「トヨタ・ヴィッツ」の版間の差分
2006年3月8日 (水) 04:51時点における版
ヴィッツ (Vitz) はトヨタ自動車の1000-1500ccクラスのハッチバック型自動車。
スターレットの後継車で、欧州などでも生産・販売される国際戦略車の一面をもつ。
日産・マーチ、ホンダ・フィットとともに、日本のコンパクトカー御三家といわれる。
概要
トヨタは、ECO PROJECTのもと、人と地球に優しいクルマ作りにおいて、ハイブリッドカーのプリウスで成功を収めてきた。リッターカーで更に燃費が良く、少ないガソリンの量で走れないか、と試行錯誤した結果生まれたのが、ヴィッツである。
欧州戦略車であったために基本デザインをギリシャ人のデザイナーが担当するが、当時の日本車にないデザインが受けて大ヒットに結びつく。 マツダ デミオから火がつき始めたコンパクトカーブームに拍車をかけ、他社もホンダのフィットや日産 マーチ(3代目:K12型)や三菱・コルト等のヴィッツを意識したフルモデルチェンジや対抗車種を投入することになった。
TRDの手により欧州向けモデルのディーゼルターボ用ユニットと中近東向けモデルの大容量ラジエーターを流用し「RS」に装着したモデル「ヴィッツRSターボ Powered by TRD」も発売されている。
2005年2月に2代目に移行した。
歴史
初代(1999年-2005年)SCP10/NCP10系
- 1999年1月、初代ヴィッツ発売。当初のラインナップは1SZ-FE型1000cc4気筒DOHC16バルブ(70ps)のモデルのみ。1999-2000日本カー・オブ・ザ・イヤーをプラッツ、ファンカーゴと共に受賞。
- 1999年8月、1300ccの(2NZ-FE型)4WDモデルが追加される。
- 1999年10月、インターネット限定で「ユーロスポーツエディション」を発売。欧州仕様の「ヤリス」のサスペンションを流用し、日本仕様には省かれていたスタビライザーを装備。
- 2000年10月、1500cc 4気筒DOHC16バルブ1NZ-FE型(110ps)を搭載したスポーツグレード、「RS」が発売される。なお、2NZ-FE型1300cc4気筒DOHC16バルブ(87ps)の「RS」も存在する。
- 2001年3月 マイナーチェンジ。
- 2003年 8月20日、フェイスリフトを含む初めての大きなマイナーチェンジを実施。
- 2004年 2月3日、アイドルストップ機構付の「ヴィッツ U "インテリジェントパッケージ"」が省エネ大賞受賞。エンジンは1300cc4気筒DOHC16バルブの2SZ-FE型。トランスミッションはCVT。
- 2004年5月 特別仕様車NEO EDITION追加。
- ちなみに発売当初トヨタは、万が一売れなかったことを考えて従来車種のスタ-レットもしばらくの間併売していた。
2代目(2005年-)KSP90/SCP90系
2005年 2月1日、初のフルモデルチェンジをし、2代目ヴィッツを発売。2005年2月の販売台数で4年半ぶりに1位になった。キャッチフレーズは、「水と空気とヴィッツ」、「本日の人生に、ヴィッツ」である。
プラットフォームを刷新し、ボディサイズが一回り大きくなったほか、衝突安全性が大きく強化され、衝突試験速度を従来の50km/hから衝突時のエネルギーがおよそ2割増える55km/hに引き上げている。トヨタ自動車では今後他の乗用車でも同様の衝突安全基準を採用するとしている。 エンブレムには"N"をかたどった物を採用。これは今後ネッツ店で専売となる車種にも採用する予定である。 また、日本向け仕様では3ドアモデルが廃止となった。(欧州・北米向け仕様には引き続き設定される)(同年8月にライバル車のマーチもマイナーチェンジでは3ドアモデルが廃止された。)
エンジンは1KR-FE型1000cc直列3気筒DOHC12バルブエンジン、2SZ-FE型直列4気筒1300ccDOHC16バルブエンジン、4WD用の2NZ-FE型直列4気筒1300ccDOHC16バルブエンジン、1NZ-FE型直列4気筒1500ccローラー・ロッカーアーム式DOHC16バルブエンジンとなり、トランスミッションはCVTを基本にスポーティグレードの「RS」には5速MTも用意、四輪駆動車は4速ATのみとなる。
メーカーオプション(一部グレードには標準装備)で「スマートエントリー&スタートシステム」を用意する。これはスマートキーを携帯することにより、ドアハンドルやスイッチで施錠・開錠ができるスマートエントリーと、プッシュボタン式エンジンスイッチのスマートスタートをサポートする。
なお、欧州では2代目ヤリスとして発売されたが、今回のモデルからは米国にも3ドア車が輸出されることが決まっている(カナダでは3ドア、5ドアとも初代から取り扱っている)。
CM
初代
キャッチコピー
- 「21世紀 My Car」(前期)
- 「Vitz, Beautiful」.(中期)
- 「Very Vitz!」(後期)
- 「ヴィッツ、愛しちゃった。」(後期)
CMソング
- ジリオラ・チンクエッティ - 『雨』
2代目
キャッチコピー
- 「水と、空気と、ヴィッツ。」
- 「本日の人生に、ヴィッツ。」
CMキャラクター
- ランディ・ヴァンウォーマー - 『アメリカン・モーニング』
- マルーン5 - 『サンデイ・モーニング』
出演
車名の由来
- VITZ ドイツ語の「WITZ」才気、機知からの造語。
- 海外では「YARIS」(ヤリス)の名称で販売される。なお、初代はカナダ、オーストラリア、中国で「ECHO」(エコー)を名乗っていたが、新型では日本を除いて全てヤリスに統一される。
派生車種
初代
- プラッツ(コンパクトセダン(2005年にベルタへ))
- ファンカーゴ(背高コンパクト(2005年にラクティスへ))
- bB(北米名サイオンxB(2代目はパッソ、ダイハツ・ブーンの派生車種に変更))
- ist(同サイオンxA)
- シエンタ(3列シートを持つミニミニバン)
- WiLL Vi(2001年末生産終了)
- WiLL CYPHA(2005年生産終了)
- プロボックス(商用車)
- サクシード(商用車)
- ポルテ
- ラウム(2代目)