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キューティーハニー

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キューティーハニー』は、 1973年永井豪ダイナミックプロによってメディアミックス企画としてリリースされた漫画作品、これに関係する アニメ番組、小説映画、主題歌の題名(作詞:クロードQ〔岩崎富士男〕、作曲:渡辺岳夫)。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


「キューティーハニー」とは

体内に「空中元素固定装置」(空中に存在する元素を自由に結合させ、あらゆる物質を作り出す装置)を内蔵している少女の姿をしたアンドロイド。人間を大きく超える運動能力を持ち、装置によって自在に衣装、所持アイテムを変えられ、その衣装に応じた能力を発揮できる。1973年版では、普段はミッションスクールに通う高校生・如月ハニー。

テレビアニメ「キューティーハニー」

内容

宝石や美術品を狙う犯罪組織パンサークローの刺客対キューティーハニーの戦いを描く。

話の特徴は如月ハニーはいろいろ姿を変えて刺客の前に現れること。刺客との対決の時「あるときはしろまるしろまる、またあるときはしろさんかくしろさんかく」と刺客の前に現れた姿を告げ、如月ハニーからキューティーハニーに変身、「その実体は、愛の戦士キューティーハニー」と名乗りを上げ、刺客との戦いが始まる。

またハニーにメロメロな愉快な早見一家とハニーのやりとりも楽しませてくれる。

闘う女性はハニー以前にも存在したが、ほとんどの場合男性中心のグループの一員であり、一人で女性の姿のまま闘うヒロインはアニメ史上初の存在。またパンサークローの幹部、刺客も女性(刺客の手下のみ男性)である。

主な声の出演

  • 如月ハニー:増山江威子 如月博士が幼くして死んだ自分の娘の記憶を残しつつ、心血を注いで造り上げた女性型アンドロイド(人造人間)。心臓部分に「空中元素固定装置」を内蔵(首のチョーカーのハート部分がスイッチ)し、人工頭脳などを守る特殊金属でできた骨格の上に生体組織を被せて人間そっくり(というかそのもの)に造られているため、ハニー本人でさえ自分を人間だと思っていたほどである。肉体部分の表面は生体組織なので、人間と同じように涙も流し、汗もかき、傷を負えば流血もする。ただし、空中元素固定装置の力で、傷などはごく短時間で組織を再構成し、回復することができる。
  • 普段はミッション系の全寮制高校「聖チャペル学園」に通う女子高生で、戦いのために授業をしょっちゅう抜け出すサボリの常習犯。生活指導担当の常似ミハル(通称ヒストラー)とは永遠のライバル(?)関係にあり、寮で同室の夏子とは大親友である。なお、聖チャペル学園は物語後半でパンサークローの攻撃によって壊滅、親友の夏子も焼死してしまう。原作では教師であるミハルやアルフォンヌ、同級生たちの多くも爆撃によって惨殺されてしまうが、アニメ版では冬休み中の出来事(実はハニーたちに罰当番をやらせるためのヒストラーの策略で始業式が延期された)という設定で、夏子以外の生徒たちは全員難を逃れ、またミハルとアルフォンヌも生き残り、その後も学園再建のためと称して、何かにつけハニーたちと行動を共にする。
  • 「ハニーフラッシュ!」の掛け声とともに空中元素固定装置を使って、自由自在にあらゆる姿に変身でき、それらの中でも究極的な戦士スタイルが「キューティーハニー」である。この姿のときの彼女は、走力、腕力、跳躍力など人間の4倍の能力を有し、他にも長剣・シルバーフルーレ、左腕に巻いたリボンのハートを投げ、仕込みの刃で敵を倒すハニーブーメランなどの武器を使い、さらには半重力ブーツで壁や天井を走ることもできる。
  • 彼女の代表的な七変化として当時の児童雑誌などで紹介されていたのが、如月ハニーの他、レーサー姿のハリケーンハニー(あらゆるメカを自由に使いこなせる)、ファッションモデルのファンシーハニー、カメラマン姿のフラッシュハニー、ロック歌手のミスティーハニー、スチュワーデス(現・キャビンアテンダント)姿のアイドルハニー、そして女戦士のキューティーハニーの七つの姿であったが、本編中ではこれら以外にも状況に合わせて数十種類の姿に変身して戦った。
  • ハニーとパンサークローの関係は、ハニーから見ればパンサークローは、自分たちの欲望で父親を殺害した「憎き仇敵」であり、パンサークローから見れば、空中元素固定装置を持つハニーは「あらゆる物質を生み出せる宝の山」(実際には「神」にも等しい力だが)である。
  • 早見団兵衛:富田耕生 早見家の当主。体は小さいがあらゆる武芸に優れ、忍術も使えるなど、パンサー・クローとの戦いにおいて、しばしばハニーをフォローすることもある。アニメ版第13話「涙は谷間の奥深く」でハニーが人間でないことを知るが、それでも構わず以前と同じようにハニーを受け入れ、我が子のように可愛がる。聖チャペル学園と学生寮を破壊され、住む所を失ったハニーを自宅に引き取ったときには、順平と一緒にハニーの入浴姿を覗くなど、根はスケベなおじさまである。
  • 早見青児:森功至 早見家の長男で新聞記者。バイク走行中に、ハニーの最初の変身(ハリケーンハニー)の場面に出くわし、それが元で世界的な秘密結社・パンサークローの存在を知り、その陰謀をスクープにするためハニーと行動をともにするようになる。初期からハニーの秘密を知り、その過酷な運命に同情して彼女に協力する。正義感があり、長身で割と端正な容姿だが、格闘はあまり強いとは言えず、どちらかといえばブレーン的な役割を担う。
  • 早見順平:沢田和子 早見家の次男で父親の団兵衛譲りのスケベな小学生。「ハニーおねーさまー」と叫んでは何かにつけハニーに抱きつこうとする。同級生の彼女がいるが、いつもハニーに夢中なので嫉妬され、よく殴られる。物語中盤で団兵衛同様、ハニーがアンドロイドであることを知るが、それでも彼女を姉のように慕う気持ちは、そのスケベ心と共にまったく変わらない。

