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「Athlon」の版間の差分

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Athlonは、x86(互換)プロセッサとして最初(2000年03月06日)に1GHz達成が発表されたアーキテクチャである。しかし発表は製品出荷を伴わず、実績を伴わないペーパーリリースとして後に批判を浴びた。
Athlonは、x86(互換)プロセッサとして最初(2000年03月06日)に1GHz達成が発表されたアーキテクチャである。しかし発表は製品出荷を伴わず、実績を伴わないペーパーリリースとして後に批判を浴びた。
その後AMDが実際に市場に製品を供給できずにいる間に、Intelは少数の選別品をPentium III 1GHzとして市場に供給し、販売実績を作った。このような経緯から、x86プロセッサとして最初に1GHzを突破した製品をいずれとするかについては、その解釈を巡って評価が分かれている。<!---「Intel純正を含めてAthlonが一番乗り」と断言してしまうことは、少なくとも評価や解釈が分かれている以上は嘘になってしまいます。そのような記述は百科事典としても望ましくありません。「AMDの製品としては最初」であれば少なくとも嘘にはならずに済みますし、「発表はAthlonが早かったが、製品の出荷ではIntelに遅れを取った」ならより正確な記述となるのですが、何度訂正しても「とにかくx86で一番最初」という嘘を書かないと気がすまない方が居られるようですので、前もって提示しておいたように次善策として一連の事実を列記することにしました。今後も公平な記述を心がけて下さい--->
その後AMDが実際に市場に製品を供給できずにいる間に、Intelは少数の選別品をPentium III 1GHzとして市場に供給し、販売実績を作った。(追記) 両社とも、1GHzの製品を市場に十分供給できるようになったのは、2000年の後半になってからであった。 (追記ここまで)
このような経緯から、x86プロセッサとして最初に1GHzを突破した製品をいずれとするかについては、その解釈を巡って評価が分かれている。<!---「Intel純正を含めてAthlonが一番乗り」と断言してしまうことは、少なくとも評価や解釈が分かれている以上は嘘になってしまいます。そのような記述は百科事典としても望ましくありません。「AMDの製品としては最初」であれば少なくとも嘘にはならずに済みますし、「発表はAthlonが早かったが、製品の出荷ではIntelに遅れを取った」ならより正確な記述となるのですが、何度訂正しても「とにかくx86で一番最初」という嘘を書かないと気がすまない方が居られるようですので、前もって提示しておいたように次善策として一連の事実を列記することにしました。今後も公平な記述を心がけて下さい--->


互換製品として売り出しているため、同程度の能力を持つインテル製CPUよりも低めに価格設定される傾向にあった。市場シェアのイニシアチブを握る立場に就くことこそ無かったものの、限られたシェアの中では、コストパフォーマンスの高さから大手パソコンメーカーにも採用され、[[ショップブランド]](販売店が独自に製造したPC)や[[自作パソコン]]においても良く使われていた。
互換製品として売り出しているため、同程度の能力を持つインテル製CPUよりも低めに価格設定される傾向にあった。市場シェアのイニシアチブを握る立場に就くことこそ無かったものの、限られたシェアの中では、コストパフォーマンスの高さから大手パソコンメーカーにも採用され、[[ショップブランド]](販売店が独自に製造したPC)や[[自作パソコン]]においても良く使われていた。

2008年1月20日 (日) 12:22時点における版

Athlon(アスロン)とは、アメリカ AMD社製のK7と呼ばれる第7世代のCPUの一シリーズ。第8世代となるK8およびその後継となったK10(K9は中止された)でもAthlonの名称は引き継がれている。

概要

初期型のAthlon、それにプリフェッチなどの拡張を施したAthlon XP、それをマルチプロセッサ対応にさせたAthlon MPが存在する。その他に派生製品として廉価版のDuronが存在する。

