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2007年2月20日 (火) 21:52時点における版
光子(こうし、フォトン、Photon)は、電磁相互作用を媒介するゲージ粒子である。素粒子物理学においては記号γ(ガンマ線から来ている)、光化学においては記号hν(後述する光子の持つエネルギーを表す式から来ている)で表されることが多い。
アルベルト・アインシュタインがマックス・プランクの黒体放射の量子仮説を基にして、電磁波の粒子的な側面を説明するために導入した光の量子である。アインシュタイン自身は光量子(Light Quantum)の名前で提唱している。
光子1個の持つエネルギーEは、プランク定数h、振動数ν、光速度c、波長λを用いて
- {\displaystyle E=h\nu =h{\frac {c}{\lambda }}}
で表される。光電効果は物質中の電子が、光子1個を吸収し、そのエネルギーを自身の運動エネルギーとして物質から飛び出す(もしくは半導体等の伝導帯へ励起される)現象として説明される。
また、光子はその進行方向に大きさp = hν/c = h/λの運動量を持つ。コンプトン効果はこの運動量を持つ光子と電子の弾性散乱として説明される。
光子は質量や電荷が0であり、安定な素粒子である(崩壊寿命がない)。光子の反粒子は光子自身となる。また光子はスピン1を持つボース粒子である。角運動量保存則のため、光子の吸収、あるいは放出の前後には系の角運動量がこのスピン角運動量の分だけ変化しなくてはならない。このことが電磁波の吸収における状態遷移が起こりうるか否かを決定する選択律の原因となる。
電磁波の吸収が起こる過程においては通常は1個の光子のみが吸収されるが、レーザーのようにコヒーレントな電磁波を用いると複数の光子が吸収されることもある。このような過程は多光子過程と呼ばれる。
光子あるいはフォトンは、しばしばSFや疑似科学に用語として取り入れられている。例えば光子魚雷やフォトンベルトなどといった言葉である。しかしこれらは物理学的な光子とは関係無い。
関連項目
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