スタッフ

  • 原作:永井豪(ダイナミックプロ)
  • 企画:勝田稔男
  • プロデューサー:宮崎慎一(NET)
  • 製作担当:江藤昌治/吉岡修
  • 製作進行:井内秀治
  • キャラクターデザイン:荒木伸吾
  • 美術デザイン:浦田又治
  • 美術:浦田又治/伊藤岩光/伊藤英治/井岡雅宏
  • 作画監督:荒木伸吾/落合正宗/菊池城二/上村栄司/宇田川一彦/岡迫亘弘/神宮さとし/白土武/高橋信也
  • 音楽:渡辺岳夫
    • OP曲「キューティーハニー」作詞:クロードQ 作曲:渡辺岳夫 編曲:小谷充 歌:前川陽子
    • ED曲「夜霧のハニー」作詞:伊藤アキラ 作曲:渡辺岳夫 編曲:小谷充 歌:前川曜子
  • 脚本:辻真先/高久進/藤川桂介
  • 演出:勝間田具治/設楽博/葛西治/大貫信夫/宮崎一哉/小湊洋市/茂野一清/森下孝三/落合正宗
  • 撮影:菅谷信行
  • 編集:井関保雄/千蔵豊
  • 録音:波多野勲
  • 効果:伊藤克己
  • 選曲:宮下滋
  • 現像;東映化学
  • 制作:NET/東映

放送期間など

  • 放送期間: 1973年 10月13日 - 1974年 3月30日
  • 放送回数:全25話。
  • 放送時間:毎週土曜日20:30〜20:56。
  • 放送局:NET(テレビ朝日)系(関西地区は毎日放送)。
  • キー局バージョン(26分地域用でエンディングの放送はなく、オープニングと予告編はローカル局バージョンより短い)とローカル局バージョン(30分地域用)がある。ローカル局バージョンでは同じ枠の二つ前の番組、デビルマンと同様に、オープニング・エンディング共に2コーラス流されている。

解説

オリジナルである本シリーズは元々東映サイドにおいて夜7時台放映を想定した少女向けの企画としてスタートした。 当初はエロティックな描写も設定されていなかったが『8時だョ!全員集合』(TBS系)の裏番組となる土曜夜8時台の放映になった事が大きく影響し、 少年層やヤングアダルト層を意識した企画に変貌、原作者の永井豪の要望もあり有名な全裸変身が盛り込まれる事となる。 本作のベースとなったのは企画時、永井豪が週刊少年チャンピオンに連載していた少女が主人公のバイオレンスマンガ『あばしり一家』。 同作品のキャラクターが主人公を含め名前を変えて登場している。また「七変化」や決め台詞などに映画『多羅尾伴内』からの要素も盛り込まれている。