AMD-K5やAMD-K6まではIntelが規格したソケットとの互換だったが、本製品ではAMD専用のチップセットを搭載したマザーボードを使用し、ソケットも専用のものを使用する(初期のコネクタはIntelのSC242と形状だけは同一としてあり流用している)。電気的にはDECAlphaプロセッサ用に開発したEV6バスを採用している。バスの動作クロックはDDRにより基準クロックの2倍の速度で動作し、原則的に2倍のクロック周波数で表示される。

Athlonは、x86(互換)プロセッサとして最初(2000年03月06日)に1GHz達成が発表されたアーキテクチャである。しかし発表は製品出荷を伴わず、実績を伴わないペーパーリリースとして後に批判を浴びた。 その後AMDが実際に市場に製品を供給できずにいる間に、Intelは少数の選別品をPentium III 1GHzとして市場に供給し、販売実績を作った。両社とも、1GHzの製品を市場に十分供給できるようになったのは、2000年の後半になってからであった。 このような経緯から、x86プロセッサとして最初に1GHzを突破した製品をいずれとするかについては、その解釈を巡って評価が分かれている。

互換製品として売り出しているため、同程度の能力を持つインテル製CPUよりも低めに価格設定される傾向にあった。市場シェアのイニシアチブを握る立場に就くことこそ無かったものの、限られたシェアの中では、コストパフォーマンスの高さから大手パソコンメーカーにも採用され、ショップブランド(販売店が独自に製造したPC)や自作パソコンにおいても良く使われていた。 Athlonは当初Pentium IIIに比べて発熱量が大きかったため、オーバークロックには不向きであった。ヒートスプレッダ等によって保護されておらず半導体コアがむき出しになっている構造上、取り付け時に物理的に破損するいわゆる「コア欠け」を起こしやすいという問題もあった。また初期の製品では焼損防止措置も搭載されておらず、ヒートシンクの取り付けミスなどによって過熱により損傷しやすいという問題があった。

以下に示したCPUコアの名称は基本的にAMD内部での開発コードネームであるが、CPUコアを厳密に区別するために一般にも(特に自作PC/AT互換機市場において)広く用いられている。


Athlon

K7

Athlon 650MHz(SlotA)の内部

K7は0.25μmプロセスで製造された最初のAthlonプロセッサである。「Slot A」と呼ばれるスロットに差し込むカードエッジコネクタ形状となっており、パッケージに装着されるCPUクーラーも固定に用いるリテンションメカニズムも、そしてマザーボード上に実装されるコネクタも全て、IntelのSlot 1用のものを流用するように設計されている(コネクタは逆向きにしてあり、実質的に誤挿しが出来ないようになっている)。このSlot Aの採用は、新CPU採用に当たって当時のPCベンダー各社から極力部品種類を増やさないよう求められたことが原因であったという。 CPUコアの動作周波数は同時期のPentium IIIと拮抗しており、総合的な処理能力ではPentium IIIを上回る場合もあった。特に浮動小数点演算ではK7が優れていた。これは、AMD側がPentium III対抗商品として投入したK6-IIIが、整数演算性能については処理によっては同クロックのPentium III程度の性能を示すも、実効パフォーマンス、特に浮動小数点演算については残念なものとなっていた実情から、次世代アーキテクチャにおいては整数演算のみならず、浮動小数点演算においても競合製品と比較して遜色のない性能を発揮する事が課題となっていたためである。

2次キャッシュメモリは同時期のPentium IIIと同じくCPUコアの外部に接続された512Kバイトで、CPUコアクロックの半分の周波数で動作した。これはIntelを含め当時の半導体製造技術の未熟により2次キャッシュもCPUコアに内蔵させると製造の不良率が大幅に増して高価になりすぎるからである。FSBの動作クロック周波数は200MHz。

  • ラインナップ
    • 500MHz、550MHz、600MHz、650MHz、700MHz

K75

K7の製造プロセスを0.18μmプロセスに更新した製品。K7よりCPUコアの動作周波数がより高められている。しかし、CPUコア自体の動作周波数は向上させたものの、2次キャッシュメモリの動作周波数は逆にCPUコアとの速度比率は低くなっている。これは、2次キャッシュに利用できるSRAMの動作がCPUコアの動作周波数の向上に比べ遅く、CPUコアが高速化されるごとに当初の1/2から2/5、後期製品では1/3にまで動作周波数を低下させざるを得なかった。

