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隠者の国・朝鮮

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当時の朝鮮の風俗を描写した『隠者の国・朝鮮』の挿絵。
ウィキメディア・コモンズには、隠者の国・朝鮮 に関連するカテゴリがあります。

『隠者の国・朝鮮』(いんじゃのくにちょうせん、: Corea the Hermit Nation)は、アメリカ人牧師ウィリアム・グリフィスの著書。三部構成で記述されており、第一部は古代・中世史、第二部は地理・政治・社会・文化等、第三部は近代史である。1882年初版発行。原著は英語で記されている。

この本の公刊によって、グリフィスはアメリカ人として最初に朝鮮史(韓国史)を著述した東洋史の専門家となり[1] 、アメリカ人の朝鮮(韓国)へのイメージを形成する上で多大な影響を与えた[2]

すでに版権保護期間が終了しているため、下記のリンクから自由に閲覧できる。

内容

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本書は英仏独蘭語などで書かれた既存書、および日中の資料に依拠して書かれたものである。古代においては三韓征伐が語られ、中世においては文禄・慶長の役やオランダ人幽囚の記述がなされ、また貴族階級である両班の横暴を朝鮮の悪弊として紹介している。特に儒教など非キリスト教的価値観や風習は厳しく批判される。第三部においては、朝鮮の後進性を述べ、将来においては日本、中国、ロシアのいずれかにより餌食になるだろうと書かれている。

「隠者の国」という表現

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しばしば誤解されるが、「隠者の国(the Hermit Nation)」は、朝鮮・韓国に対する固有の表現ではなく、鎖国状態の国、隠遁国家を意図したもので、グリフィスは、幕藩体制下の日本や、鎖国時代の中国に対しても「隠者の国」と表現している[3] 。本書の中では、朝鮮人が「静かなる朝の国」が国号・朝鮮の翻訳だと説明したとも書かれているが[3] 、グリフィスは、門戸開放前の状態である朝鮮・韓国を「隠者の国」(隠遁の国)と表現したに過ぎず、普通名詞として用いられている[3]

書籍情報

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脚注

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  1. ^ 宮崎 2014, p. 221, 222.
  2. ^ 宮崎 2014, p. 221, 222-223.
  3. ^ a b c 宮崎 2014, p. 227.

参考文献

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  • 金壽泰, 宮崎善信「翻訳 ウィリアム・グリフィスの韓国近代史認識 / 윌리엄 그리피스의 한국 근대사 인식」『長崎外大論叢』第18号、長崎外国語大学、2014年、221-242頁、ISSN 1346-4981NAID 110009886980 

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