「廃語」の版間の差分
表示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
47行目:
47行目:
*ご不浄([[トイレ]]のこと)
*ご不浄([[トイレ]]のこと)
*銀ブラ([[銀座]]をブラブラと散策すること)
*銀ブラ([[銀座]]をブラブラと散策すること)
*空気読め、空気読めない(KY)
=== さ行 ===
=== さ行 ===
2008年7月10日 (木) 07:58時点における版
死語(しご)とは、単語・成句・慣用句などで、現在は全く通用しないものを言う。言語学上は廃語(はいご)という。
日常生活における意味
日常生活における死語とは、かつて使われていた単語で、今は使われなくなったもの。赤紙、銃後、女子挺身隊のような歴史的事象、洗濯板、日光写真のような生活上の道具、おもちゃで今ではもう見かけることのなくなったもの、写真機、幻灯機のようにカタカナ表記の外来語で置き換えられたものの多くは死語となっている。また、外来語でもインキ→(インク)など時代と共に表記が変わったものは死語となっている。
また流行語が時と共に廃れたものも死語となりやすい。ただし、全く使われなくなったとは限らず、特に年代によっては未だ使われている語句もある。一部の死語と化した流行語(「ナウなヤングのトレンディスポット」など)は「場を盛り下げる危険な死語」として逆によく認知されており、その言葉が生きていた時間より死語として語り継がれる時間の方が長い言葉も少なくない。故意にそれを用いてウケを狙うようなことも行われる。
一般に古い時代の言葉ほど若い世代の間での知名度は低くなるが、例外もあり、例えば戦時中等の言葉(防空壕、闇市、赤紙等)は80年代の「なめ猫」等よりも若年層の知名度は相対的に高い。これは戦争時代がドラマや映画等の舞台になることが多く、劇中でこういった言葉が使われるからである。
死語とされる言葉の例
ここの挙げるもの以外に流行語の多くは時間が経てば死語になっている事が多いので、詳しくは「流行語 」を参照のこと。
英数字・その他
- ABC(アルファベット順で恋愛の進捗状況をたとえたもの)
- E電(JR東日本が「国電」に替わる名称として採用した)
- MK5(「マジで切れる5秒前」)
- 〜でR、うれC(P)、くやC(P)、等
- KY(空気読めないの略として2007年に一部のメディアに紹介された)
あ行
♨
- アイスキャンデー (貸金業者のこと。氷菓子と高利貸しの発音が同じであることから。)
- 赤線 (現在で言う風俗街の前身に近い。)
- あにはからんや
- アベック(ただし「アベックホームラン」などの用語としてメディアで頻繁に使用される。)
- アン信じらブル
- いけいけ/イケイケ(ある意味活発な人柄や業者に対する形容詞)
- 石部金吉(いしべきんきち)
- イタメシヤ(イタリア料理を主に供するレストランのこと)
- いらっしゃいまし(現代は「いらっしゃいませ」に統一されたが、かつて関東では「まし」が主流であった。)
- 畏れ入谷の鬼子母神
- おどろ木ももの木さんしょの木(ブリキに狸に蓄音機と続く場合もある。)
- オタッキー(オタクの派生語。名詞"オタク"が形容詞化したもの。)
- おじん、おばん(オジサン、オバサンの意味)
- 温泉マーク(逆さクラゲ、連れ込み宿、逢引宿ともいう。現在でいうラブホテルに近い)
- 当たり前田のクラッカー(藤田まことのギャグより)
- アウトオブ眼中( - がんちゅう)
か行
- 掛金(のない処をいう、とか或いは掛値)
- 蛍光灯(日本の一般家庭に蛍光灯が普及し始めた1950年代に良く使われた語で、その頃の蛍光灯は、スイッチを入れて点灯するまでの時間が現代のものに比べ遅かったため、反応が遅い人や鈍感な人を指してこのように言った。)
- けっこう毛だらけ猫灰だらけ(ケツの周りは糞だらけ と続く場合もある。家に竈が存在した時代には、寒がりの猫が余熱が残るカマドの灰にまみれて寝たことに由来する。)
- ご不浄(トイレのこと)
- 銀ブラ(銀座をブラブラと散策すること)
- 空気読め、空気読めない(KY)
さ行
- 自業自得の豪徳寺
- 実年
- 15の春
- 集団就職
- 秋波を送る(異性に関心を示す様子)