  • ラインナップ
    • 550MHz、600MHz、650MHz、700MHz、750MHz、800MHz、850MHz、900MHz、950MHz、1GHz

なお、本グループは2000年 3月6日発表で、AMDの量産x86互換プロセッサとしては初めて1GHzの大台を達成した。

当時、IntelのPentium IIIとAMDのAthlonとの間で、ライバル意識をあらわにより高い動作クロックの製品の発表を相手に先んじて行うという競争を行っていた。共に製造が追いつかず製品の出荷を伴わないことが多く、紙面上のみの発表としてペーパーリリースと揶揄されていた。AMDは同年5月頃に後継のThunderbirdを発表し、そのThunderbirdで6月に1GHz製品の発表と少数出荷、9月に量産を行うことがパソコンメーカーなどには内示されていた。しかし3月8日にIntelが1GHz製品の発表を前倒しして出荷するという通知を得て、AMDは3月6日の発表に繰り上げて発表会を行った。その発表会では実際に動作機を展示、ゲートウェイ社の1GHz製品搭載のPCの商品発表も併せて行われている。但し、実際の製品出荷においては(選別品を少数出荷するという)実績においてIntelに先を越されているという実情もあり、真に初のx86(互換)1GHzプロセッサは何れかという命題については、様々な解釈が行われており一概に語ることは困難と言える。

1GHzで動作するK75には、特別に「Magnolia(マグノリア)」というコードネームが付けられた。

K76

従来の製造技術であるアルミ配線で製造されているK75に対し、より高度な製造技術を要する銅配線で製造されたK75を指す。この当時はアルミ線でも特に問題はなく、性能や機能的には差がないことからK76もK75の一部として扱われて区別されることは少ない。

Thunderbird(サンダーバード)

K75のCPUコアを基本とし、製造技術の更新でより多くのトランジスタを実装できるようになった。それによりK75ではコアの外部に配置していた2次キャッシュを内蔵することで、キャッシュのクロック周波数をコアと等速で動作させ、性能の向上を行った製品である。外部にキャッシュを実装する必要がなくなったことから、コスト的に安価な「Socket A」(別名Socket 462)と呼ばれる新しいパッケ-ジ形状を新設し、一部の需要家の為に少量の製造は継続されたが大型になり製造原価が大きくなってしまうSlot A製品の必要がなくなった。そのSocket Aがその後の主流となった。当初のFSBは200MHz動作だったが、後により高性能な266MHzで動作する製品も投入された。

  • ラインナップ
    • FSB 200MHz対応 - 650MHz、700MHz、750MHz、800MHz、850MHz、900MHz、950MHz、1GHz、1.1GHz、1.2GHz、1.3GHz、1.4GHz
    • FSB 266MHz対応 - 1GHz、1.13GHz、1.2GHz、1.33GHz、1.4GHz

幻のAthlonシリーズ

計画が発表されただけで実際に製品化は行われなかったが、Athlonに加えて以下の3種類を加えたラインナップが発表された。

  • Athlon Ultra
  • Athlon Professional
  • Athlon Select

Ultraが最上位、Selectが最低位で、通常のAthlonはProfessionalとSelectの間に位置する。Athlon UltraはL3キャッシュが追加された製品と推測され、完全に計画のみとなってしまった。Athlon ProfessionalはAthlon MPとなった可能性がある。Athlon SelectはDuronとして商品化されたと考えられる。

