (TAIJI作曲 『JUNGLE』)
    6. Black Devil (TAIJI作曲 『Desperate Angel』)
    7. Not true? (HIDE作曲 『Miscast』)
    8. End The World (YOSHIKI作曲 『ART OF LIFE』)

    参加ミュージシャン

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