- シュミーズ(女性用下着のひとつ。元々はフランス語でシャツの意。また派生語として「シミチョロ」があり、スカートの下端から下着が見える様をいう。)
- 女学生
- すっとこどっこい
- すまされめぇ
- その手は桑名(くわな)の焼き蛤("その手は食わない"の地口)
た行
- 大臣庁
- たばかり(動詞は"たばかる"。だますの意味)
- 多摩ギャル(「多摩川ギャル」の略で、かつて読売巨人軍の練習場が多摩川河川敷にあったため、そこに見学に来ている若い女性達を総称してこう呼んだ。)
- 多摩川組(上記と関連して、ジャイアンツの練習場が、多摩川河川敷から読売ランドに移転する過渡期に、二軍選手のみが多摩川練習場を使用したため、二軍選手を意味する言葉として用いられた)
- 地下アイドル(完全な死語ではないがライブアイドルに置き換えられる傾向があり、死語になりつつある)
- チョーMM(「超マジムカつく」の略語)
- ところがぎっちょん(ところがどっこい、ところがどうして等もある。「ところがそうではなく」あるいは「ところがそうならず」の意味)
- とらばーゆ(転職の意。但し女性向け転職情報誌「とらばーゆ」の名称として現在も使用されている。本来はフランス語で「労働」の意。スペルは"travail")
- 出歯亀(でばがめ)
- タクる("タクシーで行く"の意)
- テクしー(タクシーのもじり。てくてくと歩いていくこと)
- ちょっとタンマ
- チョベリグ(超ベリーグッド)
- チョベリバ(超ベリーバッド)
- トリサンパイ
な行
- ナウい、イマい(現代風である、最新流行の、といった意味)
- なかんずく
- のっぴき(「のっぴきならない事情」などとして使う)
は行
- ハイカラ
- ハイソ・ハイソカー
- はなきん(「花の金曜日」の略。→はなきんデータランド)
- ハナモク(「花の木曜日」の略。)
- ハウスマヌカン
- 蛮カラ
- ハンケチ(ハンカチのこと。)
- 必死のパッチ(必死もパッチも死語ではないが、くっつけたら死語な例)
- 日和る(ひよる。逃げ腰になるの意味。左翼用語の「日和見主義」から広まった語)
- フィーバー・フィバる
- 弊衣破帽
- 骨皮筋右エ門(ほねかわすじえもん。非常に痩せている人を形容する言葉)
- はばかり(トイレの意味)
- バタくさい(過剰に西洋風である、といった意味)
- 花の女子大生
- ビフテキ
- フライング・ダッチマン(ダッチという言葉がいやらしい意味でつかわれたため)
ま行
- マル金 (お金持ちの意味)
- マルビ (貧乏の意味)
- マル優
- (〜して)みそ(〜してみなさい、という意味の接尾語)
- 昔とった杵塚
- 目立とう精神
- 満艦飾(物干し竿に隙間無く洗濯物が干された様子)
- モボ・モガ(モダンボーイ・モダンガールの略)
- モンローウォーク(マリリン・モンローのように腰を振ってセクシーに歩く様のこと)
や行
- ヤング(若者、若年層を指す言葉)
ら行
- 理会
- リッターカー(今ではコンパクトカー、スモールカーと呼ばれることが多い。Aセグメントと呼ばれることもある。)
- ロンパリ(斜視のこと。ロンドンとパリを同時に見られるという意味)
- WC(トイレのこと)
1990年代に流行した言葉
- 〜たまえ - 「明日は早めに来てくれたまえ」など。元は書生言葉。
- 余 - 一人称。手紙や書き言葉で使われ、話し言葉での使用は少なかった。
- 我輩 - 一人称。演説で使われた。ロックバンド聖飢魔IIのデーモン小暮閣下が常用している一人称でもある。
- おいら - 一人称。
- それがし - 一人称。
- 〜あそばせ - 「御免あそばせ」など、高圧的な言い方。元は尊敬語であった。
- 〜ざんす(ざます、など。「?でございます」が略された廓ことば)
- 〜じゃなくて?
- 〜てよ
- 何さ(ふて腐れたときに用いる)
- 〜をば
- 〜ですわ
- あたくし - 一人称
- あたい - 一人称
- 〜て(「〜じゃろうて」など)
- 〜だわい
- 御本(ごほん) - (書籍の)『本』の美化語。
- ちんぼ〔chin-bo〕 - 陰茎→『ちんぽ〔chin-po〕』に統合されて消滅したと見られる。
参考文献
- 大塚明子『新語死語流行語 こんな言葉を生きてきた』集英社 2003年