Athlon XP

QuantiSpeedアーキテクチャを採用したとして性能を高めたAthlonに新たな与えられた名称。しかし既に先行して発売されていたAthlon 4やそれと同世代のDuronもこのQuantiSpeedアーキテクチャを採用している。また、QuantiSpeedアーキテクチャは幾つかの機能の集合で、全ての機能がこの世代から実装されたものではない。Athlon XPの日本での発表会で「Athlon XPの"XP"はeXtreme Performanceの略だ。Windows XPとも親和性が高い」と述べており、Windows XPを意識しての命名であることは否めない。このシリーズから製品名に動作クロック周波数の表記を止め、モデルナンバーという性能指標での表記を導入した。むしろAthlon XPの発表会ではAthlon XP自体ではなくモデルナンバーに関心が集まった。


Corvette(コルベット)

Thunderbirdの改良型として開発されていた開発呼称。Thunderbirdは第2次世界大戦中の連合軍側の戦闘機の名称である。しかしAMDが新たに建造した工場Fab30は連合軍と敵対していたドイツのドレスデンにあり、Fab30の落成に伴い地元感情に配慮する形でAMDのプロセッサの開発呼称は自動車の名前であるとした。同時期の計画中のAMD-K7マイクロアーキテクチャの製品で自動車の名前と重複しない名称は自動車の名称に改められた。しかしある自動車メーカーから商標侵害の苦情があり、戦闘機や自動車には馬の名前を付けることは珍しくなかったことから、開発呼称はさらに馬の品種であるとすり替えられた。その結果、馬の名前に由来していない自動車の名称から取られた開発呼称は再び改められ、CorvetteはPalominoと再命名され開発は続行された。

Palomino(パロミノ)

Athlonにして第4世代、Athlon XPとしては初代のコア。プリフェッチ機能及びインテルのストリーミングSIMD拡張命令(SSE)を内包した「3D Now! Professional」命令セットをThunderbirdに追加し、回路を最適化したもの。

  • ラインナップ(括弧内はモデルナンバー)
    • 1.33GHz(1500+)、1.4GHz(1600+)、1.46GHz(1700+)、1.53GHz(1800+)、1.6GHz(1900+)、1.66GHz(2000+)、1.73GHz(2100+)

性能面では高い評価を受けながら高発熱で知られたThunderbirdコアに比べ、より高性能化されると同時に発熱が抑えられたことで自作ユーザの間では好評価を受けた。そしてより商品性が高まったThoroughbredに移行した。

Mustang(マスタング)

発表は非公式なものに留まり、詳細は不明で、発売にも至らなかった。Palominoを基にL2キャッシュを増量させた製品として開発されていたとされ、Athlon XPやAthlon MPの上位製品として発売される予定だったと考えられる。「Athlon Ultra」という商品名でサーバー向け製品が計画されていたが、これがそれに該当するかは不明。

Thoroughbred(サラブレッド)

Athlon XP 1700+(Thoroughbred 1.5V Ver.)

製造プロセスを0.13μmに微細化した第5世代のAthlon。

  • ラインナップ(括弧内はモデルナンバー)
    • FSB 266MHz対応 - 1.4GHz(1600+)、1.46GHz(1700+)、1.53GHz(1800+)、1.6GHz(1900+)、1.66GHz(2000+)、1.73GHz(2100+)、1.8GHz(2200+)、2GHz(2400+)、2.13GHz(2600+)
    • FSB 333MHz対応 - 2.08GHz(2600+)、2.16GHz(2700+)

Barton(バートン)

Thoroughbredの2次キャッシュを256Kバイトから512Kバイトに増量したThoroughbredと同じ第5世代のAthlon。

後継製品で性能が優れるAthlon 64と製造原価に直結するダイ面積はほぼ同じであることから、AMDとしてはコストパフォーマンスは良くないもののAthlon 64の開発遅延の結果必要と判断されて開発されたと考えられる。それでも競合するPentium 4の販売が良好だったことからさらに低価格で販売せざるを得ず、その結果としてコストパフォーマンスは良好だった。
当初FSBは333MHzまでの対応だったが、AthlonシリーズがFSBとして採用するEV6バスは、元々400MHzまでの動作を視野に入れて設計されており、FSBの速度の向上はCPUの処理能力を向上させることから後に400MHzに対応した製品も発売された。しかしPentium 4が堅調であっても発売はFSBは333MHzまでにしばらく据え置かれていたことから、今後発売される後継のAthlon 64の販売を脅かす恐れを懸念していたが、Athlon 64の開発の遅れとPentium 4の好調さからAthlon XPの商品性の維持が必要になったことにより急遽FSB 400MHz製品が発売されたと見られている。