本作品を印象付けている全裸変身シーンであるが淫靡な印象を視聴者に与えないため、あえてリアリティを感じさせない背景を 配置するなど演出に工夫がみられ、これが作品の雰囲気を明るくさせており多くのファンを獲得する一因となっているが、 ファン以外の人々からはポルノ作品の様な印象をもたれてしまい放映打ち切りや後世のリメイク作品の苦戦の遠因となっている。

そのため放映自体、当初よりNETは難色を示しており放映後も保護者団体からの苦情も多かったようである。

本作は視聴率も善戦しており(平均8.8%、最高10.5%)東映側も第3クールの準備をしていたが放映枠の消滅と共に打ち切られた。

強く、セクシーで、しかもファッショナブルなハニーのキャラクターは、永井豪の弁によれば「男性にも女性にも支持される」ことを目指して造型されたという。その狙い通り本作は広範なファンを獲得し、90年代終わり頃まで夏休みの定番再放送アニメとして長く親しまれた。

また特徴ある主題歌はファン以外にも広く知られている

映画「東映まんがまつり キューティーハニー」

  • 1974年3月 テレビシリーズ第12話「赤い真珠は永遠に」を上映。

OVA「新・キューティーハニー」

オリジナルシリーズより約20年ぶりに製作された作品で少年チャンピオン版漫画に準ずるキャラクターデザインを採用しており100年後を描いている。 当初は全4話で終了予定であったが、レンタル成績が好調で12話まで製作される事になる。しかしその後レンタル成績は下降し、さらには製作会社の倒産により8話で終了。(この第8話にはハイライトの入っていないカットが複数あり、製作側の逼迫感がうかがえる。また、第9話は脚本が完成していたため、DVD-BOXの特典CDドラマとなっている)

凝った変身シーンなど手書きセルアニメ時代の最後にふさわしいハイクオリティー作品であったが、話数の少なさや予定外の再開、中断をしたため、シリーズ全体としては消化不良感が否めない。 これらの事もあり、意外とファンの間でもこの作品の認知度は低い。

この作品以降、何度かキューティーハニーはリメイクされる訳であるが、この作品においてはオリジナルシリーズを見て育ったスタッフの美化されたハニー観が反映されており大人びた外見、性格付けされたハニーになっており舞台背景の設定もあり世界観が暗い印象がある。

主な声の出演

スタッフ

  • 原作:永井豪(ダイナミックプロ)
  • 企画:永井隆/小出政雄/高橋尚子
  • プロデューサー:栗山富郎/坂本雅憲
  • 脚本:静谷伊佐夫 他
  • 監督:長岡康史
  • 作画監督・キャラクターデザイン:堀内修
  • 美術監督:坂本信人
  • 音響監督:三間雅文
  • 音楽:外山和彦
  • 制作協力:スタジオジュニオ
  • 制作:東映ビデオ

テレビアニメ「キューティーハニーF」

『キューティーハニーF』(キューティーハニーフラッシュ)は、1997年2月に放映を終了した『美少女戦士セーラームーン セーラースターズ』の後継番組として放映された。テレビ朝日の担当プロデューサーはセーラームーンシリーズと同じ太田賢司。

この作品で永井豪は「原著作」である。その上で、実質の原作者・飯坂友佳子が少女漫画に翻案した形で企画当初より参加・コミカライズした。

エンディングテーマに岡本真夜を起用するなど、1973-1974年放映時と比べかなり少女アニメらしい作品になった。これは枠として『セーラームーン』の視聴者層にそのまま見続けてもらうために、あくまで同企画の延長線上として制作されたためである。『キューティーハニー』の原作や1973-1974年放映時のようなギャグ・お色気要素をなるべく少なく、少女アニメとして再構築するという配慮が伺える。あわせてオリジナルシリーズにはなかった恋愛、近親憎悪、三角関係、結婚、出産などの女性視聴者を意識した要素が加えられた。

もっとも、この改変は、かつてのシリーズを知るファンからは不評で、さらにあてにしていた従来の『セーラームーン』視聴者層(主に小学生の少女)からも、『セーラームーン』とはひと味違うテイストを受け入れてもらえなかった。それが視聴率不振につながったと思われる(ただ今回のリメイクは、73-74年時に棚上げされていたパンサーゾラとの決着をつける、というコンセプトで製作されたものらしい。事実、ゾラとの決着はつけている)。ただし未就学児童からの人気は高かった。バンダイのアンケートによると、1997年の「好きなキャラクター」で3歳〜5歳女児と6歳〜8歳女児の2部門でキューティーハニーが1位を獲得している。

