ダブルアーツ
表示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダブルアーツ | |
---|---|
ジャンル | 冒険 ファンタジー 漫画 |
漫画 | |
作者 | 古味直志 |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | 週刊少年ジャンプ |
発表期間 | 2008年3月 - |
その他 | 作者・古味の初連載作品。 |
テンプレート - ノート |
Template:漫画 は 廃止されました |
---|
『ダブルアーツ(Double Arts)』は、週刊少年ジャンプ(集英社)2008年17号より連載中の、古味直志による冒険 ファンタジー 漫画。
概要
古味直志の初連載作品。デビュー以来一貫して描いている「冒険と成長」を今回もメインテーマに据えている。
注意:以降の記述にはダブルアーツに関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
あらすじ
未知の奇病「トロイ」の蔓延する世界。帝国南西部にある街・タームに住む少女エルーは、自らも病気に感染しつつ、感染者の"毒"を吸い取る巡回僧(シスター)を生業としていた。シスターの宿命として長くは生きられないことを冷静に受け止めつつ、いつかトロイの無くなる世界を夢みる彼女。しかし治療の帰り、遂に彼女はトロイの発作を起こす。エルーが死を覚悟したそのとき、絵描きの少年・キリが偶然彼女の手を取ったことで、ふたりの運命は一変する。
キリは、エルーに触れてもトロイに感染しないばかりか、触れている間は彼女の発作を止める能力を持っていた。シスター協会の命を受けたふたりは、キリの能力を解明する為シスター協会本部へ向かう旅に出るが、その間「一切手を離してはいけない」という、過酷な命令を受ける。
登場人物
主要登場人物
- エルレイン・フィガレット
- 通称・エルー。シスター協会コード4003。幼い頃「トロイ」に感染しているが、耐性が強く発病しなかった為シスターとなった。その際、肉親を含む"町中の人間"をトロイによって失った過去を持つ。自らもシスターの宿命を受け入れ、20歳までは生きられないという諦めの気持ちを持っている。現在16歳。
- ある日治療の帰りに発作を起こすが、偶然キリと出会ったことで一命を取り留める。その後シスター・マーサより、キリをシスター協会へ連れてくること、その間一度も手を離してはならないことを命じられる。
- 髪の毛が不自然に立っているが、実は寝癖。毎朝寝癖がひどく、また寝相も、ものすごく悪い。
- わずか8歳でシスターの資格をとったことで、協会の中ではかなりの有名人。シスター・マーサから白い妖精の二つ名を贈られているが、本人は気にしている様子。
- キリ・ルチル
- 洋裁屋の息子。16歳。芸術の才も持ち、家には絵画や彫像などが置かれている。ターム感謝祭の最高責任者も務める。
- シスターたちが数百年間探し続けたトロイそのものに感染しない体を持った者。そのためトロイ感染者に触れても感染しないばかりか、トロイに感染した相手の発作を止める能力を持つ。街中で発作を起こし倒れたエルーを偶然助け起こしたことから、運命が一変する。
- 突然の出来事の数々に動じないばかりか、「生きること」に何処か諦めを持つエルーを諌める強さを持つ。ガゼルに対しても、護身術を知らないにも関わらずイチかバチかで真っ向から立ち向かう一面がある。他人を犠牲にすることを嫌う性格で、時に感情任せの後先考えない行動をとって逆に自分を窮地に追い込んでしまうこともある。スイはキリの元彼女だが、3回告白されて3回フラれている。
- 生まれつき特殊な体質の持ち主で、キリが触れた人間はキリを含め、免疫力、治癒能力が上がり、風邪などもしばらく触れるくらいで治療できる。また、他人と手をつなぐことで、手をつないだ全員の肉体機能を倍化でき、つなぐだけその力は強化される(二人繋げば二人とも二倍、十人繋げば十人が十倍)。キリはこの力を「フレア」と呼んでいる。ガゼルたちはこの力について何か知っているようである。