  • ラインナップ(括弧内はモデルナンバー)
    • FSB 333MHz対応 - 1.83GHz(2500+)、1.92GHz(2600+)、2.08GHz(2800+)、2.16GHz(3000+)
    • FSB 400MHz対応 - 2.1GHz(3000+)、2.2GHz(3200+)

Thorton(ソートン)

Bartonのダイを用いているが2次キャッシュをThoroughbredと同量の256KBに半減させたAthlon XP。

Intelのように2次キャッシュ量にかかわらず同じダイから作り分けをせず、個別に製造に追加費用がかかるものの2次キャッシュ量でダイを作り分けていることから、製造容量が逼迫していたと推定できる。しかしそのAMDの方針ではThortonを出荷するならThoroughbredを製造するはずであることから、Burtonと共通化することで製造した在庫の圧縮を目的としていると考えるのが順当である。対応FSBクロックも266MHzとなっている。ThoroughbredのダイでAppaloosa相当を製造した製品にApplebredと名づけていることから、Thortonの名称は同様にThoroughbredとBartonからの造語と思われる。

  • ラインナップ(括弧内はモデルナンバー)
    • 1.66GHz(2000+)、1.8GHz(2200+)、2GHz(2400+)

モバイルAthlon 4

Palominoのモバイル向け製品。より低電圧で動作する固体を選別し、"PowerNow!" という独自の電源管理方式を採用して、低消費電力化を実現している。Athlon XPより先に発売が行われた。元々はにAthlon Hという名称での発売をPCベンダなど打診していたが、語感などで反対されたことで名称が変更された。"4"が付いた理由はPalominoコアがK7から数えて4世代目であるからとAMDはしているが、一般にはPentium 4を強く意識して見劣りしない名称にしたとの見方が一般的。FSB 200MHzに対応。後期製品からモデルナンバーが導入された。

  • ラインナップ(括弧内はモデルナンバー)
    • 850MHz、900MHz、950MHz、1GHz、1.1GHz、1.2GHz、1.3GHz(1500+)、1.4GHz(1600+)

モバイルAthlon XP

デスクトップ向けがAthlonからAthlon XPが発表され、Athlon XPと同じ機能を持って先行して発売されていたモバイルAthlon 4が改称された製品。新たに発表されたAthlon 4はモバイルAthlon XPとして発売された。主となるのはThoroughbred / Bartonコア。シャープソーテックなど一部メーカの低価格機に採用された。モバイルAthlon XPからは、携帯を考慮しない大型のノートPC(いわゆる「デスクノート」)向けの「DTR(DeskTop Replacement)版」と低電圧版というバリエーションが追加された。

モバイルAthlon XP-M

モバイル Athlon XP-M 2400+ (Barton)

IntelのPentium M発売に合わせ、モバイルAthlon XPを改称したもの。内容に差は無い。組み込み用途向けプロセッサ「Geode NX」はこの派生製品である。 従来のSocketAのほか、Socket563と呼ばれる小型タイプも存在する。

Thoroughbred

  • ラインナップ(括弧内はモデルナンバー)
    • 通常版、FSB 200MHz対応 - 1.2GHz(1400+)、1.3GHz(1500+)、1.4GHz(1600+)、1.5GHz(1800+)、1.6GHz(1900+)
    • 通常版、FSB 266MHz対応 - 1.46GHz(1700+)、1.53GHz(1800+)、1.6GHz(1900+)、1.66GHz(2000+)、1.8GHz(2200+)
    • DTR版、FSB 266MHz対応 - 1.66GHz(2000+)、1.8GHz(2200+)、2GHz(2400+)、2.13GHz(2600+)
    • 低電圧版、FSB 200MHz対応 - 1.2GHz(1400+)、1.3GHz(1500+)、1.4GHz(1600+)、1.5GHz(1800+)
    • 低電圧版、FSB 266MHz対応 - 1.33GHz(1500+)、1.46GHz(1700+)、1.53GHz(1800+)、1.6GHz(1900+)、1.66GHz(2000+)、1.8GHz(2200+)

