『マルクスの使いみち』
稲葉 振一郎・松尾 匡・吉原 直毅 20060327 太田出版,238+28p.
last update:20120316
■しかく稲葉 振一郎・
松尾 匡・
吉原 直毅 20060327 『マルクスの使いみち』,太田出版,238+28p. ISBN-10: 4778310101 ISBN-13: 978-4778310103 1890円
[amazon] ※(注記)
■しかく内容
資本本主義、グローバリズム、市場原理主義、マルクス主義、下流社会......。このなかに嫌いなものがあれば、ぜひマルクスをお使いください。
マルクス主義の資本主義批判に何らかの意義、正しさのあることを直観しながら、他方において知的体系としてのマルクス主義の正統性喪失に途方にくれている人々に、
新しいマルクスの使いみちを提案する、人文系へタレ中流インテリのためのマルクス再入門。
■しかく目次
はじめに (稲葉振一郎)
第1章 『解体と再生』その後
マルクスへの新たな一歩
反経済学は経済学ではない
ヘタレ・インテリの迷走
マルクスからの逃走
塩沢流新古典派批判の精度
新古典派は過度にヒューマニスティック?
ポスト・ケインジアンとスラッフィアン
アナリティカル・マルキストのつくり方
ラディカルズの問題意識
第2章 搾取と不平等
搾取理論を捨てたローマー
貧乏人は労働者になるのが利潤最大化
生涯のポリティックス
「マルクスの基本定理」の核心
搾取のパラドックス
ワーカホリックな資本家とレイジーな労働者
定理の頑健性とモデル
レトリックとしての労働価値説
マルクス主義が労働搾取に関心を寄せる四つの理由
搾取理論から分配的正義へ
ローマーとボールズ&ギンタスの論争
「資源の平等」と「機会の平等」
第3章 公正と正義
正統派マルクス主義批判としての政治主義
搾取なきあとの変革へのモチベーション
「気合いと根性」から科学へ
社会主義の失敗からの教訓
ローマーの市場社会主義モデル
アナリティカル・マルキシズム=現代リベラリズム
帰結主義と非帰結主義
フェアネスとは何か
『たたかいの朝』 (吉原直毅)
地上の自由へ ―― 名だたるものを追って、氷ばかりつかんで (松尾匡)
あとがきにかえて ―― それでは、ケインジアン(そしてマネタリスト)とは何か? (稲葉振一郎)
注の使いみち
■しかく著者による解説
吉原 直毅
「『マルクスの使い道』(稲葉振一郎・松尾匡・吉原直毅)の出版、近し」
松尾 匡
「『マルクスの使いみち』の読まれ方にショック」
■しかく言及
◆だいやまーく立岩 真也 2013
『私的所有論 第2版』,生活書院・文庫版
*作成:
坂本 徳仁 *増補:
北村 健太郎