対応・取り組み状況 |
まずは,体育館について,回答いたします。
県においては,現体育館が築60年以上経過していることや,施設の狭隘の問題を踏まえ,長年にわたり新総合体育館の整備検討を議論してきました。
スポーツ・コンベンションセンター(新総合体育館)の検討に当たっては,場所ありきではなく,必要な機能,規模・構成等を議論した上で,立地場所についても検討することとし,基本構想検討委員会を設置し,屋内の競技団体等から御意見をお伺いして,議論していただきました。
その結果,同センターについては,スポーツ利用が7割程度であり,残りは多目的な用途で活用することで,施設の効率的な利用を図ることも必要とされたところです。
立地場所については,離島を含む県内全域からのアクセスなどを考慮し,鹿児島市内が望ましいとされ,同市内において,国有地,県有地,市有地,民有地から候補となり得る土地を選定し,12項目の客観的評価基準に基づき,評価を行っていただいた結果,ドルフィンポート跡地等を一体的なエリアとして検討することとされたところです。
整備候補地が本港区エリアとされたことを受けて,県民の皆様からも意見募集を行い,景観への配慮や交通渋滞,防災の懸念など多くの御意見をいただきました。こうした御意見を踏まえて,鹿児島市の景観条例における建物の高さ制限の遵守のほか,歩行者動線の確保等による交通対策,施設のかさ上げ等による防災対策など,県としての考え方を整理し,基本構想(案)に盛り込んだところです。
その後,基本構想(案)について,検討委員会や県議会において御論議いただき,ドルフィンポート跡地にふさわしい施設にすべきであることや,中心市街地との回遊性の確保などを検討する必要があるといった御意見をいただきました。これらについて,今後取り組んでいくことも基本構想(案)に盛り込み,再度,県民の皆様から御意見をいただき,県議会から御了承をいただいた上で,基本構想を策定したところです。
基本構想では,景観への配慮については,鹿児島市の景観条例における建物の高さ制限を遵守するほか,天文館など中心市街地からの桜島の眺望を確保する観点から,朝日通りなどからの景観に影響がないよう配慮することとしております。
さらに,本港区エリアからの錦江湾や桜島の眺望を保全する観点から,県民の憩いの場となっているウォーターフロントパークを現状のまま残すとともに,新たな眺望空間を創出するため,スポーツ・コンベンションセンターに展望スペースを設けることとしております。
県としては,同センターが,スポーツ振興の拠点機能に加え,多目的利用による交流拠点機能を備えた施設として,また,県民や観光客が気軽に立ち寄れる開かれた施設として,さらに,中心市街地との回遊性を高めることにより,大きな経済波及効果をもたらす施設として,永年にわたり県民の皆様に親しまれ,誇りとなる施設となるよう,着実に整備に向けた取組を進めてまいります。
次に,サッカー等スタジアムについて回答いたします。
既存施設の改修での対応を御提案いただいたサッカー等スタジアムについては,ホームタウンである鹿児島市が,「ドルフィンポート跡地等」を含む3つの整備候補地について,調査・検討を進めてきたところです。
市においては,調査結果等を踏まえ,それぞれの候補地について,総合的に判断され,本年6月には,これまで検討していた候補地を断念し,鹿児島港本港区エリア内の「北ふ頭」への整備の可能性について調査したい旨の考えを表明されたところです。
なお,「北ふ頭」を含む鹿児島港本港区エリア一帯の利活用については,同エリアに関連する行政や経済団体の代表者や,まちづくりや都市計画等の専門的な知見を有する方々を構成員とする「鹿児島港本港区エリアの利活用に係る検討委員会」において,同エリアの利活用の全体像の検討を進めることとしています。
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