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「WavPack」の版間の差分

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David Bryant は1998年中ごろWavPackの開発を開始し、間もなくバージョン1.0をリリースした。このバージョンは非可逆圧縮しかできなかった。間もなくバージョン2.0をリリース。このバージョンも非可逆圧縮であり、[[音響心理学#マスキング効果|音響心理学的マスキング効果]]などは利用していない。1999年、バージョン3.0をリリース。圧縮率を犠牲にした高速モード、ヘッダのない[[パルス符号変調|PCM]]オーディオファイルの圧縮、32ビット[[巡回冗長検査]]による誤り検出などをサポート。その後も開発は続き、バージョン3.xのどこかでハイブリッドモードをサポートした。
David Bryant は1998年中ごろWavPackの開発を開始し、間もなくバージョン1.0をリリースした。このバージョンは非可逆圧縮しかできなかった。間もなくバージョン2.0をリリース。このバージョンも非可逆圧縮であり、[[音響心理学#マスキング効果|音響心理学的マスキング効果]]などは利用していない。1999年、バージョン3.0をリリース。圧縮率を犠牲にした高速モード、ヘッダのない[[パルス符号変調|PCM]]オーディオファイルの圧縮、32ビット[[巡回冗長検査]]による誤り検出などをサポート。その後も開発は続き、バージョン3.xのどこかでハイブリッドモードをサポートした。


[[2009年]][[10月18日]]時点での最新版は2009年[[9月27日]]のバージョン4.60である。
最新版は[[2008年]][[7月3日]]のバージョン4.50.1である<ref>[http://www.hydrogenaudio.org/forums/index.php?showtopic=63987 WavPack 4.50 Release] hydrogenaudio.org、2008年6月15日</ref>。


== サポート ==
== サポート ==

2009年10月18日 (日) 09:18時点における版

WavPack
開発元 David Bryant
最新版
4.50.1 / 2008年 7月3日
リポジトリ ウィキデータを編集
プラットフォーム クロスプラットフォーム
種別 音声コーデック(エンコーダ)
ライセンス BSDライセンス
公式サイト www.wavpack.com
テンプレートを表示
WavPack
拡張子 .wv
開発者David Bryant
種別オーディオ

WavPackフリーかつオープンソース可逆音声圧縮 ファイルフォーマットであり、David Bryant が開発した。

特徴

WavPack は、WAVフォーマットの8ビット、16ビット、24ビット、32ビット浮動小数点の音声ファイルを圧縮できる(圧縮後の拡張子は .wv)。また、サラウンドストリームや高サンプリング周波数もサポートしている。他の可逆圧縮方式と同様、圧縮率は音源によって変化するが、だいたい30%から70%となる。

ハイブリッドモード

WavPackにはまた、「ハイブリッドモード」と呼ばれるものがあり、可逆圧縮ではあるが、2つのファイルを生成する。そのうちの1つは非可逆圧縮された小さいファイル (.wv)、もう1つは補正 (correction) ファイルと呼ばれるファイル (.wvc) で、.wv ファイル単独でも再生できるが、両方を組み合わせると完全な可逆復元が可能である。つまり、可逆圧縮と非可逆圧縮を同時に行える。

このような「ハイブリッド」機能は、MPEG-4 SLS などにもある。

概要

  • オープンソースであり、BSD-系ライセンスで提供されている。
  • マルチプラットフォーム対応
  • 誤り訂正
  • ストリーミングサポート
  • 多チャンネルオーディオ、高解像度サポート
  • ハイブリッドモード
  • ハードウェアサポート(Rockboxファームウェアを使用)
  • メタデータサポート(ID3v1APEタグ)
  • RIFFチャンクをサポート
  • Replay Gain 互換
  • Win32向けの自己解凍型ファイルを作成できる。
  • 32ビット浮動小数点ストリームをサポート
  • キューシート埋め込みをサポート
  • MD5ハッシュによる高速完全性チェック
  • 対称モードと非対称モードがある(エンコード時間が異なる)

対応プラットフォーム

対応オペレーティングシステムは、UNIXおよびUnix系(LinuxMac OS XSolarisFreeBSDOpenBSDNetBSDTru64HP-UX など)と、WindowsDOSPalm OSOpenVMS である。

対応アーキテクチャは、x86ARMPowerPCAMD64IA-64SPARCAlphaPA-RISCMIPS68kなどである。

歴史

David Bryant は1998年中ごろWavPackの開発を開始し、間もなくバージョン1.0をリリースした。このバージョンは非可逆圧縮しかできなかった。間もなくバージョン2.0をリリース。このバージョンも非可逆圧縮であり、音響心理学的マスキング効果などは利用していない。1999年、バージョン3.0をリリース。圧縮率を犠牲にした高速モード、ヘッダのないPCMオーディオファイルの圧縮、32ビット巡回冗長検査による誤り検出などをサポート。その後も開発は続き、バージョン3.xのどこかでハイブリッドモードをサポートした。

2009年 10月18日時点での最新版は2009年9月27日のバージョン4.60である。

サポート

ソフトウェア

いくつかのソフトウェアがこのフォーマットを最初からサポートしている。他にもプラグインで対応しているものもある。WavPackの公式サイトには、WinampNero Burning ROM などアプリケーション向けのプラグインや DirectShow用フィルタが公開されている[1]

2006年10月、WinZipはバージョン11.0ベータからWavPackのフォーマットをサポートしている[2] 。この拡張はZIPファイルフォーマットの拡張として同フォーマットを管理しているPKWARE社が正式対応し、公式なAPPNOTE.TXTファイル(バージョン6.3.2)に記載され、2007年9月28日にリリースされた[3]

ハードウェア

オープンソースのRockboxファームウェアをインストールすることで、デジタルメディアプレーヤーでWavPackをサポートできる。例えばアイリバーの製品やiPodなどである[4]

Cowon A3 もWavPackに対応している。

関連項目

脚注・出典

  1. ^ "WavPack downloads". 2009年7月1日閲覧。
  2. ^ "WinZip - Additional Compression Methods Specification". WinZip International LLC (2006年11月15日). 2008年1月6日閲覧。
  3. ^ "APPNOTE.TXT - .ZIP File Format Specification". PKWARE Inc (2007年9月28日). 2008年1月6日閲覧。
  4. ^ "Sound Codecs, Rockbox Wiki". 2009年7月1日閲覧。

外部リンク

マルチメディア 圧縮フォーマット
動画ファイルフォーマット
ISO/IEC
ITU-T
SMPTE
AOMedia
IETF
SAC
その他
可逆圧縮
開発停止
音声ファイルフォーマット
ISO/IEC
ITU-T
IETF
3GPP
ETSI
SAC
その他
開発停止
Bluetooth
画像ファイルフォーマット
IEC, ISO,
ITU-T, W3C, IETF
その他
マルチメディアコンテナフォーマット
ISO/IEC
ITU-T
IETF
SMPTE
3GPP
その他
団体
圧縮技術についてはデータ圧縮を、コーデックについてはデータ圧縮・伸張を行うコーデックを参照

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