Barton

  • ラインナップ(括弧内はモデルナンバー)
    • 通常版、FSB 266MHz対応 - 1.66GHz(2200+)、1.8GHz(2400+)、1.86GHz(2500+)、2GHz(2600+)
    • DTR版、FSB 266MHz対応 - 1.8GHz(2400+)、1.86GHz(2500+)、2GHz(2600+)、2.13GHz(2800+)、2.26GHz(3000+)
    • 低電圧版、FSB 266MHz対応 - 1.46GHz(1900+)、1.53GHz(2000+)、1.6GHz(2100+)、1.66GHz(2200+)、1.8GHz(2400+)

Athlon MP

SMP対応版Athlon XP。Smart MP機能を搭載する他は、Athlon XPとほぼ同仕様である。同一のシリコンウエハーから特性の良好な選別品をAthlon MPとして抜き取った後、SMP機能を無効化してパッケージングしたものがAthlon XPと考えられている。しかし例外的にAthlon MP以外でもSMPで動作する製品も一部に存在する。Athlonシリーズで唯一のSMP対応チップセットであるAMD-760MP/同MPXのFSBが266MHzまでしか対応しておらず、FSBは全製品が266MHzである。なお、Palominoコア搭載の1.0・1.2GHz品はモデルナンバー(とAthlon XP)の発表に先行して発表、出荷されたため、モデルナンバーを持たない。

  • ラインナップ(括弧内はモデルナンバー)
    • 「Palomino」 - 1GHz、1.2GHz、1.33GHz(1500+)、1.4GHz(1600+)、1.53GHz(1800+)、1.6GHz(1900+)、1.66GHz(2000+)、1.73GHz(2100+)
    • 「Thoroughbred」 - 1.8GHz(2200+)、2GHz(2400+)、2.13GHz(2600+)
    • 「Barton」 - 2.13GHz(2800+)

俗称

日本語によるものなので、日本でしか通用せず、また一部のマニアにしか通用しない。

  • Thunderbird :サンダーバードの直訳から「雷鳥」という愛称を持つ(サンダーバードは空想上の動物であり、雷鳥とは別物)。一方で過熱による焼損からCPUコアを保護する、サーマルプロテクション機能が実装されていなかったため、冷却不足によりコアが焼損する事故が度々発生した。雷鳥の焼損は「焼き鳥」と呼ばれる。
  • Palomino : 略して「パロ」と呼ばれる。
  • Thoroughbred :「皿」と呼ばれる。また、ThoroughbredにはAステップとBステップの2種類のステッピングがあり、それぞれCPUIDの末尾が0と1である。論理演算で0を偽、1を真としているところから、Aステップを偽皿、Bステップを真皿と呼ぶ。また、動作電圧が1.5Vの製品を苺と読み換え、1.5V動作のThoroughbredは苺皿とも呼ばれる。
  • Barton :発売当初はThoroughbredコアと同様に可変倍率であったが、その後固定倍率となった。その為、固定倍率品を「固豚」または「子豚」と呼んで区別する。また、極少数ながら可変倍率の1.5V駆動版が存在し「苺皿」に倣って「苺豚」と呼ばれる。
  • Thorton :Bartonの2次キャッシュを半減されているため、「豚が痩せている」こととソートンの音から痩豚、訓読みして「やせぶた」とも呼ばれている。

関連項目

生産終了
x86以前
x86-16 (16ビット)
x86-32/IA-32 (32ビット)
x86-64/AMD64 (64ビット)
RISC
現行
ARMv8
x86-64
マイクロアーキテクチャ
その他

外部リンク

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