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『3・11に問われて――ひとびとの経験をめぐる考察』

栗原 彬,テッサ・モーリス‐スズキ,苅谷 剛彦,吉見 俊哉,杉田 敦,葉上 太郎 20120224 岩波書店,306p.
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last update:20120614

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『3・11に問われて』


しかく栗原 彬,テッサ・モーリス‐スズキ,苅谷 剛彦,吉見 俊哉,杉田 敦,葉上 太郎 20120224 『3・11に問われて――ひとびとの経験をめぐる考察』,岩波書店,208p. ISBN-10:4000230484 ISBN-13:978-4000230483 1600円+税 [amazon]/[kinokuniya]

しかく 著者からのメッセージ

2011年3月11日午後2時46分,三陸沖を震源として巨大な地震が発生した.この揺れは,日常性の基盤を激しくゆさぶり,打ち砕き,押し流した.人と人とのつながりが一瞬にして断ち切られ,多くのひとびとが住み慣れた土地から追い立てられた.震災・大津波と原発事故の同時発生,およびその後の混乱が,この社会がはらむ矛盾を一挙に明るみに出したのである.原子炉が次々に爆発する中で,まるでパンドラの函が開いたかのように,科学・技術,経済,地域間関係,政治,消費生活といったあらゆる分野に及ぶ深刻な問題群が露呈した.
本書は,この破局的な出来事のなかで,ひとびとは何を経験したのか,それは私たちに何を問うているのかを考えるものである.
(中略)
1945年8月15日という日付は,〔......〕ひとびとの精神のあり方を左右する「経験」としての意味をもったが,2011年3月11日という日付も同じ重さをもつに違いない.3月11日以降,世界は以前と同じように見えてはいない.そして,3月11日以前の世界についても,その見え方は以前とは違っているのである.
執筆者一同
(「はじめに」より)

*岩波書店HPの紹介ページ:[外部サイト] http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0230480/top.html

しかく内容紹介

「3・11」という経験は、何を問いかけているのか。ひとびとにとっての経験の複数性をどう考えるか。いくつもの経験を記憶し続けていくために何が必要か。現在進行形の問題を、歴史的な視座と国内外を貫く問題意識から思想的に掘り下げる。第一線の研究者の座談会と論考、ジャーナリストのルポから、今後の思考や行動へのヒントを探る試み。

しかく内容(「BOOK」データベースより)

震災・大津波と原発事故の同時発生、その後の危機と混乱は、この社会がはらむ矛盾を一挙に明るみに出した。そこからは、科学・技術、経済、地域間関係、政治、消費生活といったあらゆる分野に及ぶ深刻な問題群が露呈したのである。この破局的な出来事のなかで、ひとびとは何を経験したのか。そして私たちは、この「3・11」という出来事から何を問われているのか。本書は、近代や戦後など歴史的な視座と国内外を貫く問題意識に根ざしながら、この問いを深く掘り下げ、今後の思考や行動への糸口を探る試みである。

しかく 執筆者紹介

栗原 彬(くりはら あきら)
1936年生まれ.立教大学名誉教授.日本ボランティア学会代表.政治社会学.『「存在の現れ」の政治』(以文社),『証言 水俣病』(編著,岩波新書)など.

テッサ・モーリス-スズキ(Tessa Morris-Suzuki)
1951年生まれ.オーストラリア国立大学教授.日本思想史,社会史.『過去は死なない』(岩波書店),『北朝鮮へのエクソダス』(朝日文庫)など.

苅谷 剛彦(かりや たけひこ)
1955年生まれ.オックスフォード大学社会学科およびニッサン現代日本研究所教授.現代日本社会論,教育社会学.『階層化日本と教育危機』(有信堂高文社),『教育と平等』(中公新書)など.

吉見 俊哉(よしみ しゅんや)
1957年生まれ.東京大学教授.社会学,文化研究,メディア研究.『大学とは何か』『ポスト戦後社会』(以上,岩波新書)など.

杉田 敦(すぎた あつし)
1959年生まれ.法政大学教授.政治理論.『境界線の政治学』『政治への想像力』(以上,岩波書店)など.

葉上 太郎(はがみ たろう)
地方自治ジャーナリスト.全国紙記者を経て,2000年よりフリーに.著書に『日本最初の盲導犬』(文藝春秋),『地域切り捨て』(共著,岩波書店)など.

しかく目次

はじめに

ルポ ひとびとの3・11
津波の現場から――岩手県山田町 記憶と記録と体験と 葉上 太郎

座談会
津波被災地から考える 栗原 彬,苅谷 剛彦,杉田 敦,吉見 俊哉

海猫と学校 苅谷 剛彦

津波後――ローカル,リージョナル,グローバルな復興への道筋 テッサ・モーリス-スズキ

ルポ ひとびとの3・11
原発避難の現場から――福島県大熊町 帰れる? 帰れない 帰らない 葉上 太郎

座談会
原発危機のただなかで 栗原 彬,テッサ・モーリス-スズキ,苅谷 剛彦,吉見 俊哉,杉田 敦

福島で遭遇する二つのラッキードラゴン――放射能下のアートの転生 栗原 彬

3・11以後の論理と心理 杉田 敦

放射能の雨のなかをアメリカの傘さして――「長い戦後」と核をめぐる省察 吉見 俊哉

しかく引用


しかく書評・紹介


しかく言及


UP:20120427 REV:0502 0614
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