「重ね合わせ」の版間の差分
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2007年4月29日 (日) 06:29時点における版
重ね合わせ(かさねあわせ) superposition とは、量子力学において、確率的に得られる二つの状態 a と b がいまだに決定されていない状態のことを言う。なお、「物理系の状態を波動関数の段階で単純に足しあわせる」という意味の「複素数的な合成関数」とは異なる。
物理系の状態は、量子力学の式中では、波動関数{\displaystyle \psi }で記述される。 物理量 A は、量子力学の式中では、波動関数にはたらく演算子 A として記述される。 {\displaystyle \psi } に A が作用して、その結果が実数倍になれば、すなわち ある実数 a に対して
- {\displaystyle A\psi _{a}=a\psi _{a}}
であれば、状態{\displaystyle \psi _{a}}で物理量 A を測定すると結果が a になる、ということになる。
結果が b になるような状態 {\displaystyle \psi _{b}}、すなわち
- {\displaystyle A\psi _{b}=b\psi _{b}}
をとったとしよう。量子力学では、 {\displaystyle \psi '=\psi _{a}+\psi _{b}} も系の状態として許されるが、 これは a と b が異なる実数なら、演算子 A を作用させても、一般には {\displaystyle \psi '}の実数倍にはならない。 そのため、この状態で物理量 A を観測すると、一定の確率で結果は a または b になる。
このような状態のことを a である状態と b である状態の重ね合わせと言う。
また、古典力学的な局所的実在論とは相容れない確率分布を生ずる重ね合わせ状態もある。そのような状態の存在もベルの不等式, Greenberger-Horne-Zeilinger 状態などの考察を通じて実験で検証されている。 また、量子コンピューターではそのような非古典的重ね合わせが積極的に利用しようと試みられている。