- マーサ・ラグナ
- シスター協会本部にいるシスター。エルーの発病とキリの特殊能力の報告を受け、トロイ解明の為彼女に「手を繋いだままキリをシスター本部へ連れてくること」を電話で命じる。
- 壊滅した町から幼いエルーを見つけ出し、シスターとして育てた経緯がある。真面目な司令を出す際の言葉遣いは冷静だが、ときにふざけたような口調になることがある。
- スイ
- キリの元彼女(キリは幼馴染と誤魔化していた)。長い黒髪の女性。無類の喧嘩好きで、普段から暴れられる機会を狙っている。かつてキリも目を付けられ、三日三晩尾行されたことがある。惚れっぽい性格で、今までに付き合った男性は10人以上に及ぶが、飽きっぽいところもあってかことごとく振ってしまっているらしい。数少ないクリアナギン(純血の武の民)の一人で、その強さは札付き。旅の剣士や傭兵なども含め、自分が強そうだと認めた1000人以上の男と戦ったが、一度も負けたことが無い。ただ強さだけを求めており、「戦えないナギン(武の民)はクソだ。」と言っている。また長い髪にも気を使っているらしく、髪を傷つけられるとキレる。「アヴィー」という愛称の鉄製フープを武器としている。
シスター
- アンディ・フラウ
- ミリティアに所属するシスターで、エルーの親友。
- ローズ
- 聖アルル教会のまとめ役のメイルシスター。自分たちを囮にし、ゼズゥからキリを逃がすための時間稼ぎを図る。料理が得意。
- エッダ
- 聖アルル教会のメイルシスターの一人。ボウガンを武器にする。
ガゼル
- ルーシー・ゼズゥ
- 11人のガゼルメンバーの一人で、ヴィグとレンケの雇い主。大柄な長髪の男。身の周りには多数の鴉を従えている。武器は一切持たず、手刀のみで相手の身体を易々と斬り裂く。ヘイムを一瞬にして戦闘不能にするなど、その戦闘能力は、他のガゼルたちとは一線を画する。また、トロイ感染者を一目で見分ける力を備えている。
- トロイに感染しない身体を持つキリを、「計画の妨げとなる存在」として抹殺するため、聖アルル教会に単身で乗り込む。メイルシスターたちを瞬く間に全滅させ、彼女らを助けに戻ったキリとエルーを窮地に陥れる。
- ヴィグ
- 初めにエルーとキリを襲ったガゼルの暗殺者。キリらのコンビネーションに敗れ、捕まりレンケと共に移送される途中、ゼズゥに救出される。
- レンケ
- ガゼルの暗殺者の一人。ヴィグのパートナー。温厚そうな中年の男性を装っているが、残忍な性格の持ち主。ナイフを使った戦闘を得意とする。助太刀に入ったスイに圧倒される。捕まりヴィグと共に移送される途中、ゼズゥに救出される。
その他
- ヘイム
- 聖アルル教会を守る隻眼の青年。エルーとキリの旅に同行しようとした矢先、ゼズゥの襲撃を受けてしまう。
- ミンク・ルチル
- キリの母親。洋裁屋を営んでいる。小柄なため、エルーは最初彼女を妹と間違えた。ノリがいい性格で、初対面のエルーにも寛大な態度を示す。料理は作れないらしい。
- ウラテス・ルチル
- キリの父親。母親とは反対に身長がかなり高い。キリ曰く「無口だが気さくのいい性格。」。母親と並ぶと「人間か?」とよく言われるらしい。キリと共に炊事全般を担当している。
「トロイ」とは
- 正式名称・透化病。700年前に発見され、10億人以上が犠牲になった現在でも未だに決定的な治療法を見つけ出せない奇病。
- 感染者・発病者の肌に直接触れることによって感染する。
- 感染するとそのうち発病し、末期になると発作を起こし徐々に身体が透け最後には消えてしまう。通常、トロイの発作は一度起こすと死は免れない。また、トロイ患者の手は例外なく冷たい。
- 女性のなかで稀にトロイへの耐性が強い人間がおり、適性のある女性が患者の身体に直接触れ、患者の毒を自分の身体の中に取り込むことによって一時的に感染の進行を抑える事が可能だが完全に治療をすることは現在不可能である。