さらに、「アニメ番組でなく情報・バラエティ番組をゴールデンに」という編成上の都合などにより、10月以降は土曜18:30から(ただし関西地区は放送時間繰上げ)に変更になったが、すでにこの時間帯は『モグモグGOMBO』(一部地域除く日本テレビ系ほか)や『烈火の炎』(フジテレビ系)におさえられており、結局視聴率を挽回することなく一年で終了、次番組『アニメ週刊DX!みいファぷー』に交代した。

スタッフ

  • 原作:永井豪(ダイナミック企画)
  • 漫画:飯坂友佳子
  • プロデューサー:上田めぐみ、太田賢司(テレビ朝日) 、矢田晃一(東映エージエンシー)、東伊里弥
  • 製作担当:松坂一光→目黒宏
  • シリーズ構成:山口亮太
  • 脚本:山口亮太、吉田玲子、隅沢克之、十川誠志
  • キャラクターデザイン:下笠美穂
  • 作画監督:伊東美奈子、下笠美穂、清山滋崇、藤田まり子、杉本道明、北野ヨシヒロ、細山正樹、小山知洋、上野ケン、加ヶ美高浩、三島利佳、須田正己、岡村正弘
  • 美術デザイン:鹿野良行
  • 美術:鹿野良行、窪田忠雄、橋本和幸、田尻健一、中西英和
  • 美術進行:御園博
  • 仕上進行:清水洋一
  • 音楽:佐橋俊彦
  • 編集:吉川泰弘
  • 録音:立花康夫
  • 効果:今野康之
  • 選曲:水野さやか
  • シリーズディレクター:佐々木憲世
  • 演出:佐々木憲世、角銅博之、小坂春女、細田雅弘、遠藤勇二、芝田浩樹五十嵐卓哉、氷室文月、まつもとただお
  • 製作協力:東映
  • 製作:テレビ朝日、東映エージエンシー、東映動画(現・東映アニメーション)

主な声の出演

映画「キューティーハニーF(劇場版)」

  • '97夏東映アニメフェア 劇場むけオリジナルエピソード

映画「キューティーハニー」

(注記)詳細は「キューティーハニー (映画)」の項を参照。

  • 2004年
  • 実写映画 庵野秀明監督(新世紀エヴァンゲリオン)、佐藤江梨子主演。主題歌倖田來未(「キューティーハニー」、出演も)
  • 実写とアニメを織り交ぜており、「ハニメーション」と呼ばれた。主題歌が大ヒット、この曲で倖田が有名になったことなど、話題は多かったが、興行成績は不振に終わる。スポンサーにテレビ局がついた時点で表現が放送コードの制約を受ける事になり、規制のあまりの強さ、そして劇中のアニメパートが高評価だったことがOVA版の製作の契機になった模様。

主題歌「キューティーハニー」の韓国版

倖田が歌ったことでヒットしたキューティーハニーは、韓国でもカバーされた。カバーしたのは「Sugar」(解散)のメンバーであった、アユミである。

OVA「Re:キューティーハニー」

実写版作品よりのスピンオフ作品。あまりブレイクしきれないまま全3巻のリリースを完了する。これは映画のスピンアウト作品でありながら、映画と連携したプロモートを行わずOVAのみのリリースに留まり、アピール力に欠けたせいかもしれない。

主な声の出演

漫画

小説

  • キューティーハニーvol.1(団龍彦)
    • スーパークエスト文庫(小学館)
  • 悪魔の爪に囚われて キューティーハニーBOYS(諏訪山ミチル、立野真琴)
  • 小説キューティーハニー外伝 ひと夏の冒険(宇山京平)
    • AnimeStudio(宙出版) Vol.1〜2(掲載誌休刊により中断)

関連項目

外部リンク

前後番組の変遷

NET 土曜20:30枠
前番組 番組名 次番組
キューティーハニー
めしはまだか!
(注記)20:00-20:55
テレビ朝日 土曜19:00枠
キューティーハニーF
(1997年3月〜1997年9月)
テレビ朝日 土曜18:30枠
ザ・スクープ(18:00〜)
〈→土曜深夜へ移動〉
キューティーハニーF
(1997年10月〜1998年1月)
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