- トロイの治療は毒を吸い出すことから吸引(ドレイン)と呼ばれる。
- トロイの発作が起こると、1分で消えてしまうようである。
用語
- シスター協会
- トロイへの耐性が強い女性を集め、一時的な治療をする為に結成された集団。勿論、全員がトロイの感染者である。その為、発作を起こすともれなく死を迎える宿命を持っている。
- シスターが各地に駐在しトロイの治療(毒吸い)を行うほか、協会本部内にある「トロイ研究所」に於いて決定的な治療法の研究を模索している。
- ガゼルと出くわした時の為、シスターに簡単な護身術も指導している。
- 聖アルル教会
- シスターたちの隠れ宿。ガゼルから狙われることを避けるためなどの理由から、存在を非公開にされている建物。最低一人は、腕の立つ用心棒が存在する。
- シスター(巡回僧)
- トロイ感染者の治療を行う女性。治療のとき以外はフード付きの衣装に手袋と、極端に素肌を見せない。
- 正確には治癒を行っている訳ではなく、患者の肌に直接触れることによって患者の"毒"を自らの身体の中に移すだけなので、根本的な治療にはならない。また、吸い取った毒は自らの身体へ溜め込んでゆくことになるので、それだけ発病を早める原因にもなる。故に、一般人との接触も極力避けており、また「トロイを治す者」として感謝されることもあれば、「トロイの感染者」として迫害を受ける対象にもなる。。
- 発病のほかにも常にガゼルに狙われる危険を伴っている為、シスター本部で護身術を会得しているが、基本的には「逃げろ」と指導されている。
- メイルシスター
- 基本的に治療を専門とするシスターたちの総称。エルーもメイルシスターに該当する。
- 修道騎士シスター(ミリティア-)
- 戦い専門のシスターたちの総称。メイルシスターを守り、ガゼルへ対抗する戦力となるもの。アンディは修道騎士シスターの一人である。
- ファルゼン
- 修道騎士シスターの中でもトップクラスの実力を誇る部隊。王国騎士団の一個大隊と同等の戦力を誇る。
- ナギン(武の民)
- 世界中の4つの種族の中で、最も人口が多く、最も勇猛な肉体を持つ種族。数百年にわたり、大陸をその武勇で治めた一族。平和となった現在でも、彼らの子孫は世界中に存在する。
- クリアナギン(純血の武の民)
- 現在のナギンの中では希少種と言われる存在。スイはクリアナギンに属する。
- ガゼル
- 何故かシスターばかりを狙う、謎の暗殺集団。構成員は例外なく戦いのプロであり、狙った獲物は執拗に追い詰めることで知られる。護身術を受けているシスターでさえ、すでに何人も彼らによって殺されており、シスターたちは彼らに出会ったら「とにかく逃げろ」と言われている。
- シスターだけを狙う理由は不明だが、トロイに関する何らかの情報を持っている可能性がある。
- ガゼルメンバー
- ガゼルを創ったと言われる11人の人間。その事実は協会内でも上層部にしか知らされておらず、エルーも彼らのことについては知らなかった。他のガゼル達とは根本的に強さが違う。
以上でダブルアーツに関する核心部分の記述は終わりです。
逸話
- 古味が小学校の頃から連載用に構想を温めていたという。また、古味は連載開始にあたって「読んだ人が元気づけられたり勇気が出たりしてくれれば」とコメントしている。
- ジャンプの目次欄は作品ごとに主人公の顔が載っているが、この作品のみキリとエルーのシルエットになっている。
外部リンク
- 集英社 POP WEB JUMP - 「カテゴリ」より"ダブルアーツ"を選択。
- 津野町出身のマンガ家 古味直志さん
通常連載 | |
---|---|
掲載中 |
スタブアイコン
この項目は、漫画に関連した書きかけの項目 です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(P:漫画/PJ漫画/PJ漫画雑誌)。
項目が漫画家・漫画原作者の場合には{{Manga-artist-stub}}を貼り付けてください。